この記事は AIHubMix が作成しました。検証日は2026年10月19日で、実測値はすべて AIHubMix のゲートウェイ経由で計測したものです(第三者による再現はまだありません)。
TL;DR
- MiniMax M3.1 Flash は、AIHubMix で
minimax-m3.1-flashとして従量課金で呼び出せます。料金は入力100万トークンあたり $0.165、出力 $0.66 です。 - 9月23日から OpenRouter と OpenCode に匿名で出ていた「Space Bunny Alpha」の正体がこのモデルです。
- Python 関数1つに含まれる2つのバグを修正させたところ、比較した2つの設定とも215件の隠しテストにすべて合格しました。
- effort を指定しないとデフォルトの max で動き、平均6,673出力トークン・56秒かかりました。
reasoning_effort="low"では平均889トークン・9.5秒です。1回あたりのコストは $0.0045 対 $0.0006 でした。 - M2.7 は2026年11月18日に退役します。M Plan / Token Plan の M2.5・M2.7 へのリクエストは、10月19日から M3.1 Flash が処理しています。
M3.1 Flash とは:Space Bunny の正体
M3.1 Flash は最初、名前を伏せて公開されました。9月23日、OpenRouter と OpenCode に Space Bunny Alpha という名前で登場しています。無料で、1M コンテキスト、マルチモーダル、思考は常にオンという仕様でした。CellCog のタイムラインによると、OpenRouter の日次ランキングで DeepSeek V4.1 Flash を抜いて1位になり、OpenCode でも5日連続で最も使われたモデルでした。
MiniMax が名乗り出る前に、コミュニティが tokenizer から正体を突き止めています。cheaty 氏が X で公開した比較では、テキスト tokenizer について次のように報告されました。
"perfectly matches that of the MiniMax M3"
(MiniMax M3 のものと完全に一致する)
ほかのテスターも、36件と50件のプローブ文字列ですべて一致を確認しています。
| 日付(2026年) | 出来事 |
|---|---|
| 9月23日 | Space Bunny Alpha が OpenRouter と OpenCode に登場 |
| 9月27日 | MiniMax が M3.1-Flash-Preview と命名、MiniMax Code のデフォルトに |
| 9月30日 | Token Plan が M Plan に改称、M3.1 Flash を含む |
| 10月19日 | M2.5/M2.7 の新規提供終了、プランのリクエストは M3.1 Flash へ |
| 10月19日 | minimax-m3.1-flash が AIHubMix で従量課金に対応 |
MiniMax のモデル一覧からは「Preview」の表記が消え、現在は MiniMax-M3.1-Flash と書かれています。説明文は次のとおりです。
"frontier multimodal coding model with 1M context window and tunable thinking depth"
(1M コンテキストと調整可能な思考深度を備えた、最先端のマルチモーダル・コーディングモデル)
AIHubMix のレスポンスに含まれる上流のモデル名も、すべてこの名前になっています。
M2.7 との仕様差分
| MiniMax M2.7 | MiniMax M3.1 Flash | |
|---|---|---|
| コンテキスト長 | 204,800 | 1,000,000 |
| max_tokens(推奨 / 上限) | 65,536 / 204,800 | 131,072 / 524,288 |
| 入力 | テキスト | テキスト、画像、動画 |
| 思考 | 常にオン、段階なし | 常にオン、5段階 |
| デフォルトの思考深度 | — | max |
| 明示的な cache_control | 対応、書き込み課金あり | 非対応 |
| デフォルトの top_p | 0.9 | 0.95 |
| ステータス | 2026年11月18日に退役 | 現行 |
変わらない点もあります。どちらもリクエストのたびに思考し、MiniMax の Anthropic 互換 API と OpenAI 互換 API の両方に対応しています。MiniMax の API リファレンスによると、どちらも tool_choice は auto しか受け付けません。
新しく加わったのが effort です。MiniMax のテキスト生成ガイドには low、medium、high、xhigh、max の5段階が載っており、フィールドを省略すると max で動作します。M2.7 向けのコードはこのフィールドを送らないため、モデルが入れ替わった時点で、すべてのリクエストが max で動くことになります。
