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S3をトリガーにしてLambdaでSQSにメッセージを送信する(Python)

Last updated at Posted at 2022-06-08

はじめに

ひとまず、S3に新しいファイルを保存した際にLambdaを起動したり、SQSにメッセージをキューイングしたりしたときの手順。初歩的な部分から書いています。ところどころぼかしあります。
SQSにキューイングして処理する部分についてはこちら

目標

図の通り、S3にcsvファイルが入ったらLambda経由からSQSにメッセージを投げる仕組みを作成する。
s3tosqs.jpg

1. SQSでキューを作成する

Amazon SQSでキューを作成

「キューを作成」を選択。
image.png

作成するキューのタイプを指定

今回は順番に処理してほしかったので、タイプで「FIFO」を選択した。
image.png
標準タイプだと、トランザクション(TPS)に制限はないが、順番が保証されなかったり、複数メッセージのコピーが送信されることがある。
FIFOタイプだと、トランザクションに制限はあるが、順番が保証され、重複がなくなる。
FIFOの場合は名称の末尾を.fifoにする。

詳細は以下を参照。
【新機能】Amazon SQSにFIFOが追加されました!
【AWS】楽々SQS解説〜5分で理解〜

標準タイプのキューを作成する際の注意点などはこちら参照。
Amazon SQSを使う前に知っておきたい基本的なこと

キューの設定

タイムアウト時間などを設定する。
メッセージ受信待機時間を20秒にしてロングポーリングにする。
Amazon SQS ロングポーリングを理解する
AWS SQSの性能を調査しました。 (ロングポーリングが良いよ & FIFOスループット注意 & 並行で受けよう)

FIFOの場合、「コンテンツに基づく重複排除」をONにしておく。
AmazonCloudWatchイベントがSQS FIFOに対応したようなのでただただツッコんでみただけの話

image.png

その他の設定項目はAWSのサイト参照。
キューパラメータの設定 (コンソール)

2. Lambda関数を作成し、トリガーにS3を設定する

Lambda関数を作成

関数名と使用する言語を指定(今回はPython)して、関数を作成する。
image.png

S3をLambda起動のトリガーにする

トリガーを追加
image.png
トリガーのサービスとしてS3を選択
image.png
バケット、監視するイベントタイプを指定する。
プレフィックスで監視したいファイルパス(キー)の先頭文字(フォルダパスなど)、サフィックスで監視したいファイルパスの末尾(拡張子など)を指定する。
s3setting.png
このようにつながればOK。
image.png

3. LambdaにSQSにへのアクセス許可を付与する。

SQSにアクセスを許可するポリシーを作成する

IAMから、ポリシーの作成を選択(IAM権限が必要)
image.png

サービス(SQS)と、許可するアクションを指定する。
image.png

リソースは、「ARNの追加」から作成したキューを指定する。
image.png

「ARNの指定」の欄に、キューの詳細画面からARNの値をコピーする。あとは名称、タグなどを設定してポリシーを作成。
image.png

Lambdaの実行ロールに作成したポリシーを付与する

作成したLambdaの「アクセス権限」から、実行ロールを選択する。
lambda_role.png

「アクセス許可を追加」→「ポリシーをアタッチ」で、作成したポリシーを選択し、アタッチする。
image.png

4. Lambda関数からSQSにメッセージを送信

環境変数を設定

「設定」→「環境変数」で設定可能。
キー:「SQS」、値:送信先のキューの名前 で設定。
image.png

SQSを呼び出すコードを作成

Lambdaが起動すると、lambda_function.pyの関数lambda_handlerが呼び出される。
引数として、eventcontextのオブジェクトがトリガーのイベントから投げられる。
eventはJSON形式で、トリガーのS3の情報などが入っている。

今回は、S3のbucket名と、新規ファイルのパス(キー)をSQSに送信する。

lambda_function.py

import json
import urllib3
import os
import boto3

def lambda_handler(event, context):

    # eventオブジェクトからトリガーのbucket_nameを取得
    bucket_name = event['Records'][0]['s3']['bucket']['name']
    # eventオブジェクトからトリガーになった新規ファイルのkey(ファイルパス)を取得
    key = urllib.parse.unquote_plus(event['Records'][0]['s3']['object']['key'], encoding='utf-8')
    
    # boto3でSQSへアクセスするオブジェクトを取得
    sqs = boto3.resource('sqs')

    # メッセージを投げるキューの名前を環境変数から取得
    name = os.environ['SQS']
    try:
       # キューの名前を指定してインスタンスを取得
       queue = sqs.get_queue_by_name(QueueName=name)
    # キューがない場合はexceptionを返却
    except:
       return {
          'statusCode': 500,
          'body': json.dumps('SQS_No_Exist')
       }

    # キューに送信するメッセージをdict形式で作成
    queue_msg = {
        "bucket_name": bucket_name,
        "key": key,
    }
    
    id = "0001" # MessageGroupIdを指定(指定しないとエラーになる)
    
    # メッセージをキューに送信
    response = queue.send_message(MessageBody = json.dumps(queue_msg), MessageGroupId = id)
    print(response)
   
    # 送信完了のメッセージをログに返す
    return {
        'statusCode': 200,
        'body': json.dumps('Request is sent.')
    }

eventオブジェクトの例

eventオブジェクトの構造は以下のようになっている。
(Lambdaのテスト画面から確認可能)

{
  "Records": [
    {
      "eventVersion": "2.0",
      "eventSource": "aws:s3",
      "awsRegion": "us-east-1",
      "eventTime": "1970-01-01T00:00:00.000Z",
      "eventName": "ObjectCreated:Put",
      "userIdentity": {
        "principalId": "EXAMPLE"
      },
      "requestParameters": {
        "sourceIPAddress": "127.0.0.1"
      },
      "responseElements": {
        "x-amz-request-id": "EXAMPLE123456789",
        "x-amz-id-2": "EXAMPLE123/5678abcdefghijklambdaisawesome/mnopqrstuvwxyzABCDEFGH"
      },
      "s3": {
        "s3SchemaVersion": "1.0",
        "configurationId": "testConfigRule",
        "bucket": {
          "name": "example-bucket",
          "ownerIdentity": {
            "principalId": "EXAMPLE"
          },
          "arn": "arn:aws:s3:::example-bucket"
        },
        "object": {
          "key": "test%2Fkey",
          "size": 1024,
          "eTag": "0123456789abcdef0123456789abcdef",
          "sequencer": "0A1B2C3D4E5F678901"
        }
      }
    }
  ]
}

テスト

テストイベントを作成する。
image.png

テスト内容の詳細を設定する。テンプレートを「s3-put」にする。
image.png

テストを選択し、「Test」ボタンでテスト実行
image.png

「Execution result」からログを確認
image.png

作成したキューの「メッセージを送受信」から、メッセージの増加を確認可能
image.png
image.png

その他参考

JavaScriptの場合はこちらの記事が参考になります。

【 AWS 】S3 → Lambda → SQS にメッセージを投げるまでの構築手順!

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