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OCI Logging AnalyticsでLinuxやWindowsのOSログを取り込んで分析する

Last updated at Posted at 2023-05-30

OCIコンピュートのLinuxやWindowsのログやその上で動作するミドルウェア、アプリケーションのログを取集・分析するサービスとしてOCIでは2つのサービスを使う事ことができます。

  • Loggingのカスタム・ログ
  • Logging Analytics

下記のようにそれぞれ違いがありますが、機能的にはLogging Analyticsのほうが汎用的・高機能のログ管理サービスといえます。また、既にログ管理製品やサービスを使用している場合は、LoggingからService Connector Hubなどを経由しログ連携するなどのケースも良くあるのではないか思います。
image.png

今回は、基本的なLogging Analyticsの設定手順をLinux/WindowsのOSログを対象に収集する方法からご紹介します。

Logging Analyticsは、管理エージェントというプログラムが必要ですが、OCIのコンピュートインスタンス(Linux)の場合は、Cloud Agentからプラグインという方法でインストールすることが可能です。
Windowsの場合は、管理エージェントを手動でインストールする必要があります。

オンプレミスの場合など、管理エージェントを直接サーバーにインストールしてクラウドと通信させたくないという場合は、ゲートウェィという方式が利用できます。ゲートウェイはこちら

まず初めに、対象となるVMが管理エージェントのインストール要件を満たしているか確認します。

IAMポリシーの作成

サービスに必要となるIAMポリシーはこちらを参照

Linuxの場合の設定手順

  • コンピュート・インスタンスの詳細 -> Oracle Cloudエージェントにある管理エージェントを有効にする
    image.png

  • OCIメニューから、監視及び管理 -> 管理エージェント -> エージェントで、有効にしたインスタンスの管理エージェントが表示されるまで10分ほど待つ
    image.png

  • プラグインのデプロイ -> Logging Analyticsをチェックして更新
    image.png

  • OCIメニューから、監視及び管理 -> ログ・アナリティクス -> 管理 -> エンティティにタイプ Host(Linux)で有効化したVMインスタンスが作成されていることを確認
    image.png

  • 管理 -> ソースからLinux Syslog Logsを選択
    image.png

  • 関連付られていないエンティティから該当のLinuxエンティティを選択し、アソシエーションの追加。ログ・グループがない場合は、新規で作成する
    image.png

  • 同様の手順でLinux Secure Logsもアソシエーションの追加を行う

  • Cloud Agentは、oracle-cloud-agentユーザで動作しているので、対象ファイルのRead権限が必要。VMにログインし、ファイルアクセスするパーミッションをsetfaclで割り当てる

sudo setfacl -m u:oracle-cloud-agent:r /var/log/messages*
sudo setfacl -m u:oracle-cloud-agent:r /var/log/secure*

# oracle-cloud-agentユーザでファイルがアクセスできていればOK
sudo -u oracle-cloud-agent head -5 /var/log/messages
sudo -u oracle-cloud-agent head -5 /var/log/secure
  • ログ・アナリティクス -> ログ・エクスプローラーにLinuxのログが表示される
    image.png

ログに含まれるIPアドレスからジオロケーション、脅威インテリジェンスを取得する

  • Linux Secure LogのHost IP Addressには、以下のようにVMインスタンスにアクセスしたクライアントのIPアドレスが記録されている。このIPアドレスを引用してジオロケーションや脅威分析の情報を取得するようにLinux Secure Logsのソースを拡張する
    image.png

  • ソース -> Linux Secure Logsの編集をクリックし、フィールド・エンリッチメントを追加
    image.png

  • ファンクションをジオロケーション、IPアドレスをHost IP Address(Client)とマッピング、脅威インテリジェンスをチェックし、追加、変更の保存を行う
    image.png

  • ソースの変更後に取得されたログ・レコードにはClient Host CountryやCity、Threat IPsという新しいフィールドが追加される
    image.png

※このジオロケーションや脅威インテリジェンスは、他のログのIPアドレスのフィールドでも同様に指定可能

Windowsの場合の設定手順

  • OCIメニューから、監視及び管理 -> 管理エージェント -> ダウンロードとキーからWindowsの管理エージェントをダウンロードする
    image.png

  • 同ページにあるインストール・キーからキーを新規作成し、キーファイルをダウンロードしておく
    image.png

  • エージェントファイルの下記のパラメータに任意の値を記述
    AgentDisplayName = XXXXXXXXXXX
    CredentialWalletPassword = XXXXXXXXXXX

  • エージェントを展開し、ダウンロードしたキーファイルをWindowsにコピーする。管理者としてコマンド・プロンプトを起動しインストール

# installer.bat エージェントファイル(絶対パス)で実行
installer.bat c:\agent\oracle.mgmt_agent.230427.2233.Windows-x86_64\agentkey.txt
  • OCIメニューから、監視及び管理 -> 管理エージェント -> エージェントにインストールした管理エージェントが表示されていることを確認
    image.png

  • プラグインのデプロイ -> Logging Analyticsをチェックして更新
    image.png

  • OCIメニューから、監視及び管理 -> ログ・アナリティクス -> 管理 -> エンティティにタイプ Host(Windows)で有効化したVMインスタンスが作成されていることを確認
    image.png

  • 管理 -> ソースからWindows Security Eventsを選択
    image.png

  • 関連付られていないエンティティから該当のVMエンティティを選択しアソシエーションの追加。ログループがない場合は、新規で作成する
    image.png

  • 同様にWindows System Events, Windows Application Eventsも行う

  • ログ・アナリティクス -> ログ・エクスプローラーにログが表示される
    image.png

OS以外のミドルウェア、アプリケーションの追加

OSログの設定をした後、動作するWEBサーバやデータベースのログを収集する場合の流れは、対象エンティティの追加 -> ログソースのアソシエーションの追加という手順になります。
例えば、Oracle Databaseの場合、こちらの手順にようにOracle Databaseのエンティティを追加し、そのエンティティに対してアラートログやUnified Auditのソースに割り当てます。

エンティティには、Apache, Node.js, Weblogic等のWebアプリに関連するものや、MySQLやPostgreSQL等のOracle Database以外のデータベース、kubernetesやEBSやSiebel等のアプリケーションのログなど対応しています。

対応していないものは、自身のパーサーとソースを作成できますので、こちらを参照下さい。

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