はじめに
Workato では、Box などのオンラインストレージを利用することで、CSV ファイルを出力することができます。
しかしながら、2024 年 3 月現在では、出力した CSV ファイルを Excel で直接開くと、文字化けが発生してしまいます。
この記事では Excel で直接開いても文字化けをしないための方法を説明します。
Excel で開けるようにするには
Workato が出力する CSV ファイルの文字コードは、 UTF-8 になります。
UTF-8 には BOM (Byte Order Mark) というデータがデータの先頭につくものとつかないものがあります。
この BOM データがない場合、Excel で UTF-8 の CSV ファイルを直接開くと文字化けが発生します。
出力する際に BOM データを付与することで、Workato で出力した CSV ファイルを Excel で開いても文字化けさせないことが可能となります。
また、文字コードをデフォルトの UTF-8 ではなく、Shift JIS にすることでもWorkato で出力した CSV ファイルを Excel で開いても文字化けさせないことは可能です。
CSVの出力
この記事では、 Box へのアップロードを例として説明します。
CSV データの作成
CSV データの作成には CSV Tools by Workato コネクターの Compose CSV アクションを利用します。
Box へアップロード
Box へのアップロードは Box コネクターの Upload file using file contents を利用します。
[File contents] には Compose CSV で作成した [CSV contents] を設定します。
[Destination folder] でアップロード先のフォルダを選択し、 [File name] にファイル名を指定します。
この時、拡張子は ".csv" にします。
テスト実行し、アップロードされたファイルをダブルクリックして、 Excel で開くと、文字化けが発生します。
BOM を付与して、Box へアップロード
ファイルの先頭に BOM を付与する為に、[File contents] で Formula モードに変更し、[CSV contents] の前に 「"\uFEFF"+」 を追加します。
テスト実行し、アップロードされたファイルをダブルクリックして、 Excel で開くと、文字化けをさせずに開くことができます。
Shift JIS に変更して、Box へアップロード
また、ファイルの文字コードを Shift JIS に変更することでも、文字化けを抑止することができます。
その場合、[File contents] で Formula モードに変更し、[CSV contents] の後ろに 「.encode("Windows-31J")」 を追加します。
Windows-31Jは、Windows アプリケーションにおける Shift JIS の実装を表します。
テスト実行し、アップロードされたファイルをダブルクリックして、 Excel で開くと、文字化けをさせずに開くことができます。
まとめ
まとめると、以下のようになります。
- Workato で作成した CSV データを直接ファイル保存すると、 Excel で開いた際に文字化けが発生する
- 下記のいずれかで、文字化けを抑止することが可能
- ファイルの先頭に BOM を付与する
- ファイルの文字コードを Shift JIS に変更する
おわりに
CSV ファイルを出力してデータ加工を行うユースケースは多いと思いますが、Workatoで出力した CSV ファイルを Excel で開けるようにするためには、ひと工夫が必要となります。
Workatoの導入・導入後の活用などでお困りの場合、Workatoリセラーにご相談する方法もございます。お困りごとがございましたら、認定リセラーの日立ソリューションズへ是非ご相談ください。
参考リンク
- 株式会社 日立ソリューションズ
- 本記事のサンプルレシピ
- JPデータセンター利用者向け
- USデータセンター利用者向け