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DeepSeek V4.1 Flash 1017 vs V4 Pro:コーディング・エージェント用途で Pro はまだ必要か

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Last updated at Posted at 2026-10-19

この記事は AIHubMix が作成しました。調査日は2026年10月19日です。記事中のベンチマークはすべて DeepSeek が自社で公表した数値で、第三者による再現はまだありません。

TL;DR

  • DeepSeek が両モデルの数値を公表しているコーディング・エージェント系のベンチマークでは、すべての項目で V4.1 Flash 1017 が V4 Pro 0813 を上回っています。Terminal-Bench 4.0 は 42.3 対 12.4、DeepSWE v1.1 は 77.0 対 62.7 です。
  • ピーク時の出力単価は100万トークンあたり Pro が $3.96、Flash が $1.20 で、Pro は3.3倍です。
  • 同じトークン数で試算すると、エージェントによるバグ修正1セッションのコストは Pro が約4倍になります。
  • Pro に残る強みは、GPQA Diamond(1017 のスコアは未公表)と、8月から提供されている固定ビルドであることくらいです。Pro は画像入力に対応していません。
  • 移行するかどうかは、手元の評価セットを AIHubMix 経由で両モデルに流し、通過率、completion_tokens、実行ごとのコストを比べてから決めるのが確実です。

料金:Pro は出力単価が3.3倍

モデル 入力(ピーク) 出力(ピーク) キャッシュヒット(ピーク)
V4.1 Flash 1017 $0.30 $1.20 $0.006
V4 Pro 0813 $1.32 $3.96 $0.044

DeepSeek の料金ページ に掲載されている公式価格で、単位は100万トークンあたりの米ドルです。オフピーク時は両モデルとも半額になります。AIHubMix のピーク時価格は、Flash 1017 が $0.3098 / $1.2392、Pro 0813 が $1.3944 / $4.1832(入力 / 出力)です。

倍率にすると、Pro は Flash に対して入力が4.4倍、出力が3.3倍、キャッシュヒットは7倍以上です。DeepSeek 公式 API の同時実行数の上限も、Pro が 500、Flash が 2,500 で、Pro は Flash の5分の1しかありません。

ベンチマーク:DeepSeek 自身の数値で比べる

Pro の数値は DeepSeek の V4.1 Flash 論文 の表3(推論強度はすべて max)、1017 の数値は モデルカード から取っています。いずれも DeepSeek による測定で、第三者は再現していません。

ベンチマーク V4 Pro Flash(9月版) Flash 1017
Terminal-Bench 4.0 12.4 31.2 42.3
DeepSWE v1.1 62.7 74.2 77.0
ProgramBench 15.5 20.3 29.1
NL2Repo-Bench 61.5 65.4 68.2
Automation-Bench 43.2 54.8 60.5
Agents' Last Exam 25.7 31.8 35.4
HLE(テキストのみのサブセット) 42.7 39.1 44.0
GPQA Diamond 92.4 90.9 —

「—」は、DeepSeek が 1017 のスコアを公表していない項目です。

9月版の Flash の時点で、コーディングとエージェント系の項目はすでにすべて Pro を上回っていました。1017 はその差をさらに広げています。HLE のテキストのみのサブセットでも、1017(44.0)が Pro(42.7)を上回りました。Pro がまだリードしている可能性があるのは GPQA Diamond だけです。

第三者の見方も同じです。Artificial Analysis は9月、独自の総合指標の結果をもとに X で次のように投稿しています。

DeepSeek V4.1 Flash overtakes DeepSeek V4 Pro 0813 as DeepSeek's new flagship model

(DeepSeek V4.1 Flash が DeepSeek V4 Pro 0813 を抜き、DeepSeek の新しいフラッグシップモデルになった)

1セッションあたりのコスト試算

どちらのモデルについても、タスクあたりのトークン数を示した公開テストはありません。そのため、以下は前提を置いた試算です。エージェントによるバグ修正1セッションで、モデル呼び出しが40回、入力は合計120万トークン(うち 90% がキャッシュヒット)、出力は思考部分を含めて6万トークンとします。両モデルに同じトークン数を当てはめ、AIHubMix の定価で計算しました。

モデル ピーク オフピーク
V4.1 Flash 1017 $0.118 $0.059
V4 Pro 0813 $0.469 $0.233

ピーク時の計算式は次のとおりです。

  • Pro:0.12M × $1.3944 + 1.08M × $0.0465 + 0.06M × $4.1832 = $0.469
  • Flash:0.12M × $0.3098 + 1.08M × $0.0062 + 0.06M × $1.2392 = $0.118

同じセッションで、Pro のコストは約4倍です。Pro が損益分岐点に届くには、Flash の約4分の1のトークン数で同じ作業を終える必要があります。出力量を測った公開データは Artificial Analysis のものだけで、同社の指標では9月版 Flash の出力トークンが Pro 0813 の1.62倍でした。つまり Pro に必要だったのは Flash の約 62% で、25% にはほど遠い数字です。

