はじめに
こんにちは、やしまです。
先月の記事(Cursorで使えるAIモデル比較 2026/10)から更新です。
今月はモデルの更新だけでなく、Cursorの料金プランまで変わった1ヶ月でした。
10/12にCursorがThe X Subscription(Grok・Cursor・Xをまとめた1つのサブスク)に組み込まれ、プランも料金も一新されました。
モデル面では、Gemini 4 Argon・Claude Haiku 5.5・MetaのMuse Wonderが新しく加わっています。
そして、OpenAIが提案している11/12のCursor向けモデル提供終了が、あと10日ほどに迫ってきました。
毎月書いていますが、そろそろ表を更新する手が追いつかなくなってきた気がします。
前提
前回と同じく、CursorでAPIキーを設定せずに使えるモデル(のうち使いそうなもの)をAIに比較してもらいます。
比較はもちろん、この記事自体も大半をClaude Sonnet 5.5に書いてもらっています。
それっぽく載せていますが、前回と同様あくまで自分用の参考です。
10/12からのCursorの新プラン(Free / Plus $8 / Premium $30 / Super $100 / Ultra $200)では、Claude・GPT・GeminiなどのサードパーティモデルはPremium以上で使えます。
支払いは、API定価を事前チャージ(プリペイド)したクレジットから引かれる形です。
Plusで使えるのはGrokやComposerなどCursor自社のモデルだけで、旧プラン(Pro・Pro+・旧Ultra・Startなど)も引き続き使えます。
表のAPI単価は、この「API定価」にあたる数字です。
CursorBenchは先月と同じ4.0のスコアです。
各モデルの最高effortでの値を載せているので、普段使いの設定ではもう少し低いスコアになることがあります。
ちなみに私の現実は課金の都合で普段使いはほぼAutoになっていて、職場でちょっと深く考えて欲しいときだけそれっぽいモデルを使う程度になっています…。
Cursorで使えるAIモデル比較(2026年11月)
Anthropic — Claude
| モデル | コンテキスト | CursorBench 4.0 | 得意領域 | API単価(入力/出力 /1Mトークン) | 特徴・備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| Claude Opus 5.5 ★ | 標準300K/最大1M | 57.8% | 自律型コーディング・長期エージェント・フロントエンド/UI実装・サブエージェントの司令塔 | $4 / $20(Fastモードは$8 / $40) | 9/22リリース。Cursor公式ドキュメントでもCursorBenchの最高スコアと明記されているモデルで、単価はFable 5.1の4割。Zero Data Retention対応で、Fable系のようなデータ保持の承認は不要。推奨設定はhigh thinking |
| Claude Sonnet 5.5 | 標準200K/最大1M | 55.5% | 日常コーディング・エージェント処理・コードレビュー | $2 / $10 | 9/28リリース。Sonnet 5と同じ単価で、キャッシュ読込だけ半額($0.10)になった。effortで性能が伸び、lowの35.8%からmaxの55.5%まで上がる。ただしmaxはデフォルトのhighの約6倍のコストがかかる(Cursor公式の説明) |
| Claude Haiku 5.5 | 標準300K/最大1M | 48.4% | 低コストの高ボリューム処理・軽い反復作業 | $0.10 / $0.50(入力100K超は5倍の$0.50 / $2.50) | 10/7リリース。Haiku 4.5の後継で、100K以下なら単価は約10分の1。Haikuで初めてeffortに対応し、思考ありならlowの30.9%からmaxの48.4%まで伸びる。思考をオフにすると22〜26%台に落ちる。ピッカーに出ないときは Cursor Settings > Models から追加する |
| Claude Fable 5.1 | 標準300K/最大1M | 51.8% | 超長時間・非同期の自律作業、複雑なコーディングとナレッジワーク | $10 / $50(キャッシュ読込$0.25) | 9/1リリース。Fable 5の後継でキャッシュ読込が75%安い。ガードレールに引っかかったリクエストは自動でOpusに切り替わる。Anthropicのデータ保持(30日)への同意が必要で、Privacy Mode有効のTeamsとEnterpriseは管理者が有効化するまで使えない。CursorBenchではOpus 5.5・Sonnet 5.5・Gemini 4 Argonに抜かれた |
