はじめに
どうもwalrustuskです。
私は普段、ITベンチャー企業でエンジニアをしながら、BizOps対応やASOBI-NETWORKという一般社団で地域イベントの企画・運営をしています。
近年、〇〇駆動開発の種類が増加し、プロジェクト状況に見合った開発手法が多く広まりました。この開発手法やこれから話すことは効率化や最適化が目的ではなく、価値の本質を素早く発見して育てるという根本のために利用するものといったイメージです。
顧客の課題を見出し、迅速に市場に投入し、本当に価値のある製品を開発するためのMVP開発。私もよくこの開発に携わります。
そしてこれ、、実はイベントの企画・運営プロセスにもめちゃくちゃ相性がいいんです。
(MVP開発も元は別業態からインスピレーションを受けたのではと思いつつ、、)
地域イベントについてもWebアプリのMVP開発も最小限で作って反応をみて育てる。自然と私の団体でやっているプロジェクトは自然とこの流れに沿って育てていることに気づき、今としてはかなり同じフローでイベントを大きくしている形となりました。
今回は僕がやっているイベント開発がどう地域のイベントとして応用できているかを示します。
イベントに限らず自然と皆さんの生活の中で、様々な形で応用されると思っておりますのでぜひ参考にしてみてください!
企画段階
立案
受託というよりは、自社から展開するイベントが多いので、一顧客の課題解決のためのプロセスでないことは差分になりそうですが、以下の流れで企画の立案から計画のプロセスを組んでいます。
一般的な流れかなと思います。
まずは鉄板の目的・目標・コンセプト設計から決めていきます。※通称ももこ
定性的な目的と、定量的な目標を達成するために、どういった手段で提供するのか。やっぱりどうしてもイベントの発想は「こういうのやったら楽しそうじゃね?」と、手段が先に来がちです。これは目的・目標を決める前にコンセプトが来てしまっているので、悪くはないのですが、目的・目標・コンセプトが一貫していない状況を生み出す要因になります。なので、とくに目標・コンセプト設計は何往復かしながら一貫した設計になるように進めていきます。
PMのときもそうですが、スコープ設計はしっかり行います。コンセプト設計の際に予測できる「こういうのありそうだけどこれはやらない!」というやらないから決めることを洗い出ししておくことで、最適なPoC計画が立てられると思っています♪(企画の時点でモチベーション爆上げなことが多いので、PoC段階でやりたいことを盛り込んでしまう癖が発動しがちです...w)
当日までの検討事項
これは単純にやることリストです。
順不同でざっと洗い出しちゃいますね。
抜けていそうですが、すみません。。
- 全体スケジュール作成
- ステークホルダー(巻き込む人)の検討
- 運営チームの構築・結成
- イベント当日企画(コンテンツ)の検討
- フライヤー・ポスター・のぼりなどのデザイン
- 募集フォーム準備(募集系イベントの場合)
- SNS投稿スケジュール
- ボランティアガイドライン作成(ボランティアスタッフ必要な場合)
- 当日オペレーション表作成
- 当日タイムスケジュール作成
- 備品リスト作成
- その他POP作成と印刷等
PoC、モニター段階
SNS広報だけで募集し、イベントを実施してみます。最終的にアンケート調査を行うことと、ポスター設置によって、実証実験イベントとして展開している状況を共有します。
イベント回数自体多くできる形ではないので、可能な限りイベント参加者のご意見を頂くことがとても重要となります。
基本、PoC企画はこれまでのイベントの型を利用して準備や実施ハードルを最適化しています。
まずはPoC実施で地域を理解すること、ニーズを調査すること、どのベクトルで展開するかを見定めること。これが出来たらばっちりだと思っています。
本リリース段階
PoC段階でニーズがあるなあ。これは続けられるなあ。という判断が出来たら、本リリース段階に入ります。SNS広報だけでなく、ターゲット層へのチラシの配布や、ご協力いただける店舗様へのポスター掲載等を実施します。
この段階では、のちの拡大段階や地域に落とし込む段階まで継続するために必要となる潜在的なニーズの調査を実施します。
複数回ご参加いただく方々からのニーズをさらに深堀ったり、巻き込む人を増やしていく状態を作ります。
ここからはPoCと異なり、オリジナルのプロセスやオリジナルの企画に思考を切り替えて、目的・目標達成に最適化します。
拡大・磨き上げ段階
ニーズが定まってきたところから、本格的な実施として、ステークホルダーや規模を拡大していきます。
このタイミングで再度コンセプト設計の中で、全体計画を見直します。
これは団体や人々によりますが、私の団体はきっかけ提供をメインとしているため、地域の人々が自ら継承するか、他の形で展開することをゴールにしています。
※内容によりますけどね
そのため、リリース後何年で終了するプロジェクトかを決めたり、地域の人々がどのような状態になったらゴールかを明確に定めます。
目的達成までの継続は必要ですが、コンセプトとしての継続が果たして目的達成に紐づくかというと、その限りではありません。
文化形成・独立・解散段階
上記で述べてしまった内容ですが、企画自体を自団体のコンテンツで続けず、地域の文化として落としこむ段階です。
やむを得ず閉じてしまったプロジェクトもありますが、プロジェクトを切り離してやりたい人が独立していくケースや、地域の人々で運営してく段階にしていくことで、ステークホルダー全体の業界を盛り上げたり成長出来たりできると思っています。
おわりに
いかがだったでしょうか。開発に置き換えると、一部担保できていない責任があると思いますが、私自身もこれをもう少しブラッシュアップしていき、1つの最適化フローとして確立できたらと思います。
特に企画・イベントは様々な方との連携が必須です。そこで人によって認識やハードル、レベル感の違いが、各ドメインによって異なってきますが、トラブルが起きたときにようやく気付くことのできる要因だと思っています。
標準化までは必要じゃないかもしれませんが、イベント・企画立案もしくは主催がよりよい運営を行うためにも、各フェーズ運営やOps的な立ち回りが必要なのではないかと感じています。