はじめに
このほど、Qiskit v2.X Developerの試験要項が公開されました。
IBM Community Japan ナレッジモール研究として、2022年にQiskit v0.2X Developerの「受験虎の巻」を作成しており、それから3年ほど経過していますが、取り急ぎこちらでも試験の情報をお知らせしたいと思います。
以下、新旧の試験については、バージョン(新:v2.X、旧:v0.2X)で略記します。
試験の要項について
IBMの資格試験のホームページにて公開されています。
・ホームページ:https://www.ibm.com/training/certification/ibm-certified-quantum-computation-using-qiskit-v2x-developer-associate-C9008400
・試験の名称:IBM Certified Quantum Computation using Qiskit v2.X Developer - Associate
・受験料:200米ドル(日本円では20,000円)
・試験時間:90分
・合格条件:出題 68問中、47問以上の正答(約70%)
受験についての参考情報
(1)v2.XではExam Resourcesが充実している
ホームページからのリンクがついていますが、Exam Resourcesとして、Courses,Web Resources,Online courseの3種類に分けて明示されています:
Courses:
Web Resources:
Online course:
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Understanding quantum information and computation I: Basics of quantum information
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Understanding quantum information and computation II: Fundamentals of quantum algorithms
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Understanding quantum information and computation III: General formulation of quantum information
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Understanding quantum information and computation V: Foundations of quantum error correction
2022年にv0.2Xを受験した際と比較すると充実している印象です。当時のExam Resourcesとしては、Qiskit Textbook という教材はありましたが、後述のSample Test, Study Guide, Assessment Examくらいしか提供されていなかったように記憶しています。
(2)分野別の出題割合が明示されている
分野別の出題割合はv0.2Xでも明示されていました。v2.Xの出題範囲とその割合は以下のとおりです:
Section 1: Perform quantum operations 16%
Section 2: Visualize quantum circuits, measurements, and states 11%
Section 3: Create quantum circuits 18%
Section 4: Run quantum circuits 15%
Section 5: Use the sampler primitive 12%
Section 6: Use the estimator primitive 12%
Section 7: Retrieve and analyze the results of quantum circuits 10%
Section 8: Operate with OpenQASM 6%
v0.2XのときにはなかったSampler primitive, Estimator primitive が登場しています。
(3)Study Guideなどが提供されている
こちらもv0.2Xの場合と同様に
・Sample Test
・Study Guide
・Assessment Exam
が提供されています。
Assessment Examはv2.Xでも有償と思われます。v0.2Xでは本番直前に受験しましたが、いわゆる模擬試験でした。v2.Xでも同様の内容と想像しています。
受験について
試験の概要については以上のとおり情報提供いたします。何か認識違いなどあればご指摘ください。
v2.Xはv0.2Xと比べて出題が8問増えていますが、試験時間は90分で変わりありません。従前と同じ時間で多くの問題を解くことになるため、時間配分に気をつける必要がありそうです。
v0.2xもv2.Xのいずれも受験は有償ですが、v0.2XのときにはQiskit Advocateに応募することを前提に、無料受験できるVoucherが期間や数量が限定で配布されていました。
2022年夏に受験したときには、Voucherをいただいて受験しました。
今回はまだアナウンスがないので配布の有無は分かりません。受験の機会が来ても慌てないよう、準備を進めていきたいと思っています。