OpenAI — GPT
※ OpenAIが提案しているCursor向けモデル提供の終了日は11/12です(詳細は「今後の注目」に書きました)。
| モデル | コンテキスト | CursorBench 4.0 | 得意領域 | API単価(入力/出力 /1Mトークン) | 特徴・備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| GPT-5.6 Sol | 標準272K/最大1M | 41.7% | 最難関コーディング・長時間のエージェント作業 | $4 / $20(入力272K超は入力2倍・出力1.5倍) | GPT-5.6ファミリーの最上位。長い作業でも粘り強く続け、返答が簡潔なのが持ち味。11/12以降も使えるかどうかは、OpenAIとCursorの協議しだい |
| GPT-5.6 Terra | — | 41.3% | 日常開発のバランス型 | $2 / $12 | Solより単価が安い中間モデル。Solとの差はCursorBench上ではわずか0.4ポイントで、日常用途ならこちらでも足りそう。Solと同じく11/12の提供終了予告の対象 |
| GPT-5.6 Luna | — | 35.9% | 最速・最安の反復編集 | $0.20 / $1.20 | GPT-5.6ファミリーの最安モデル。高速に大量の編集を回す用途向け。こちらも11/12の提供終了予告の対象 |
Google — Gemini
| モデル | コンテキスト | CursorBench 4.0 | 得意領域 | API単価(入力/出力 /1Mトークン) | 特徴・備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| Gemini 4 Argon ★ | 標準200K/最大1M | 52.9%(high) | 複雑な多段階コーディング・深い推論・大きなコンテキスト | $2 / $10 | 10/13にGA。Gemini 4世代の第一弾で、effortはhigh・medium・low・minimalから選べる。Cursor公式の1タスク平均コストはOpus 5.5のhighより高い($4.57と$3.97)。Googleの導入価格は11/30までで12/1以降は$4 / $20の予定のため、Cursor上の単価も今後上がるかもしれない |
| Gemini 3.8 Flash | 標準200K/最大1M | 39.6%(high) | 高スループットなコーディング・ドキュメント作成 | $0.75 / $3.75(〜2026/12/31の導入価格) | 9/2リリースの高速ティア。キャッシュ読込が90%引き($0.075)。単価は安いがステップ数が多く、CursorBenchの1タスク平均コストは$4.70と、Sonnet 5.5 high($1.20)より高くなっている |
| Gemini 3.1 Pro | 最大1M | — | 全リポジトリの解析・長文脈・画像を含むUI実装 | $2 / $12 | Gemini 3世代で唯一残っているPro系。上位のGemini 3.5 Proはリリースを取りやめたと報じられ、上位の役目はGemini 4 Argonに引き継がれた |
SpaceXAI・Meta・Cursor
| モデル | プロバイダー | コンテキスト | CursorBench 4.0 | 得意領域 | API単価(入力/出力 /1Mトークン) | 特徴・備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Grok 4.7 ★ | SpaceXAI | 標準256K/最大500K | 46.3%(xhigh) | 長時間のコーディング・ナレッジワーク・自己検証を伴うタスク | $2 / $6(Fastは$4 / $12、入力256K超は2倍) | 9/21リリース。Cursor公式ではCursorとSpaceXAIの共同モデルとされ、Grok 4.6より自己検証が強化された。effortはxhigh・high・medium・lowから選べる。Premium以上ではFastが既定になるため、実際は2倍の単価で動く点に注意 |
