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IoTシステム技術基礎検定 #8 LPWA、無線局、プロトコル

Last updated at Posted at 2017-11-23

はじめに

3章目その3、ラストです。

【今回取り組む内容】
・3-6~3-8 (テキストP117-126)
LPWA、電波の特性、IoTのプロトコルに関して。

3-6 省エネ公式通信方式とは

LPWA

ZigBeeやBluetoothは、近距離用の無線方式。
広域通信においても、IoTに適した通信方式が求められている。
代表的な方法が**LPWA(Low Power Wide Area)**と呼ばれる複数の広域通信方式。

LPWAにはどのような特徴があるか

3-3節の通信方式は、モバイルサービスのように毎月通信量がかからない代わりに、
数m~数km程度の距離の通信しか出来ない。

モバイル通信も、広域で通信できる代わりに、毎月通信料金が発生し、
通信に必要な電力も大きく長期間の動作は難しい。

IoTは、監視カメラのような常時大きいデータを扱うものを除き、
センサからのデータの量は少ないので、インフラ監視のような広域通信が欲しい場合、
一度に送れるデータ量が少なくても、通信容量の安い方式が求められる。

LPWAは、IoTのために規格化されたシステムの総称。
免許不要なLoRaWANSigfox
免許がいる3GPP標準のLTE Cat.1LTE Cat.M1NB-IoTがある。

免許不要なLPWAは、免許を持たない事業者でも設置運用ができる。
免許が必要なLPWAは、通信事業者が既存セルラーネットワーク(LTE)を使ってサービスを行う。

なぜ通信料金が安くなるのか

例えばLoWaWANだと、多数の端末がLoRAゲートウェイ(基地局)と通信し、
ゲートウェイがデータをまとめてサーバに送信する。
1つのゲートウェイでデータをいったん集約することで、端末あたりの通信費用は安くなる。

LPWAの通信距離が長いというのは、端末-ゲートウェイ間の距離が長いということ。
ゲートウェイから先は別の広域網を使い、より広範囲での通信を可能にしている。

また、Sigfoxは、LPWAに特化したフランスのSigfoxSAが、各国で一社の事業者(日本は京セラコミュニケーションシステム)と契約し、その事業者がネットワーク運営を行う。
バッテリーの数年間駆動、事業者のクラウド提供によるクイックスタート、低コストかつグローバル展開といった特徴がある。

1回のデータ伝送量を100bps(1秒に100ビット)と少なくし、一日の通信回数も140と制限。
現在は上り回線のみ(サーバへ向かう通信のみ)提供となっている。
データ収集やイベント通知には向くが、デバイスの制御や動くものへの適用には向かない。
それでも、欧州ではヘルスケアや物流などに利用されている。

インフラとしての整備が必要

LPWAは通信インフラとしての性格が強く、いつでもどこでも使うためには、広く整備されなければならない。
1つのゲートウェイが遠くの端末と通信できれば、少ない基地局でも広い範囲をカバーできるので、
コストが安く済む。
しかし、領域内の端末が増えた場合、アクセスが集中して通信できなくなる可能性も配慮しなくてはならない。

応用に適した方式を使う

LPWAの方式には各々で特徴があり、一日で使えるデータ量や通信回数が制限されるものや、
上り通信のような片方しか通信できないもの、移動するには適さないものがある。
制約を考えた上で、自分が考えているアプリケーションに適したLPWAを考える必要がある。

3-7 電波の特性

電波の特性

電波はTVやスマートフォンなど身近に使わているが、眼に見えないので特性を理解しにくい。
しかし、IoTを扱う上では以下の基本的な性質は覚えておきたい。

周波数が高いほど通信距離は短く、壁など障害物を透過しにくい。
周波数が高いほど直進しやすい(建物の裏などに回りにくい)。
周波数が高いほど高速伝送がしやすく、アンテナも小さくできる。

以下の注意点もある。

反射した電波同士がぶつかると、強弱が変化する。
電波の反射は、家具の配置などにも影響される。
たくさん反射物がある部屋だと、場所によって電波の強さは変わる。

移動通信で利用される電波

端末がそれぞれ好き勝手に電波を発射すると、互いに干渉しあって通信ができなくなる場合がある。
電波も限りある資源なので、正しい利用方法や有効活用に関する規定もあり、
日本では「電波法」はじめとする法規が決められている。

携帯やモバイルWiiMAXなどのセルラーネットワークでは、
移動体通信事業者が総務省から免許を受け、割り当てられた周波数帯を使って無線通信を行う。

IoTエリアネットワーク無線に関する制度

IoTエリアネットワーク無線には、利用しやすいISM(工業・化学・医療の英語頭文字)バンド、
免許不要な無線局を利用することがある。
ISMの周波数は、他の無線や電子レンジから干渉を受ける場合があるのを配慮する必要がある。
代表的なISMバンドは、13.56MHz、2.4GHz、5.8GHzなどがある。
また、南米北米では915MHzが使われ、
日本でも近い920MHzが簡易無線局などに使われている。
米国や欧州、中国と周波数帯が重なるので、無線タグシステム(RFID)等の国際的な互換性を確保している。
その他にも、以下のような免許不要な無線局がある。

