この記事の概要
UI Stackのような概念が当たり前になりつつある今、Figmaでモックアップを作る際も「ちょうど良い文字数での表示」だけを検証することは少ないと思います。
短いものから長いものまで、色々なパターンを検証するでしょう。
ただ、その際に毎回ダミーテキストを考えるのも面倒です。
というわけで、Variablesを使ってあらかじめダミーテキストを定義しておき、時短を図るための記事です。
今回作るもの
見本として、以下の2つのコンポーネントを作成します。
UserInfo | ArticleCard |
---|---|
ユーザーアイコン + ユーザー名を表示する | 記事タイトル + ユーザー情報 + 投稿日を表示する |
ArticleCardの中でUserInfoを使用しています。
Variablesの設定
このようなVariablesを登録します。
- Collectionを別途作成する
- 今回は
Dummy text
という名前で作成 - 他のデザイントークンとは役割も必要なModeも違うので、別のCollectionにしておいた方が良い
- 今回は
- Modeを登録する
- 今回はPlaceholder, Short, Medium, Longの4つ
- ProfessionalとOrganizationプランはMode数が4つという制限があるので、このあたりがちょうど良いバランスと思われる
- 空文字列もあり得る場合、Shortに半角スペースを入れるのも良さそう
- Variableを登録する
- 今回は具体的な役割のテキストを登録している
- 汎用的なダミーテキストを用意しておいて、Modeをデータベースの文字数制限に揃える(31文字, 255文字など)と揃えておくのも良い
Componentsの作成
通常通りComponentを作成した上で、PropertyにVariableを適用するだけです。
1つ目のModeをPlaceholderにしておくことで、Variableの選択時や単にコンポーネントを配置したときに、そのテキストの意味が分かりやすくなります。
ダミーテキストの検証
Componentを配置しているFrame、もしくは1つ1つのComponentを選び、AppearanceからVariableのModeを選択します。
このように選ぶだけで、Variableを適用している箇所の見た目が変わります。
ネストされたComponent(ここではUserInfo)の中身も問題なく変化します。
これらを実施すると、このようなパターン違いの検証をすぐにできるようになります。
「記事一覧」のようなページであれば、ArticleCardコンポーネントを20個くらい並べて親FrameのAppearanceを切り替えることで一気に色々な場合の見た目を見れます。
種別 | 画像 |
---|---|
プレースホルダー状態での表示 | |
短いテキスト | |
ちょうど良いテキスト | |
長いテキスト |
注意点
この手法をとった場合、決まったテキストではなく好きなテキストを流し込みたい場合はVariableをdetachしないといけません。
ただ、今回の記事カードのコンポーネントのように「具体的なテキストが必要なわけでも本番データと同期したいわけでもなく、Figmaデータとしてはすべてダミーテキストで構わない」というものもあると思います。
そういう場合はdetachする必要もないので、特にデメリットになることもないかと思います。
常にこのテクニックを使うというよりは、都度テキストを変える必要がある要素は都度変えて、すべてダミーテキストでも構わないようなものならこのテクニックを使う、と場合わけできると良いと思います。