概要
- android端末上で動かすことができるLinux環境について軽く説明します
- 日本語化などの設定方法は今回は見送ります。
候補
android上で動かすことができるLinux環境としては主に以下があります。
- Termux
- ubuntu-in-termux
- UserLAnd
どれもRoot化は不要なので簡単に試すことができます。
それぞれについて特徴を解説しますが、結論を先に言ってしまえば、個人的なおすすめはUserLAndのUbuntuです。
Termux
- Google PlayおよびF-Droidからインストールできます。
- Google Play
- F-Droid
- F-Droidの方が新しいようなので、F-Droid版の方がおすすめです。
- 特徴・良い点
- ストアから簡単インストール可能
- 他の選択肢にくらべて動作が速い(chrootに似た仕組みであるprootを使っていないため)
- 基本的に端末のみ
- 専用Widgetなどが用意されている
- 残念な点
- パッケージが少ない
- 特にmozcなどの日本語入力パッケージがない
- Emacs上でskkによる日本語入力が可能
- ディレクトリ構成が通常のLinuxディストリビューションとは大きく異なる
- prootを使っていないためなので、速さの代償
- GUI環境が必要な場合は、別途XServerやVNCなどを立ち上げるなど手間が必要
ubuntu-in-termux
- termux上で、さらにubuntuを立ち上げることが可能
- https://github.com/MFDGaming/ubuntu-in-termux
- セットアップが済んだあとは、termuxを立ち上げたあと、startubuntu.shを実行する
- 特徴・良い点
- ubuntuのパッケージ群が利用できる
- mozcなどの日本語入力用のパッケージもある
- ディレクトリ構成が通常のLinuxと近い
- 残念な点
- prootベースなのでtermuxよりも動作が遅い
- GUIについてはtermuxと同様、別途XServerやVNCの立ち上げが必要
- termuxを立ち上げたあとに、startubuntu.shを実行するので一手間入る
UserLAnd
- Google PlayおよびF-Droidからインストールできます。
- google play
- F-Droid
- 特徴・良い点
- UbuntuやDebianなどアプリ画面から選択して使うことができる
- それぞれのディストリビューションのパッケージが使える
- 日本語入力系のパッケージもあれば使える
- ワンタッチでデスクトップ環境が立ち上がる
- android上のVNCアプリや、XServerアプリを立ち上げてくれる
- Linux側でVNCサーバーの立ち上げや、デスクトップ環境の立ち上げもできる
- ディレクトリ構成は通常のLinuxと近い
- 残念な点
- prootベースなのでtermuxよりも動作が遅い
- 毎回パスワードが求められる
- 端末モードでの最初のパスワードはスキップするには改造が必要。
- GUIはスマホの画面ではあまり現実的でない
- タブレットにするか、PCからVNCでつなぐかになると思う
まとめ
- Termux
- 日本語入力がいらない or Emacs+SKKで大丈夫なら選択肢になる
- ubuntu-in-termux
- 基本Termuxだけど、緊急で日本語入力したい場合に良いかもしれない
- UserLAnd
- 最初からUbuntuが立ち上がるのが楽
- ちょっとした用途なら遅さはそれほど気にならない