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Microsoft Power AutomateAdvent Calendar 2024

Day 11

Power Platform要求数の上限超過が引き起こす問題と対策

Last updated at Posted at 2024-12-10

前提条件

  • Microsoft 365 開発者プログラムをアクティブ化し、以下製品ライセンスを有効化する
    • Microsoft 365 E5 Developer
    • Microsoft Power Apps for Developer
    • Microsoft Power Automate Free
  • Microsoft 365プランとなるので、パフォーマンスプロファイルは「低」に該当する
  • 24時間あたりのPower Platform要求数の上限はユーザー単位で6,000だが、現在は移行期間中のため上限はフロー単位で10,000となる
    image.png

Power Platform要求数の公式制限と移行期間の制限についての詳細は、以下記事をご参照ください。

検証

Power Platform要求数の制限を超過した場合の挙動を確認するために、専用クラウドフローを作成します。

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  1. 初回実行

    • 実行時間:2時間49分16秒
      image.png
    • フローデザイナーの詳細の[分析]からフローのアクション要求数を確認したところ、24時間あたりのPower Platform要求数の上限10,000を大幅に超過しています
      image.png
  2. 再実行

    • 実行時間:5時間22分4秒
      image.png
    • 上限超過による実行エラーは発生しなかったものの、処理時間は初回実行時の約2倍となり、実行速度の低下が発生しています。また、2回目のフロー実行時には、フローのパフォーマンス警告メールが送信されています
      image.png

原因と影響

フローの実行速度低下の原因は明白で、メール本文の記載にもあるように、Power Platform要求数がライセンス使用量に対して不十分であるためです。Power Platform要求数の上限超過は、フローの実行速度低下の原因になります。
image.png

このフロー実行速度低下の制限は、スロットリング制限の対象にもなります。この制限に抵触すると、ありえんぐらい実行速度が低下します。実際に、2回目以降の実行時間は10時間以上もかかりました。スロットリング制限は24時間で解除されますが、14日間継続する場合は自動的にクラウドフローはオフになってしまいます。
image.png

フローデザイナーの詳細画面でスロットリング制限による警告が表示されています。
image.png

対策

対策にはさまざまなアプローチがありますが、個人的には有償ライセンスの購入が最も無難だと感じます。特に、移行期間中で制限が緩和されているからといって「まだ大丈夫だろう」と油断するのは禁物です。確実な対応で安心な運用を手に入れましょう!

  • ライセンスの購入
    • Power Platform要求数の上限を引き上げるために、「Power Automate Premium」などのスタンドアロンライセンスを購入することが推奨されます。要求数の上限を増加させて、スロットリング制限のリスクを軽減させます
  • フローの設計改善
    • フローの実行頻度の見直し、不要なアクションの削減をすることで、Power Platform要求数を抑えます
    • [Do until]または[Apply to each]での反復処理をする項目の数を事前にフィルターしておくことで、ループ処理数を削減します
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