料金
100万トークンあたりの料金で、確認日は2026年10月19日です。公式料金は MiniMax の従量課金ページの数字で、M3 の公式料金には MiniMax が「Permanent 50% off」と表示している割引が含まれています。
| モデル | 公式 入力 / 出力 | AIHubMix 入力 / 出力 | AIHubMix キャッシュ読み取り |
|---|---|---|---|
| MiniMax M2.7 | $0.30 / $1.20 | $0.2958 / $1.1832 | $0.05916 |
| MiniMax M3.1 Flash | 未公表 | $0.165 / $0.66 | $0.0165 |
| MiniMax M3 | $0.30 / $1.20 | $0.288 / $1.152 | — |
AIHubMix 上の Flash は、M2.7 より約44%安く($0.165 ÷ $0.2958 ≈ 0.56)、M3 より約43%安くなっています($0.165 ÷ $0.288 ≈ 0.57)。出力料金も同じ比率です。M3 の公式料金は入力が512K トークンを超えると2倍になりますが、AIHubMix は Flash に単一の料金を設定しています。
実測:バグ修正タスク
前提: 環境変数 AIHUBMIX_API_KEY に AIHubMix のキーを入れ、openai Python SDK をインストールしておきます。どちらも AIHubMix のクイックスタートで説明しています。
タスク: 課金用の関数 billable_days(start, end, pauses) には2つのバグがあります。一時停止期間が課金期間の終わりをまたぐと1日を二重に数えてしまうバグと、重なった一時停止期間を二重に差し引いてしまうバグです。プロンプトでは症状を説明し、修正後の関数だけを返すよう指示しました。返ってきた関数は、ローカルのテストハーネスで215件の隠しテストにかけています。各設定とも、2026年10月19日に Chat Completions 経由で3回ずつ実行しました。数値は AIHubMix 自身の計測で、第三者による再現はまだありません。
リクエストと、usage からのコスト計算は次のとおりです。
import os
from openai import OpenAI
client = OpenAI(base_url="https://aihubmix.com/v1", api_key=os.environ["AIHUBMIX_API_KEY"])
PRICE_IN, PRICE_OUT, PRICE_CACHE = 0.165, 0.66, 0.0165 # AIHubMix、100万トークンあたり
def run(prompt, effort=None):
extra = {"reasoning_effort": effort} if effort else {}
r = client.chat.completions.create(
model="minimax-m3.1-flash",
max_tokens=32768,
messages=[{"role": "user", "content": prompt}],
**extra,
)
u = r.usage
cached = (u.prompt_tokens_details.cached_tokens or 0) if u.prompt_tokens_details else 0
cost = ((u.prompt_tokens - cached) * PRICE_IN + cached * PRICE_CACHE
+ u.completion_tokens * PRICE_OUT) / 1e6
return r.choices[0].message.content, u.completion_tokens, cost
結果(各設定3回):
| 設定 | 平均出力トークン | 平均時間 | 修正1回あたりの平均コスト | テスト |
|---|---|---|---|---|
| effort 省略(= max) | 6,673 | 56秒 | $0.0045 | 毎回 215/215 |
| effort low | 889 | 9.5秒 | $0.0006 | 毎回 215/215 |
デフォルトの行の計算はこうです。プロンプト464トークン(うち約192トークンがキャッシュから提供)に、出力6,673トークンを加えて、(272 × $0.165 + 192 × $0.0165 + 6,673 × $0.66) ÷ 1,000,000 ≈ $0.0045 になります。同じ修正を1,000回行うと、デフォルトで約 $4.45、low で約 $0.64 です。
ばらつきは大きく、デフォルトの出力トークンは4,589〜9,680、所要時間は39〜82秒の幅がありました。5段階すべての数値は、このシリーズの effort 編にまとめています。
ハマりどころ
effort を指定しないと max で考え続ける
