2025年2月15日という Early Adopter のデジタルバッジをもらえる最終日に AWS Certified AI Practitioner (AIF-C01) を取得しました。
試験の準備に着手したのは試験日1か月前程からでしたが、数日おきに30分から1時間程度の試験対策をすることで、さほど苦労することなく本資格を取得することができました。
本記事では私が行った試験対策についてまとめたいと思います。
AWS Certified AI Practitioner (AIF-C01)とは?
まず、この資格の概要を簡単に説明します:
- カテゴリ: Foundational
- 試験時間: 90分
- 問題数: 65問
- 合格ライン: 700点 / 1,000点
- 受験料: 15,000円(税込 16,500円)
- 有効期間: 3年間
この資格は、AWS上でのAIサービスの基本的な理解、ユースケース識別、AIソリューションの設計原則、責任あるAIの実践などをカバーしています。
<参考情報>
同じFoundationalレベルである AWS Certified Cloud Practitioner (CLF-C02) は AWS 全般に関しての知識を問われますが、本試験は AWS の AI に関する分野に特化して出題されます。
試験対策
数多くの学習リソースがありますが、私の経験から言って、以下の2つに絞って集中的に取り組むことで効率よく合格できました:
1. Udemyでの対策テスト活用
AIF-C01 / AWS Certified AI Practitioner 対策テスト4回+補足問題 | Udemy を何度もループして解くことが非常に効果的です。
なぜこの方法が効果的か?
- カバー範囲が広い: 300問以上の問題が提供されており、試験範囲を幅広くカバーしています
- 詳細な解説: 各問題に対する詳細な解説があり、なぜその回答が正しいのかを理解できます
- 弱点の把握: 複数回受けることで、自分の弱点分野を特定でき、効率的に学習を進められます
なお、従来のUdemyの問題集は全問回答してからでないと正誤が確認できず問題の解説も確認ができませんでした。しかし本問題集は2024年末ぐらいから提供されている「演習モード」に対応しており、1問ごとに正誤の確認並びに解説が確認できます。
こちらを繰り返して8割を超える得点がとれるようになれば、合格ラインに達しているものと思われます。
補足として「演習モード」について詳しくまとめていただいている記事をご紹介いたします。
補足:本講座の価格に関して
2025年3月9日時点では3,000円となっていますが、Udemyでは頻繁にセールを行っており、その際は半額程度になるようです。また、Udemy Businessの対象講座となっていますので、Udemy Businessが利用可能な方の場合、無料で使用することが可能です。
2. AWS公式の練習問題集
Exam Prep Official Practice Question Set: AWS Certified AI Practitioner (AIF-C01 - 日本語) - AWS Skill Builder は、AWS公式の練習問題です。
特徴と活用法
- 本番に近い出題傾向: AWS公式なので、実際の試験により近い出題傾向があります
- 無料で利用可能: 本練習問題は無料で利用が可能です
問題数が20問と少ないのでこちらのみで合格できるというものではありませんが、Udemyの問題集で8割を超える得点がコンスタントにとれるようになったら、最終確認のために実施いただくとよいでしょう。
補足:生成AIの活用
上記2つの方法での回答の解説を見ても、不明点や明瞭に理解できない点が発生することがあります。そのような場合には生成AIでよりかみ砕いた説明をさせることで、理解を深めることができます。
プロンプト例
下記のような簡単なプロンプトでも、理解を深めることが可能です:
Q: 生成AIのパラメータ temperature, top-p, top-k の違いを中学生にもわかるように具体例を交えながら教えてください。
A: もちろん、中学生にもわかるように、生成AIのパラメータを説明しますね。
### Temperature
Temperature は AI がどれくらい予測をランダムにするかを決めるパラメータです。数字が低いほど予測は堅実で、数字が高いほど予測は冒険的になります。
**例:**
- Temperature が低い場合: 「猫は魚を食べる。」
- Temperature が高い場合: 「猫はピアノを弾く。」
### Top-p (Nucleus Sampling)
Top-p(nucleus sampling)は、AIがどれくらいの確率で次の単語を選ぶかを決めるパラメータです。0から1までの数字で、0に近いほど安全で、1に近いほどクリエイティブです。
**例:**
- Top-p が低い場合 (0.2): 「私は猫です。」
- Top-p が高い場合 (0.8): 「私は空を飛び、星を数え、夢を見る猫です。」
### Top-k
Top-k は、AI が次に予測する単語の候補の数を制限するパラメータです。k を小さくすると一般的な答えが返り、大きくすると多様な答えが返ります。
**例:**
- Top-k が低い場合 (k=5): 「私は猫です。」
- Top-k が高い場合 (k=50): 「私は庭で遊び、木に登り、蝶を追いかけるのが好きな猫です。」
このように、Temperature、Top-p、Top-k のパラメータを調整することで、AI の回答のスタイルや内容が変わります。これで少しは理解できたかな?
結果
上記対策での試験結果は下記です。
余裕をもって合格することができました。
試験結果がわかるタイミング
対策の話ではありませんが、今までに数多く受けてきたMicrosoftの試験とは異なるので特記しておきます。
私は試験センターで受験しましたが、試験終了後即時に結果は知らされませんでした。AWS 認定のよくある質問の「試験結果はいつ発表されますか?」に記載があるように、試験終了後5営業日以内に知らされるというのがオフィシャルの回答となります。
ただ、実際には午前受験だと試験当日21時ごろ、午後受験だと翌日午前4時ごろに通知されることが多い模様です。Microsoftの試験の場合、試験終了後即時に合否並びにスコアが表示されるので、非常に待たされる印象でした。ここは改善いただきたいと感じました。
まとめ
AWS Certified AI Practitioner (AIF-C01)は入門向けの難易度であり、適切な対策を行っていただければどなたでも取得が可能です。
また、私が行ったのと同じ対策を実施いただければ、資格取得だけではなくAIに関する一般的な知識を獲得することも同時に可能だと考えます。
すでに取得を検討されている方は私の実施した対策を参考になさっていただければ幸いです。
また取得しようか迷っている方は、記した対策を実施いただければ、無理なく取得できるとおもいますので前向きに取り組んでみてください。