さまざまな帳票ツールがありますが、選択に悩みますね。
利用目的を明確したうえ、ツールを選択していくのが肝です。私は自社用の商用帳票ツール導入の担当者として、帳票ツールの選定を経験しました。ここで私の経験談を話しましょう。少し古い情報もあるかもしれないが、基本大丈夫です(笑)。
帳票ツールを比較している方に役立てればうれしいです。
##商用帳票作成ツール
帳票ソフトメーカーはたくさんあって、製品の開発と販売を中心とするメーカーもあれば、プロジェクトの実施とカスタマーサクセスを専門とするIT会社もあります。製品力だけではなくて、市場力、メーカーのサービスや、ユーザーサポート体制も合わせて検討するといいですね。
###1.BI・帳票作成ツール:FineReport
まずは私の会社が選んだBI・帳票作成ツールのFineReportです。
FineReportは帳票開発から帳票管理まで豊富な機能が網羅されたBI・帳票作成ツールです。Excel風のGUIを使い、ドラッグアンドドロップのみでデータセットを選択し、カラー帳票をプログラムレスで作成出来ます。OSSのツールでもありますので、二次開発をする場合、コストが低いでしょう。
Gartnerグローバルマッケートガイドでおすすめの帳票、レポーティングツールの一つとして評価されたことがあります。
90日間フリーで使えるので、帳票作成ツールの比較と選択の際、使ってみればいいですね。
導入前の段階にいる担当者にとって、フリーで製品を体験できて、うれしい話ですね。
####FineReportのExcelライクなデザイナー画面:
FineReportは複雑で多様な帳票デザインに対応できるし、帳票レイアウトの設計から帳票出力、管理、データ入力などの帳票運用まで支援します。
帳票の分類、仕分、検索、出力をポータルで実現する上に、業務ニーズにあわせて操作ログの管理、閲覧・出力・送信・印刷などの各種権限の設定を行え、内部セキュリティを強化します。これは私の会社が重要視するところで、決め手にもなりました。
###2.レポーティング・帳票作成ツール:SAP CrystalReport
ビジュアルコンポーネントベースでの生産性の高い帳票開発が可能な点、多様なデータソースへの接続が標準でサポートされている点など、「旧Crystal Reports」が支持された理由はいくつもある。その後幾度かの買収を経て、現在はERPのメジャーベンダーである「SAP」の製品となっています。
cognosは非常に強力で豊富な機能を持っているが、操作がややこしいです。簡単な集計表なら、まだ大丈夫ですが、データソースが多いか、仕様が複雑である帳票の場合、cognosは初心者にとってそれほど易しくありません。学習コストが比較的に高いと思われますね。
##オープンソースの帳票ソフト
###1.JAVA Web帳票:JasperReports
JasperReportsは次に紹介するiReportと同じ、Javaで書かれたオープンソースの帳票作成ツールで、iReportと組み合わせて使用されることが多いです。アプリケーションに組み込んでPDF形式やXLS形式などで帳票を出力できます。
JasperReportsでは、帳票の画面構成(レイアウト)などが記述された、拡張子が「.jrxml」のXMLファイルを読み込んで、帳票を出力します(.jrxmlをコンパイルしたものが「.jasper」という拡張子のファイルで、.jasperを読み込むこともできます)。
JasperReportsを作っているJasperSoftも、BIの機能を持ったソフトウェアを提供しています。ただし、すべての機能を使うには有料版を購入しなければならないコマーシャルオープンソースの形になっています。
###2.JAVA帳票ツール:iReport Designer
iReportはjasperreportsのためにJAVA言語で開発するGUIの帳票作成ツールです。ユーザーはiReportの可視化画面によって、チャート、画像、サブ帳票などを含める複雑な帳票を開発できる上に、iReport にJFreeChartのグラフパッケージが統合されるので、XML JasperDesignのファイルも編集できます。
###3.JavaやJakarta EEに基づいたOSSBI・帳票ツール:BIRT
BIRTはEclipse-basedのオープンソース帳票作成ツールで、主にJavaとJ2EEに基づくWebアプリケーションに使われます。Eclipseを基にするGUIの帳票作成エンジンと、アプリケーションサービスに加わるランタイムコンポーネントの二つの部分に分かれています。
オープンソース帳票ツールを検討するなら、以上三つのJAVAツール以外、またまた他のメーカーがあります。どのツールを選ぶかに困っているとき、まずは自社の課題とニーズをもう一度確かめましょう。自社にあったものがベストですね。
以下のオープンソースツールの以下のデメリットも注意しましょう。
(1)学習資料が主に英語で書かてあり、学習時間がかかる
(2)開発とメンテナンスに、利用者のスキルが求められ、コストがかかる
##まとめ
オープンソース帳票ツール(特にJAVA帳票ツール)を利用する場合、コードを使いこなすのが前提です。さらに、長時間も続いていくプロジェクトのメンテナンスのために、コードをつねに編集する必要があります。
私の経験上、商用帳票作成ツールの比較、検討、導入を決めた後の使用に問題があれば、サポートしてくれる専任スタッフがいることが大事ですね。
引き渡した後のプロジェクトの安定性を確保するには、商用の帳票ツールのほうはいいのではないでしょうか。多くの商用帳票ツールはトライアル版を提供するため、正式に導入する前にトライアル版で機能を検証し、自社のニーズを満足するかを確かめることができます。