クライアントが effort フィールドを送らない場合、毎ターンが遅くなり、請求の大半が思考トークンになります。Chat Completions ではすべてのリクエストに reasoning_effort を付け、まず low から始めてください。
思考をスキップできない
M3 は思考なしで動かせますが、Flash にはその方法がありません。今回の計測では、短い分類プロンプトの思考トークンはほぼゼロ(0〜6)でしたが、ゼロが保証されるわけではありません。思考なしを保証する必要がある処理は、M3 に残しておくのが安全です。
service_tier(Priority)が使えない
Flash は service_tier フィールドを受け付けません。M3 の Priority 階層(料金1.5倍)でレイテンシを下げていた場合、Flash には代わりになるものがありません。
AIHubMix では動画入力がまだ掲載されていない
MiniMax のドキュメントには動画入力が記載されていますが、AIHubMix の掲載は現在テキストと画像のみです。今回の検証では、base64 の画像と画像 URL はどちらも動作しました。
指示があいまいだと手を抜く
Space Bunny の初期ユーザーは、このモデルを次のように評しています。
"insanely fast, but it needs clear and specific instructions, otherwise it's too lazy"
(驚くほど速いが、明確で具体的な指示が必要で、そうでないと手を抜きすぎる)
期待する出力の形式と、モデルに実行させるチェックをプロンプトに明記してください。
検証できていないこと
- M3 との品質差。 MiniMax は M3.1 Flash のベンチマークを公開しておらず、Artificial Analysis にも掲載されていません。M3 には MiniMax 自己申告の SWE-Bench Pro 59.0% と、Artificial Analysis の Intelligence Index 29.2 があります。Flash のベンチマーク表を見かけたら、M3 の数値か出典不明のものです。
- MiniMax 自身のトークン単価。 2026年10月19日時点で未公表です。
-
より難しいタスク。 今回のタスクは範囲が限られており、
lowで十分でした。各設定3回の試行では、effort を上げて元が取れ始める境目まではわかりません。 - オープンウェイト。 MiniMax は公開を予定していると述べていますが、日付は示していません。M3 のウェイトは Hugging Face で公開されています。
まとめ
- M3.1 Flash は匿名モデル Space Bunny の正体で、AIHubMix では
minimax-m3.1-flashとして $0.165 / $0.66 で使えます。 - AIHubMix 上のトークン単価は M2.7 より約44%、M3 より約43%安くなっています。
- effort を省略すると max で動作し、今回のバグ修正では
lowの約7倍のコストと約6倍の時間がかかりました。テスト結果は同じです。 - M Plan / Token Plan の M2.5・M2.7 ユーザーは、10月19日からすでに切り替わっています。従量課金ユーザーの期限は11月18日です。
- オープンウェイト、思考オフ、独立したベンチマーク、Priority 階層が必要なら、当面は M3 を使い続けてください。
同じキーで Flash と M3 を呼び比べられます。料金カードを並べて確認するなら AIHubMix の比較ページ、モデル ID とエンドポイントはモデルページを参照してください。
あわせて読みたい:MiniMax M3.1 Flash シリーズ
- 既存の M2.7 のコードを移行するなら、400エラーと気づきにくい変化をこちらにまとめています:MiniMax M2.7 から M3.1 Flash への移行:「requires adaptive thinking」(2013) エラーの直し方
- 今回のコストの大半はデフォルトの effort によるものでした。同じ修正タスクで5段階すべてを計測しています:MiniMax M3.1 Flash の effort 5段階を実測:デフォルト(max)は low の7倍のコスト
- 同じ月に出た安価なコーディングモデル2つと、同じタスクで比べた結果はこちら:MiniMax M3.1 Flash vs DeepSeek V4.1 Flash vs Claude Haiku 5.5:同じバグ修正で速度とコストを比較
参考
- Models(MiniMax)
- Model Invocation(MiniMax)
- MiniMax M3.1 Flash(AIHubMix)
- Space Bunny Alpha: The Stealth Model and the MiniMax Clues(CellCog)
- MiniMax M2.5 and M2.7 Retirement(Developers Digest)