Tencent CloudのTRTCとCSSを組み合わせてゲーム実況アプリの開発を考えてみます。
TRTCとは
TRTC(Tencent Real-Time Communication)は、高品質な音声・動画通話や低遅延のライブ配信を実現するクラウドサービスです。小規模なビジネスから大規模なエンターテインメントまで、幅広い用途に利用されています。
TRTCの特徴
TRTCの特徴は、以下のとおりです。
- 高品質な音声・動画通話:遅延が少なく、音声・動画の品質が高い
- 低遅延のライブ配信:リアルタイムで双方向のコミュニケーションが可能
- 豊富な機能:音声エフェクト、画面共有、ビデオフィルターなど
- 多彩なプラットフォーム:Web、Android、iOS、macOS、Windowsなどに対応
TRTCの用途
TRTCは、以下の用途に利用されています。
- 音声通話:オンライン会議、ビデオ通話、ゲーム通話など
- 動画通話:オンラインレッスン、ライブ配信、セミナーなど
- 互動型ライブ配信:ゲーム配信、音楽配信、教育配信など
CSSとは
TencentCloudのCSS(Cloud Streaming Services)は、ライブストリーミング、オンデマンドストリーミング、ビデオ会議などのマルチメディア配信サービスを提供するクラウドサービスです。
Cloud Streaming Servicesの特徴
Cloud Streaming Servicesの特徴は、以下のとおりです。
- 高品質な配信
- スケーラブルな配信
- グローバル配信
Cloud Streaming Servicesの利用シーン
Cloud Streaming Servicesは、以下のシーンで利用できます。
- エンタメライブ配信:eスポーツ、コンサートなど
- セミナー:オンラインレッスン、講演会など
- EC:ライブコマースなど
ゲーム実況に必要な要素
ゲーム実況に必要な要素としては以下になります。これらは必要最低限であり、実際には視聴者からのチャットなども重要な要素として考えられます。
- カメラ・マイクキャプチャ
- 画面キャプチャ(BGM込み)
- 配信
- 視聴
アーキテクチャ
公式ドキュメントより抜粋
こちらはTRTCとCDNを連携した際のアーキテクチャになります。LiveCDNの部分はTencent CloudのCSSやAWSのIVS等が該当します。
一般的なゲーム実況は1名での配信ですが、低遅延でのTRTCを活用すればゲーム実況のコラボ配信も可能です。
会話が必要な登場人物はTRTCで配信に参加し、視聴だけ必要なユーザーは安価で大規模に対応可能なHLSでの視聴という構成になります。
おまけ
Tencent CloudのCAR(クラウドレンダリング)で実行中のアプリケーションをCSSで配信する事も可能です。
クラウドレンダリングとは、3DCG等のレンダリングをクラウド上で行う技術です。
こちらの記事を参照ください。
クラウドレンダリングを試してみた
このクラウドレンダリングとCSSを組み合わせる事で、廉価版のスマホブラウザからゲームのライブ配信を行う事ができます。
(この場合は、ゲームアプリも自社で開発する必要があります)