前提条件
- Microsoft 365 開発者プログラムをアクティブ化し、以下製品ライセンスを有効化する
- Microsoft 365 E5 Developer
- Microsoft Power Apps for Developer
- Microsoft Power Automate Free
- Microsoft 365プランとなるので、パフォーマンスプロファイルは「低」に該当する
- 24時間あたりのPower Platform要求数の上限はユーザー単位で6,000だが、現在は移行期間中のため上限はフロー単位で10,000となる
Power Platform要求数の公式制限と移行期間の制限についての詳細は、以下記事をご参照ください。
検証
Power Platform要求数の制限を超過した場合の挙動を確認するために、専用クラウドフローを作成します。
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初回実行
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再実行
原因と影響
フローの実行速度低下の原因は明白で、メール本文の記載にもあるように、Power Platform要求数がライセンス使用量に対して不十分であるためです。Power Platform要求数の上限超過は、フローの実行速度低下の原因になります。
このフロー実行速度低下の制限は、スロットリング制限の対象にもなります。この制限に抵触すると、ありえんぐらい実行速度が低下します。実際に、2回目以降の実行時間は10時間以上もかかりました。スロットリング制限は24時間で解除されますが、14日間継続する場合は自動的にクラウドフローはオフになってしまいます。
フローデザイナーの詳細画面でスロットリング制限による警告が表示されています。
対策
対策にはさまざまなアプローチがありますが、個人的には有償ライセンスの購入が最も無難だと感じます。特に、移行期間中で制限が緩和されているからといって「まだ大丈夫だろう」と油断するのは禁物です。確実な対応で安心な運用を手に入れましょう!
- ライセンスの購入
- Power Platform要求数の上限を引き上げるために、「Power Automate Premium」などのスタンドアロンライセンスを購入することが推奨されます。要求数の上限を増加させて、スロットリング制限のリスクを軽減させます
- フローの設計改善
- フローの実行頻度の見直し、不要なアクションの削減をすることで、Power Platform要求数を抑えます
- [Do until]または[Apply to each]での反復処理をする項目の数を事前にフィルターしておくことで、ループ処理数を削減します