①微弱無線局
発射電波が著しく微弱な無線局。

②特定小電力無線局
スマートメータ、工業用テレメーターなどに使用。
総務省が指定する周波数、方式、用途や目的の無線局。
技術基準適合証明を受けている。

③小電力データ通信システム
無線LAN、Bluetooth、ZigBeeなど。
総務省が指定する周波数を使用。
送信電力10mW以下でデータ通信する。
技術基準適合証明を受けている。

④簡易無線局
アクティブタグ、近距離無線通信など。
有資格者(無線従事者)による操作を必要としない。
技術基準適合証明を受けている。
920MHz帯では登録必要。

また、電波法令の基準に適合している無線機には、
技術基準適合照明マークという英語のeと〒が合わさったようなマークが表示されている。

免許不要な無線局は、免許や従事者なしでも利用できる。
IoTエリアネットワークは多くのデバイスを使うことや、狭い範囲での利用になるので、
免許不要な無線設備を利用することが多くなる。
しかし、ISMバンドや他のユーザの端末との干渉が起きる可能性も配慮しなくてはならない。

3-8 IoTプロトコルとは

IoTプロトコル向けに必要特性

プロトコル、通信規約は、どういった手順で相手とやり取りするかといった約束事。

実現しようとする目的によって、IoTシステムで使用するプロトコルの制約は異なる。
以下のような項目を、状況に応じて検討する必要がある。

軽量性
限られたリソース(CPUやメモリ)で実装できるか
低消費電力科対応
駆動時間を伸ばすために低消費電力であるか
移動対応性
移動するデバイスでも通信できるか
リアルタイム性
データ入手までの時間はどうか
到達性
通信途中でデータが消失しても、最終的データは届けられるか
通信形態
1:1、1:n、n:mなど
通信発生の契機
開始がデバイス側からか、センター側からか
通信の発生頻度
1分ごと、1時間ごと、1日ごとなど
データサイズ
どれくらいのサイズのデータを送るのに向くか
サポート台数
何台までのデバイスに対応できるか

IoT向けプロトコル

2015年に発行された、M2M/IoTの標準化組織「oneM2M」による技術仕様書では、
IoT向けのプロトコルに以下の既存のプロトコルを規定した。
他にも多くのプロトコルがあるが、以下の既存プロトコルがメインとなる。

HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)
HTMLで書かれた文書などの情報を、Webサーバとクライアント(PCや携帯)でやり取りするためのプロトコル。
IoTシステムでは、HTTPと相性の良い**REST(Representational State Transfer)**という方法でメッセージのやり取りをする機会が多い。

RESTは特定のURLにHTTPとでアクセスすると、
XMLやJSON(JavaScript Object Notation)等で記述されるメッセージが送られる。
RESTには、厳密な技術的定義はされていない。

CoAP(Constrained Application Protocol)
インターネット技術の標準化機関IEIFにて、IoT向けに標準化されたWeb転送プロトコル。
HTTPとの互換性、ヘッダ量の削減、通信の簡易化などを特徴としている。
HTTPでは140バイト必要だったヘッダを、
バイナリ化によって4バイトに圧縮している。
HTTPに比べ、必要なデータ量を60%ほど削減できると期待されている。
また、HTTPは通信が成功したかを確認しつつ行うTCP接続だが、
CoAPは基本確認を行わないUDP接続で通信を行うので、処理の負荷が軽くなる。

MQTT(MQ Telemetry Transport)
IBMとユーロテックにより、1999年に提案されたプロトコル。
メッセージを発信するパブリッシャー
購読者にあたるサブスクライバー
両者を仲介するブローカーからなるモデル。
パブリッシャーは、発行するデータがあどのようなものか、トピックと呼ばれる情報を追加し、サブスクライバーはどのトピックが欲しいかを設定する。
パブリッシャーがブローカーにデータを送ると、サブスクライバーに合わせたトピックのデータが、サブスクライバーに送信される。

試験に出てきそうな内容

テキスト中、最も情報量が多そうなのが3章。
専門用語が多く面倒だけど、ちゃんと試験で聞かれても分かるようにしたい。

LPWA関連

LPWAとは何のことで、なぜ必要なのか?
【重要】LPWAは、どういった分類があり、各々どういった特徴があるか?
→サンプル問題に出題。
・LPWAの1つ、Sigfoxはどういった利点があるか?
・LPWAは、なぜ通信料金が安くなるのか?

電波の特性

周波数が高い電波には、どういった特徴があるか?
→高いほど、こういった特徴がある。というの
・反射した電波は、通信にどういった影響があるか?

IoTエリアネットワークの無線局

【重要】以下の無線局はどういったものか?(特徴や用途)
・微弱無線局
・特定小電力無線局
・省電力データ無線システム
・簡易無線局

IoTプロトコル

IoT向けに必要なプロトコルの特性は?
→通信の特徴や、対応するデバイスの数や性能、実際に運用する上で考えなければならないこと。
【重要】テキストで紹介されていたIoTプロトコル3つと、それぞれの特徴
→既存のプロトコル。それぞれで利用している仕組みや、長所。

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