AIHubMix で両モデルを比較する

準備

  • AIHubMix の API キーを環境変数 AIHUBMIX_API_KEY に設定します。キーの作成手順は AIHubMix のクイックスタート にあります。
  • OpenAI の Python SDK(pip install openai)を使い、base_url を https://aihubmix.com/v1 に向けます。
  • モデル ID は deepseek-v4.1-flash-1017 と deepseek-v4-pro-0813 の2つで、どちらも同じキーで呼び出せます。
  • 実際の業務から作った評価セットと、信頼できる合否判定を用意します。

エンドポイントは Chat Completions(/v1/chat/completions)を使います。AIHubMix のモデル一覧で 1017 に記載されているエンドポイントです。

同じプロンプトを両モデルに送る

compare.py
import os
from openai import OpenAI

client = OpenAI(api_key=os.environ["AIHUBMIX_API_KEY"], base_url="https://aihubmix.com/v1")

for model in ("deepseek-v4-pro-0813", "deepseek-v4.1-flash-1017"):
    resp = client.chat.completions.create(
        model=model,
        messages=[{"role": "user", "content": "Find the bug: def mean(xs): return sum(xs) / len(xs) - 1"}],
        max_tokens=16000,
    )
    print(model, resp.usage.completion_tokens, resp.choices[0].message.content[:200])

出力は1行ごとに、モデル ID、completion_tokens、回答の先頭200文字です。プロンプトを手元の評価セットに差し替え、モデルごとに次の3つを記録してください。

  • 通過率:自分の判定基準で測ります。ベンチマーク上はコーディングとエージェント系で Flash が勝つはずですが、それが自分の用途でも成り立つかは評価セットでしか分かりません。
  • プロンプトごとの completion_tokens:コストを決めるのはこの数字です。1017 は出力を短くするよう訓練されていますが、Pro と比べた測定はまだ誰も出していません。自分のログが、自分の用途に当てはまる最初の測定になります。
  • 実行ごとのコスト:定価から見積もるのではなく、AIHubMix のリクエストログで確認します。

ハマりどころ

Flash の completion_tokens が Pro より多く、コストも高そうに見える

トークン数だけではコストは決まりません。上の単価では、Pro が Flash の約4分の1のトークン数で済まない限り、Pro のほうが高くつきます。比べる前に単価を掛けてください。

同じ評価セットなのに、実行によってコストが倍近く違う

両モデルとも、オフピーク時は半額です。片方のモデルをピーク時に、もう片方をオフピーク時に流すと、コスト差が2倍に広がったり半分に縮んだりします。2つの実行は続けて、同じ料金帯の時間に流してください。

画像付きのテストケースが Pro では評価できない

Pro は画像入力にまったく対応しておらず、1017 は対応しています。スクリーンショット、グラフ、UI を扱うケースは、共通の評価セットから分けておきます。ワークフローにそうした処理が1つでもあれば、それだけで結論が出ます。

科学系 QA に使いたいのに、1017 の GPQA Diamond スコアが見つからない

GPQA Diamond は Pro(92.4)が9月版 Flash(90.9)を上回った唯一のベンチマークですが、DeepSeek は 1017 のスコアを公表していません。科学系の QA が主な用途なら、移行前に自分の問題セットで確認してください。

まだ誰も検証していないこと

  • 本記事のベンチマークの数値は、すべて DeepSeek 自身によるものです。第三者による再現はありません。
  • 論文の Pro 列にはビルド名の記載がありません。Terminal-Bench 2.1 のスコアが 0813 のモデルカードと一致するため、本記事では 0813 として扱っています。
  • 1017 と Pro の出力の長さの比較。Artificial Analysis の 62% という数字は9月版 Flash のもので、1017 はまだ第三者が測り直していません。
  • 両モデルのタスクあたりのトークン数。上のコストは前提を置いた試算で、実測ではありません。

どちらを使うか

  • Pro を続ける:Pro 0813 で検証済みの本番パイプラインがあり、今月中に評価をやり直す時間がない場合。または科学系 QA の用途で、GPQA の差が自分のテストにも表れている場合。
  • Flash に移す:コーディングエージェント、ターミナル操作の自動化、ツール呼び出しを使うパイプライン、画像を扱う処理、そして同時実行数が効いてくる大量処理。
  • 先にテストする:長文の執筆や分析で、Pro の短く密度の高い回答に頼ってきた場合。

移行を急ぐ必要はありません。DeepSeek は 変更履歴 で V4 Pro の提供を続けると案内しており、提供終了日も発表されていません。

まとめ

  • DeepSeek 自身のベンチマークでは、コーディングとエージェント系のすべての項目で V4.1 Flash 1017 が V4 Pro 0813 を上回っています。
  • Pro の単価は Flash に対して入力4.4倍、出力3.3倍、キャッシュヒット7倍以上です。
  • 同じトークン数のバグ修正セッションでは、Pro のコストは約4倍(ピーク時 $0.469 対 $0.118)です。
  • Pro を残す理由は、検証済みの固定ビルドが必要な場合と、GPQA Diamond の差が自分の用途で効いている場合に限られます。
  • ベンチマークは DeepSeek の自己申告なので、最終的な判断は手元の評価セットで行ってください。

AIHubMix なら、1つの API キーで両モデルを呼び出せます。AIHubMix の比較ページ で仕様と料金を並べて確認したうえで、手元の評価セットを両方に流してみてください。

あわせて読みたい:DeepSeek V4.1 Flash 1017 シリーズ

参考

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