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【Claudeで変わる仕事術】番外編|「うまく使えない」の正体——AI選びとイメージの伝え方

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シリーズ: Claudeで変わる仕事術
番外編 / 前回:初級・第6弾(実践)アウトドアブランドの企画職——Claude Codeで提案書もExcelも英語も一気に片付ける


シリーズを書き終えて、読んでくれた人から質問が届いた。

「第1弾から全部読みました。でも……結局、どのAIを使えばいいんですか?」

「第4弾、やってみたんですが、思ってたのと全然違うものが出てきて。」

6本書いて、一番多かった質問が、この2つだった。

どちらも、正直に答えていない部分があった。

今回はそこだけを話す。


1. 「うまく使えない」には、2種類ある

「AIがうまく使えない」という感覚は、たいてい2つのどちらかだ。

タイプ 状況
道具の選び方がわからない 複数のAIがあって、どれを使えばいいか迷う。課金すべきか判断できない。
伝え方がうまくいかない 頼んでみたが、出てきたものが求めていたものと全然違う。

前者は「どのAIを、いくら払って使うか」の問題。
後者は「頭の中のイメージをどう言葉にするか」の問題。

どちらも、一度わかると別のAIが出てきても同じ考え方が使える。

2. AIの使い分けと、課金の判断

主要AIの「一言でいうと何屋か」

今(2026年時点)、よく名前が出るAIはこのあたりだ。

AI 一言で言うと 得意なこと
Claude 考える相棒 長文資料の読み込み・論理的な文章生成・コード(Claude Code)
ChatGPT 万能な助手 画像生成(GPT Image 2)・プラグイン連携・幅広い用途
Gemini Googleの中にいるAI GmailやDriveと直接つながる・最新情報に強い
Perplexity AI検索エンジン 出典つきで今の情報を調べる・リサーチの入口
DeepSeek 低コストで試しやすい高性能AI 無料枠や低コストで使いやすい・日本語対応・オープンウェイトモデルもある
NotebookLM 資料から学ぶAIノート ドキュメントを読み込ませて自動ノート化・音声概要も生成・無料から使える

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「どれが一番いいか」という問いには答えられない。
用途が違うからだ。

私が実際に使い分けている基準

「何をしたいか」で使うAIを決めている。

Claude を使うとき

  • 企画書や提案書を一から書かせたい
  • コードを書かせて作業を自動化したい(Claude Code でファイル操作・Git操作も)
  • 長い資料やPDFを読ませて要点を出させたい(最大100万トークン対応のモデルもあるが、利用環境によって上限は変わる)
  • 複雑な問題を一緒に整理したい
  • アイデアの言語化・壁打ち相手がほしい(考える相棒として)
  • ※ Claude は画像を認識できるが、画像を生成することはできない

ChatGPT を使うとき

  • 画像を生成したい(GPT Image 2 は高品質)
  • 直感的に「とりあえず聞いてみる」が起点のとき
  • 資料の画像化・プレゼン用ビジュアルがほしいとき

Gemini を使うとき

  • GmailやGoogleドキュメントと連携させたいとき
  • Googleカレンダーやスプレッドシートを絡めた作業

Perplexity を使うとき

  • 最新のニュースや市場情報を出典つきで調べたいとき
  • まず全体像をリサーチしてから、深掘りはClaudeに渡す

DeepSeek を使うとき

  • とにかく無料または低コストで高性能なAIを試したいとき
  • ChatGPTやClaudeの有料プランに踏み切れないが、本格的に使いたいとき
  • 海外サービスとしてのデータの取り扱いに注意できるとき

NotebookLM を使うとき

  • 資料や文献を読み込ませて、自分専用の「知のノート」を作りたいとき
  • 会議の議事録や講義ノートをAIに整理させたいとき
  • 長文資料の「音声概要」を聞きたいとき(ながら学習に便利)

一つ使い続けるのではなく、最初の入口はPerplexityで調べ、まとめや作成はClaude、という流れが自分には合っている。

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課金は、かなり強くおすすめしたい

「有料にすべきですか?」という質問も多い。
ここは、はっきり言う。

仕事で使うつもりが少しでもあるなら、私は課金をかなり強くおすすめする。

理由は、単に「上限が増えるから」ではない。

有料にすると、試せることの幅が一気に広がる。

無料枠だけだと、どうしても遠慮しながら使う。
「あと何回使えるかな」「長い資料を入れて大丈夫かな」と考えてしまう。

でも、その遠慮が一番もったいない。

AIは、たくさん触って、失敗して、試し方を覚えていく道具だ。
課金すると、企画書、メール、資料整理、調査、コード、Excel、画像生成まで、「これも頼めるかも」と試せる回数が増える。