| Grok 4.6 | SpaceXAI | 500K | 41.4%(xhigh) | 長期エージェント・インタラクティブ/ビジュアル系タスク | $2 / $6 | 8/12リリース。Grok 4.7の一つ前の世代で、Cursorのモデルプールには残っている。週次の利用枠に含まれるCursor自社モデルの一つ |
| Grok 4.5 | SpaceXAI | 500K | — | インタラクティブ・エージェントコーディング | $2 / $6 | 7/8リリース。Cursorと共同で学習した最初のモデル。Plusプランでも使えるCursor自社モデルの一つとして残っている |
| Muse Wonder | Meta | 標準300K/最大1M | 50.4%(max) | 長いツール利用の連鎖・多段階デバッグ・大規模リポジトリ | $4 / $20 | 10/12にMetaが発表し、10/15にCursorへ追加。Muse Spark 1.3の後継で、Spark 1.3は既定で非表示になった。effortは6段階(既定はhigh、CursorBenchは46.1%)で、画像入力にも対応している |
| Composer 2.5 | Cursor | — | 27.7% | エージェント実行・日常コーディング・高ボリューム処理 | $0.50 / $2.50(Fastは$3 / $15) | Cursor自社の対話型コーディングモデル。CursorBench 4.0のスコアは27.7%と他より低いが、1タスク平均コストは$0.68で済む。Plusプランから使える週次利用枠の対象 |
★ = 各プロバイダーの推奨主力モデル
API単価はトークンベース(Cursor上ではサードパーティ製はAPI定価、Grok・Composerは週次利用枠を超えた分の単価)
コンテキストの「標準/最大」は、Cursorのモデルページに載っているContext window/Max contextの値(最大側にはMax Modeなどの条件が付くことがあります)
CursorBench 4.0は各モデルの最高effortでの値(Gemini 4 Argon・Gemini 3.8 Flashはhigh、Grok系はextra high、Composer 2.5は単一設定)
CursorBenchにはGLM 5.3やDeepSeek V4.1 Flashなども載っていますが、Cursor公式のモデル一覧にないため表からは外しています
出典: Cursor Docs: Models & Pricing・CursorBench・各モデルのCursor公式ドキュメント・各社発表(2026年11月2日時点)
前回からの主な変更点
前回(2026年10月版)との差分をまとめておきます。
- Cursorの料金プランが「The X Subscription」に刷新:10/12開始。Free / Plus $8 / Premium $30 / Super $100 / Ultra $200の5段階で、Cursor自社モデル(Grok 4.7・4.6・4.5とComposer 2.5)は週次の利用枠に含まれ、サードパーティモデルはPremium以上でAPI定価の事前チャージ払い。個人プランのAutoはCostモードのみになった。SpaceXによるCursor買収は8/14にクローズ済み。
- Gemini 4 Argon が新登場:10/13にGA。CursorBench 4.0でhigh 52.9%とOpus 5.5・Sonnet 5.5に次ぐ位置で、Fable 5.1(max 51.8%)を上回った。
- Claude Haiku 5.5 が新登場、Haiku 4.5 は表から削除:10/7リリース。入力$0.10と安く、max設定で48.4%と、Sonnet 5.5のhigh(47.8%)に並ぶ。
- Muse Wonder が新登場、Muse Spark 1.3 は表から削除:Metaの新しいフラッグシップで、10/15にCursorへ追加。Spark 1.3は既定で非表示になった。
- OpenAIの提供終了予告が目前に:GPT-5.6の3モデルは表に残しているが、提案されている提供終了日は11/12。詳細は次章。
- Claude Fable 5.1 の立ち位置が後退:Opus 5.5・Sonnet 5.5・Gemini 4 Argonに抜かれ、max設定のコストは1タスク$17.28とOpus 5.5 max($13.43)よりも高い。
今後の注目(11/12が近いもの・まだ来ていないもの)
