はじめに
「記事・文章作成は苦手。書けば書くほどドツボにはまり、時間がかかる...」という方に向けて
「記事・文書の作成には流れがある。(慣れが必要だが)流れに沿う練習をすれば、苦手意識が薄れていく」
という事をこの記事で書いておきたい。
記事・文章作成の流れ
全体図
* (1) ターゲットを絞る
* (2) テーマ(= ターゲットに一番何を伝えたいか)を決める
* (3) 枠組み(見出し・流れ)を決める
* (4) 各見出しについて、伝えたいことを 3 つ箇条書きする
* (5) 箇条書きを文書にする
* (6) 上から下に読めるかを再確認する
* (7) 少し時間をおいて全体を見直す
(1) ターゲットを絞る
誰に読んでもらいたいか、顔が想像できるぐらい絞り込みをする。例えば次の通り。
- プログラミング言語 X の メソッド .example() の使い方が分からない人
- プログラミング言語 X を学びたての同僚 A さん
- 使い方をググっても目ぼしい記事がない... と悩んでいる友達の B さん
- 報告を待っている上司の C さん
- 週次定例で先週の進捗を確認を待つ、契約先の窓口 D さん
ここで避けるべきは「自分の為だけ」「とりあえず書く」という絞り込みである。
そういった文書はターゲットが自分だけなので、他の人に伝わることは「まれ」である。
(2) テーマ(= ターゲットに一番何を伝えたいか)を決める
この言葉だけでもターゲットに届けたい と思う言葉を決める。
その言葉を、記事ならばタイトル・報告文書等であれば結論とする。
(3) 枠組み(見出し・流れ)を決める
やることは次の2つ。
- テーマ・ターゲットを念頭におき、見出しを書き出す
- 上から下へ流れるように、見出しを並べ替える
例えば、この記事では次のような感じになる。
## (1) ターゲットを絞る
## (2) テーマ(= ターゲットに一番何を伝えたいか)を決める
## (3) 枠組み(見出し・流れ)を決める
## (4) 各見出しについて、伝えたいことを 3 つ箇条書きする
## (5) 箇条書きを文書にする
## (6) 上から下に読めるかを再確認する
## (7) 少し時間をおいて見直す
後でいくらでも見直しが発生しうるので、ここで完璧にする必要はない。
(実際にこの記事を書く時も、次の (4) が終わるまでに 10 回ぐらい見直しをかけている)
(4) 各見出しの中で、伝えたいことを箇条書きする
各見出しについて、伝えたいことを 3 つ以内に絞って箇条書きにする。
3 つにする理由だが、人間がモノを「同時に」把握できるのが大体 3 つまでらしいからだ。
実際、私も一気にモノを言われて覚えておけるのは 3 つが限界だ。
話を元に戻して、その見出しについて、伝えたいことを 3 つ以内に絞って箇条書きにする。
この記事での例を掲載しておく。ココをクリックすると例が開閉する
## (1) ターゲットを絞る
* 顔が思い浮かぶほどターゲットを絞る
* 自分だけ分かればOKはダメ
* そういった文章が他の人に伝わることは「まれ」
## (2) テーマ(= ターゲットに一番何を伝えたいか)を決める
* 「この言葉だけでもターゲットに届けたい」と思う言葉を決める
* 記事ならばタイトル、報告文書等ならば結論
## (3) 枠組み(見出し・流れ)を決める
* テーマ・ターゲットを頭におく
* 見出しは上から下へ読んでいった時、自然になるよう並べる
* 見直しが発生しうるので完璧にする必要はない
## (4) 各見出しについて、伝えたいことを 3 つ箇条書きする
* 3 つまで箇条書きする
* なぜ 3 つなのか > 人間の同時把握の限界が 3 つ
## (5) 箇条書きを文書にする
* 箇条書きそれぞれを文章にする
* 文章をつなげる
* (2) を例にする
## (6) 上から下に読めるかを再確認する
* 下の見出しから上の見出しに戻らないこと
* 小説や漫画と同じ(途中のページを飛ばしてもう一度戻る... はない)
## (7) 少し時間をおいて全体を見直す
* 投稿・公開の前にもう一度だけ、自分で見直す
* ターゲットに伝わりそうか、テーマに沿っているかの観点で
(5) 箇条書きを文書にする
- 箇条書きをそれぞれ文章にする
- 文章をつなげる
の手順を踏む。単純な例で、見出しの (2) テーマを決める
を見よう。
## (2) テーマ = ターゲットに一番何を伝えたいか、を決める
* 「この言葉だけでもターゲットに届けたい」と思う言葉を決める
* 記事ならばタイトル、報告文書等ならば結論
↓
↓
## (2) テーマ = ターゲットに一番何を伝えたいか、を決める
「この言葉だけでもターゲットに届けたい」と思う言葉を決める。
その言葉を、記事ならばタイトル・報告文書等ならば結論とする。
これを全見出しに繰り返していく。
(6) 上から下に読めるかを再確認する
全見出しが文章化され、記事が出来たと思うので
全体的に、上から下に流れるように読めるかを改めて確認する。
例えばだが、次のような読み方をさせる小説・漫画が手元にあると思って欲しい。
「読む順番は、最初に 1章、次に4章、その次に3章、最後に2章...」
面倒くさくて読みたくはないだろう。文章も同じ事だ。上から下を意識しよう。
(7) 少し時間をおいて見直す
投稿・公開をする前に少し時間をおいて、もう一度自分で見直しをする。
見直しのポイントは次の2つ。
- ターゲットに伝わりそうか
- テーマからズレたことが書かれていないか
出来たと思ったら投稿・公開しよう。
おわりに
流れの復習
癖がつくまで何度か繰り返してみよう。
* (1) ターゲットを絞る
* (2) テーマ(= ターゲットに一番何を伝えたいか)を決める
* (3) 枠組み(見出し・流れ)を決める
* (4) 各見出しについて、伝えたいことを 3 つ箇条書きする
* (5) 箇条書きを文書にする
* (6) 上から下に読めるかを再確認する
* (7) 少し時間をおいて全体を見直す
補足的記事
次の記事にも目を通しておいて欲しい。
参考書籍・記事
- 考える技術・書く技術 (著)バーバラ ミント
-
ロジカルライティング (著)照屋 華子
- 全体通した記事・文書作成の仕方を参考にした
-
マーケット感覚を身に付けよう「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法 (著)ちきりん
- 「ターゲットの絞り込み」の参考にした
-
一瞬で人の心を操る「売れる」セールスライティング
- 「テーマの話」の参考にした
-
超入門・実用本の書き方: テンプレートで3日間で書いて出版 (著)桜風涼
- 「箇条書きから具体化する」の参考にした
-
人が瞬時に把握できるのは「3つ」
- 箇条書きを 3 つにしようと言っていたくだりの記事