その回数が増えるほど、仕事の効率化だけでなく、仕事そのもののレベルも上がっていく。

今まで30分かかっていた下書きが5分になる。
一人では思いつかなかった切り口が出る。
苦手だった資料作成や英語対応にも手を出せる。

月20ドル前後でここまで仕事のやり方が変わるなら、これはサブスクというより自己投資に近い。

もちろん、家計が厳しい時期に無理をする必要はない。
でも、仕事で成果を出したい、AIをちゃんと使えるようになりたい、将来の自分の武器にしたい。

そう思うなら、無料で粘るより、早めに課金して一か月本気で使い倒した方がいい。

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Claude の Free と Pro、何が変わるか

Free Pro(月$20)
モデル Sonnet系を中心に利用(制限あり) Sonnet系に加えて、Opusなど上位モデルも使いやすくなる
利用量 上限はかなり控えめ 上限が大きく広がる
Projects 使える範囲は限定的 Projectsを本格的に使える
Claude Code 基本はPro以上で使うものと考えた方がいい Claude Codeが含まれる。ただし利用上限はある
向いている人 まず軽く触ってみたい人 仕事で使う・一か月本気で試したい人

Claude Code とは

Claude Code は、ターミナル(コマンドライン)上で動くClaudeのプログラミング用インターフェースだ。コードを書くだけでなく、ファイルの読み書き・編集、Git操作、テスト実行まで、Claudeが作業を進めてくれる。環境と権限がそろっていれば、デプロイ作業の支援まで任せられる。

第4〜6弾で紹介している「コードを動かす」作業は、このClaude Codeを使っている。

  • どんな人に向いているか: プログラミングをする人。コーディングの相棒として。
  • どんな人には不要か: コードを書かない人。Claude Code自体は不要だが、文章や資料作成でClaude Proを使う価値は十分ある。

Projects とは

Claudeで使える機能。特定のテーマ(例:「新規事業の企画書」「ブログ連載」)ごとに専用のワークスペースを作り、関連資料や指示をまとめておける。Proにすると、このProjectsをより本格的に使いやすくなる。

企画書作成のような継続的な仕事では、毎回同じ背景説明をしなくて済むので、効率が段違いに上がる。

はっきり言うと、第4〜6弾でやったようなコードを動かす作業を週に何度もやるなら、Proの方がストレスが少ない。

無料で少し触って終わるより、Proにして一か月本気で使い倒す。
その方が、AIで何が変わるのかを早く体感できる。

3. 頭の中のイメージをAIに伝えるコツ

「頼んだのに違うものが出てきた」——これは、AIだけの問題ではない。
多くの場合、伝え方の問題でもある。

なぜイメージ通りにならないのか

AIに伝えるとき、多くの人は「作業指示」を出している。

「提案書を作って」
「メールを書いて」
「まとめて」

これは指示ではなく、動詞だけだ。

「完成した状態がどんなものか」がAIに伝わっていない。
だからAIは、あなたとは違う「完成形」を想像して出してくる。

伝わるプロンプトの4要素

これだけ押さえれば、最初に出てくるたたき台が変わる。

要素 内容
① 役割 AIにどんな立場で動いてほしいか 「新規顧客向けの営業担当として」
② タスク 何をしてほしいか 「提案書の導入部分を書いて」
③ 出力形式 どんな形で出してほしいか 「箇条書きではなく、読み物として3段落で」
④ 制約・背景 条件や文脈 「読む相手は50代の製造業の部長。ITに詳しくない」

この4つを一文にまとめなくていい。
箇条書きで並べて渡すだけで、出てくるものが全然変わる。

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「悪い例」と「良い例」の対比

ケース①:提案書の書き出し

悪い例

新サービスの提案書の書き出しを書いて。

良い例

新サービスの提案書の書き出しを書いてほしい。

- 読む相手:製造業の中小企業の経営者(60代)
- 伝えたいこと:コスト削減ではなく、現場の負担軽減に焦点を当てたい
- トーン:押しつけがましくなく、問いかけるような入り方で
- 長さ:3〜4文でまとめる

