はじめに
ネットワーク、サーバ、運用保守、セキュリティの業務に従事するインフラエンジニアが読むと役に立つであろう書籍を紹介します。
この記事では、以下の4つの分野で役に立つ入門書を紹介します。
・ネットワーク
・サーバ
・ITIL
・Excel
この記事で紹介している本
▼ネットワーク
- 1週間でCCNAの基礎が学べる本(徹底攻略)
- ネットワーク超入門項講座
- ネットワーク超入門項講座 保守運用管理編
- ネットワーク超入門項講座 セキュリティ編
▼サーバ
- 1週間でLPICの基礎が学べる本
- イラスト図解式 この一冊で全部わかるサーバーの基本
▼ITIL
- 新人ガール ITIL使って業務プロセス改善します!
▼Excel
- Excel 最強の教科書[完全版]――すぐに使えて、一生役立つ「成果を生み出す」超エクセル仕事術
1週間でCCNAの基礎が学べる本

書評
この本は本格的なCCNA試験対策をする前の人に、ネットワークの基礎の基礎や、シスコ製品機器のイメージをつかみたい人におすすめです。
ネットワークやシスコ機器のことを全く知らない本当にど初心者の状態から、黒本やPing-tに取り組むと、多くの人は解説を読んでも理解することが困難、かつ、何が分からない状態なのか迷子状態になることが多いと思います。(少なくとも私はそうでした。)
本書では、通信の基礎、IPアドレス、サブネット化、TCP/IPの仕組みから、2進数や16進数の計算や具体的なネットワークの設計・設定まで、とても丁寧にわかりやすく解説されてます。
シスコ機器の解説では実際に触ってみないと分からない部分もあると思うので、シスコが公式で無料提供しているパケットトレーサーを使いながら学ぶと効果的かと思います。
ネットワーク超入門項講座

書評
ネットワークやITインフラの基本的な知識を短期間で詰め込みたい人やCCNAを受けようと考えている人にも、ネットワークのおさらいをしたい人にもおすすめの本です。
基本的なネットワーク用語について、図解または実際の写真を使いながら丁寧に説明してくれてます。
ハードウェア的な切り口や企業内を想定した切り口からの説明が豊富で、多く実際の現場を知らない人でもイメージが湧きます。
ネットワーク超入門講座 保守運用管理編

書評
企業ネットワークを24時間365日安定稼働させるために必要な、運用監視、障害対応、信頼性設計について、図解を交えつつ体系的にやさしく解説されています。
ネットワーク保守運用管理の全般について基本的なことが解説されており、これからネットワーク保守運用管理業務を行う方や、運用オペレータなどの監視業務に就く方には最適な1冊だと思います。
ネットワーク超入門講座 セキュリティ編

書評
ネットワークセキュリティについての技術や概念が広く浅く書かれている本です。
暗号化については、その仕組みについてわりと細かく解説されていました。
「超入門」とついていますが、全くの素人向けではなく、ある程度ネットワークやパソコンについての基礎知識は持っており、セキュリティの分野についても大まかに知っておきたい、みたいな人に向いている本だと思います。
企業のセキュリティ担当者には復習になりそうな本です。
1週間でLPICの基礎が学べる本

書評
本書は「1週間でCCNAの基礎が学べる本」と同様に、本格的にLPIC試験対策を始める前の人におすすめな入門書です。
Linuxを全く知らない人でも、本書が推奨しているOS「CentOS」で実際にコマンド入力しながら学習を進めることで、Linuxの大まかな仕組みを理解することができます。
注意点としては、CentOSはRedHat系のOSなので、Debian系のコマンドについては本格的な試験対策で補強する必要があります。
この書籍でLinuxの基礎の基礎を知ることから始まり、本格的な試験対策として、小豆本やPing-tで問題演習を繰り返せば2~3か月ほどでLPIC試験に合格することができると思います。
イラスト図解式 この一冊で全部わかるサーバーの基本

書評
「サーバーって何?」というレベルの人でも、サーバーがどのようなものか図を使いながら分かりやすく書かれています。ネットワークやサーバーの知識ゼロの方がこれから勉強を始めるのにちょうど良い入門書です。
個人的には、安定稼働が求められるサーバーならではの障害対策技術(RAID、チーミング、UPS、クラスタリング、サーバー負荷分散など)や、サーバー運用管理においての作業(リモート管理、プログラムの更新、バックアップ、トラブルシューティング、NTP、Syslog、SNMPなど)などについて知れて勉強になりました。
新人ガール ITIL使って業務プロセス改善します!

書評
ITIL (Information Technology Infrastructure Library)とは、ITサービスマネジメント(ITSM)におけるベストプラクティス(成功事例)の考え方を整理したものです。
この本では、中堅化粧品メーカーに勤務する女性社員がある日突然、異動先の部署で新規プロジェクトの改善リーダーに任命され、ITILを利用して業務プロセスの改善を行う様子が小説風の物語でわかりやすく解説されています。
資格取得の目的で読むと、合格に必要な情報が不足している部分もあったりしますが、あくまでITIL全体を理解したい、とか、ピンポイントで業務へ実用したいという目的で本書を読むと身になるかと思います。
Excel 最強の教科書[完全版]――すぐに使えて、一生役立つ「成果を生み出す」超エクセル仕事術
![Excel 最強の教科書[完全版]――すぐに使えて、一生役立つ「成果を生み出す」超エクセル仕事術](https://qiita-user-contents.imgix.net/https%3A%2F%2Fqiita-image-store.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com%2F0%2F799092%2F621d0bb7-d7ff-7846-0501-75073877efe4.png?ixlib=rb-4.0.0&auto=format&gif-q=60&q=75&s=e82f974fe48faf01e821a52ab3dd3eef)
書評
2017年発売から3年連続で最も売れているExcel解説書です。
本著は、銀行員時代に身に着けたExcelスキルをベースに、Excel研修講師として延べ1万人に指導してきた著者の知識・経験から体系的にまとめ上げられたものです。
カラーで読みやすく、Excelを仕事でどんな風に活かせるかイメージしやすいです。
内容的には初心者向けの本ですが、中級者や独学でExcelを使ってきた人も、知らない便利術や時短術があるはずなので、一読して損はないかと思います。
個人的には、以下のExcel術が参考になりました。
・シートの非表示はNG(資料全体でどのような計算がされているか分かりづらくなるため)
・セル結合は極力しようせず「選択範囲内で中央」を利用する。(表コピーが思い通りにいかない場合もあるため)
・他ブックのデータを参照するのはNG(参照先のブックの変更によるエラーを防ぐため)
・作業前には現バージョンのファイルを必ず保存しておくこと。
・ファイル名の末尾には日付やバージョン名をつけること。
・データの出所を明確にする。