- OpenAIのCursor向けモデル提供終了(提案日は11/12):8/28にOpenAIが、SpaceXによるCursor買収を受けてCursor向けのモデル提供契約を終了したいと表明し、提案している移行期限が11/12です。理由として、SpaceXが利用規約の範囲で技術を使うと確信できないことを挙げています。OpenAIは今後のモデルもCursorには出さないとしていて、先月触れたGPT-6 Astraだけでなく、GPT-6 Sol・GPT-6 Luna・GPT-6.1 Solも、今のCursor公式モデル一覧には載っていません(先月はAstraにしか触れていませんでしたが、実は提供終了の話がセットでした)。一方、11/2時点ではGPT-5.6 Sol・Terra・LunaはCursorのモデル一覧にまだあり、Cursor側も8月末の時点でOpenAIと協議中と説明しています。11/12の時点で何が起きるかは来月号で確認するとして、GPT-5.6を使っている人は代わりのモデルを決めておくと安心です。
- Gemini 3.5 Pro は出ないことに:5月のGoogle I/Oで発表されたあと、リリースが何度も延期されてきました。10/1に「Googleは3.5 Proのリリースを取りやめる」と報じられ、その後に出た上位モデルがGemini 4 Argonでした。
- Composer 3:5/18のComposer 2.5の発表で、CursorはSpaceXAIと一緒に、約10倍の計算量で大きなモデルをゼロから学習していると説明しました。10/28時点でも提供時期は発表されていません。
選び方のポイント
- バランス重視の最上位候補 → Claude Opus 5.5(CursorBench 4.0トップで、highでも56.0%・1タスク$3.97。maxの57.8%とほぼ差がない)
- 日常コーディングのデフォルト → Claude Sonnet 5.5(high 47.8%・1タスク$1.20)、またはComposer 2.5(27.7%・$0.68)
- 安さ重視・軽い反復作業 → Claude Haiku 5.5(max 48.4%・1タスク$1.12)。単価だけでなく1タスクあたりのコストで見ると、Gemini 3.8 Flash(high 39.6%・$4.70)のようにステップ数が多くて割高になるモデルもある
- 超長時間の自律作業 → Claude Fable 5.1(ただしmax 51.8%で1タスク$17.28と高く、データ保持の承認も必要)
- Googleの最新を試したい → Gemini 4 Argon(導入価格の$2 / $10は11/30まで)
- 長時間タスクで自己検証させたい → Grok 4.7(xhigh 46.3%・$6.01。Premium以上のFast既定には注意)
- OpenAI系を使いたい → GPT-5.6 Sol・Terra(11/12まで。それ以降は様子見)
CursorBenchの1タスク平均コストは、Cursor公式が各モデルの単価を使って計算した値です。
Cursor自身も、ばらつきがあるので小さな差はあてにならないと注意書きしています。
個人的に使うモデル
今月も正直ベースで書いておきます。
-
普段使いの主力:Claude Sonnet 5.5
- 先月に続いて、コーディングからソースをまとめて聞くようなタスクまで、これが一番出番が多い
- high設定で47.8%・1タスク$1.20と、コストと性能のバランスが良く見える
-
簡単な修正・ルーティン作業:Auto
- 課金の都合もあり、軽いタスクはAutoに任せることが多い
- 個人プランのAutoはCostモードだけになったと、Cursor公式ドキュメントに書かれていた
-
変更が多そうなとき:Claude Opus 5.5
- 引き続き第一候補。highでもmaxに近いスコアが出ているので、設定を上げすぎずに使うのが良さそう
-
気になっているもの
- Claude Haiku 5.5は、安さと48.4%というスコアの組み合わせが気になっていて、軽い作業をAutoの代わりに明示的に任せられるか試してみたい
- Gemini 4 Argonは、導入価格が11/30までなので、触ってみるなら今月中
終わりに
今月はモデルの更新に加えて、Cursorの料金プランまで変わるというバタバタした1ヶ月でした。
特にOpenAIの提供終了予告は、この記事を書いている11/2時点ではまだ「提案」の段階で、Cursorのモデル一覧にもGPT-5.6がきちんと並んでいます。
11/12を過ぎたときに表からGPT-5.6の3モデルが消えるのか、協議で何かが変わるのか、来月号で確認したいと思います。
内容についての文句は受け付けていませんが、アドバイスや表に追加した方が良さそうな項目などは受け付けていますので気軽に言ってください。
ではでは。