Sysprepまでの道のり(Windows 11 24H2対応)
毎回忘れるので、自分用&社内引き継ぎ用のメモです。
この記事はSysprepに必要なアイテムのPEの作成・応答ファイルの作成をスキップしています。
(個人的にはこの二つが難所だからね。インターネットに用意してくれてる人のを使わせてもらってます)
⚠️ 免責事項
- 本手順は社内キッティング用途を想定しています。
- WinPE環境 内気なもんたくん(coolvitto 氏)の「CoolPE 11 24H2 (WinPE)」 を使用させていただいてます(本当に助かってますありがとう)
PEは自分で用意したものや好きなものを使用してください。 - このやり方は先輩から受け継いだ秘伝のたれ的なものです。間違っている部分も多分あります。
- 実行は自己責任でお願いします。
🧰 マスター作成・展開に必要なもの
SysprepとDISMを使ってマスターイメージを運用する際に必要な基本3点セットです。
| 種別 | 用途 | 補足 |
|---|---|---|
| 🧩 WinPE | 展開・マスター抽出に使う軽量ブート環境 | USB起動可能なPE環境(例:もんたPE)。ネットワーク・DISM・Explorer++搭載。 |
| 📜 応答ファイル(unattend.xml) | 一般化(Sysprep)時に使用 |
C:\Windows\System32\Sysprep\unattend.xml に配置。セットアップ自動化・OOBE設定など。 |
| 💽 マスターイメージ | 展開元となるWindows本体 | Sysprep後にWinPEでキャプチャ(例:master.wim)。他端末へ展開して初期化済み状態に復元。 |
💡つまり、ざっくりとした手順は
マスター用のPCをキッテイングする
→ 一般化する
→ WinPEでキャプチャ/展開
この3つ。
🧩 1. クリーンインストール
-
LAN接続オンで起動
- 設定 → 更新とセキュリティ → ライセンス認証
「Windows はデジタルライセンスによってライセンス認証されています」を確認。
- 設定 → 更新とセキュリティ → ライセンス認証
-
念のためプロダクトキーを確認してメモ
MediaCreationTool(例:22H2版)をローカルにコピー・実行、「引き継ぐものを変更」→「何もしない」でクリーンインストール。
🚫 2. 起動直後(LANケーブル抜いた状態)
- LANケーブルは抜いたまま。
-
Administratorアカウントは有効化しない!
→ これをやるとSysprepがほぼ確実に失敗します。
⚙️ 3. Sysprep失敗を防ぐ前準備
3.1 復元ポイントを有効化
- スタート →「復元ポイントの作成」を検索。
- 「構成」を押して有効化、ディスク使用量は5%推奨。
3.2 BitLockerをオフにする
(ONにしていなくても念のため)
manage-bde -off C:
進行状況は「BitLockerの管理」で確認 →「無効です」になっていればOK。
3.3 ストアアプリの英語化回避
- 「タスクスケジューラ」を起動
- 以下のタスクを右クリック→無効化
Microsoft\Windows\AppxDeploymentClient
タスク名:Pre-staged app cleanup
3.4 グループポリシーの一時変更
(LANケーブルは抜いたまま)
Win + R → gpedit.msc
ストア関連
コンピューターの構成 → 管理用テンプレート → Windowsコンポーネント → クラウドコンテンツ
Microsoft コンシューマー エクスペリエンスを無効にする → 有効
コンピューターの構成 → 管理用テンプレート → Windowsコンポーネント → ストア
「Microsoft Store 内のプライベートストアのみを表示する」以外を全て有効
Cortana無効化
コンピューターの構成 → 管理用テンプレート → Windowsコンポーネント → 検索
Cortanaを許可する → 無効
Defender無効化
コンピューターの構成 → 管理用テンプレート → Windowsコンポーネント → Microsoftウイルス対策
Windows Defender ウイルス対策を無効にする → 有効
ファイアウォール無効化
コンピューターの構成 → 管理用テンプレート → ネットワーク → ネットワーク接続 → Windows Defender ファイアウォール
ドメイン/標準プロファイル → ネットワーク接続をすべて保護する → 無効
通知センター無効化
ユーザーの構成 → 管理用テンプレート → タスクバーと[スタート]メニュー
通知とアクションセンターを削除する → 有効
設定後:
gpupdate /force
→ 再起動。
🌐 4. キッティング準備
- LANケーブルを挿す。
- Windows Updateをすべて当てる。
- ドライバ・業務アプリ・各種ツールをセットアップ。
- SKYSEAなど管理系ツールを入れる場合は、キャプチャ除外対象を確認。
🔁 5. 設定戻し
- グループポリシー設定をすべて未構成に戻す。
- 再度
gpupdate /force
- LANケーブルを抜く。
🪟 6. 応答ファイル準備
応答ファイル(例:unattend.xml)を以下に配置:
C:\Windows\System32\Sysprep\
※ファイル名は変更しないこと(unattend.xmlのまま)
🚀 7. Sysprep実行
管理者としてコマンドプロンプトを開き:
cd %WINDIR%\System32\Sysprep
sysprep.exe
以下を選択:
- 「OOBE(初期設定状態に戻す)」
- 「一般化する(Generalize)」
- 「シャットダウン」
完了後、自動シャットダウン。
💾 8. マスターキャプチャ
Sysprep完了後、LANケーブルを抜いた状態でPE起動。
8.1 PE起動
- PEが入っているUSBを挿して起動。
- ネットワーク・Explorer++・DISM GUI などが使える。
8.2 DISMでキャプチャ
コマンドプロンプトを開き保存先USBまたはNASパスへ:
dism /capture-image /imagefile:"D:\master.wim" /capturedir:C:\ /name:"Win11_Master_24H2"
完了メッセージ:
The operation completed successfully.
8.3 確認
dism /get-imageinfo /imagefile:"D:\master.wim"
→ 正常に情報が表示されればOK。
✅ 9. 展開時(参考)
WinPEからこんな感じで実行:
dism /apply-image /imagefile:"D:\master.wim" /index:1 /applydir:C:\
bcdboot C:\Windows
✍️ あとがき
Windowsは毎回仕様が変わるので、「動いた設定を残す」のが一番の防御。
特にグループポリシーとストアまわりはバージョンごとに微妙に違うので、都度確認を。