ケース②:週次の報告メール

悪い例

今週の進捗報告メールを書いて。

良い例

上司への週次報告メールを書いてほしい。

- 宛先:直属の上司(部長、40代)
- 今週の主な動き:新規顧客Aとの商談が進み、来週に提案書を提出する予定。一方で既存顧客Bからクレームがあり対応中。
- トーン:簡潔で事実ベース。言い訳は入れない。
- 形式:件名あり、3〜4行の本文のみ。署名は不要。

ケース③:アイデア出しを頼む

悪い例

新しいサービスのアイデアを出して。

良い例

新しいサービスアイデアを10個出してほしい。

- 対象顧客:共働きで子供が小学生の30代夫婦
- 課題:平日夜の「夕食準備+宿題サポート+翌日の準備」が重なってパンクしている
- 条件:アプリやデジタルサービスに限らなくていい。月5,000円以下で実現できるもの。
- 今すでにあるもの(これと違うものを出したい):宅食サービス、家事代行

例を見せるのが一番早い

言葉で説明するより、「こんな感じ」の実例を1つ見せるほうが、AIには何倍も伝わる。

たとえば企画書の書き出しを頼むとき、求める文体のサンプルを一行添えるだけで精度が変わる。

新サービスの提案書の書き出しを書いてほしい。

- 読む相手:製造業の中小企業の経営者(60代)
- こんな文体で:
  「御社の現場では、毎日どれだけの時間が〇〇に費やされていますか?」
  のように、問いかけから入るスタイル。押しつけがましくなく、数字や
  現場感のある言葉を添えて。

AIは「問いかけから入る」「数字や現場感」というパターンを、1つの例文から読み取って再現する。

説明を重ねるより、例を1つ。これだけで伝わり方が変わる。

一発で求めない

4要素を入れても、最初から完璧なものは出てこないことがある。

それは普通だ。

人間同士でも、仕事を頼んで一発で完璧なアウトプットが返ってくることは少ない。
AIも同じだ。

「たたき台を出してもらって、そこから修正する」

この2ステップで考えると、圧倒的に楽になる。

最初の指示で「完成形」を求めようとするから、伝え方が複雑になる。

「まず草案を出して。その後、方向性を確認してから修正する。」

この一文を最後に添えるだけで、AIとのやり取りがスムーズになる。

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修正するときの便利なフレーズ

AIが出してきたものを見て「なんか違う」と思ったとき、次のひと言で直る。

違和感 伝え方の例
硬すぎる 「もっとカジュアルに。友達に話すようなトーンで」
やわらかすぎる 「です・ます調で。ビジネス文書として通用する硬さで」
長すぎる 「半分の長さにまとめ直して」
情報が多すぎる 「重要な点を3つだけに絞って」
具体性が足りない 「抽象的な表現を、具体的な数字や事例に置き換えて」
視点が違う 「経営者の視点ではなく、現場社員の立場で書き直して」
一部だけ直したい 「2段落目だけ、もっと強調するトーンに変えて。他はそのままで」

「違う」を具体的に言い換えるだけで、2回目で欲しいものが出てくる確率が上がる。

AIによって指示の効き方が違う

これは知っておくと損をしない。
あくまで私の体感だが、ざっくり言うとこう違う。

AI 指示の伝わり方
Claude 文字通り受け取る。言ったことは守るが、言ってないことは推測しない。「これをして」「これはするな」を両方言うのがコツ
ChatGPT 空気を読んで補完する。ざっくりした指示でも「たぶんこういうことだろう」と広げてくれる
Gemini Claude寄り。比較的忠実に指示に従う
DeepSeek ChatGPT寄り。推論が強く、意図を汲んで補完する傾向

Claude を使うときの鉄則は 「してほしいこと」と「しないでほしいこと」の両方を書くことだ。

たとえば:

「提案書を書いてください。箇条書きで、1ページ以内で。導入パートだけでいいです。

補足の「導入パートだけでいい」がないと、Claude は提案書全体を書こうとしてしまう。ChatGPT なら「提案書を書いて」だけで導入から結論まで推測して書くが、Claude は「どこからどこまで?」と迷う。

4. まとめ

「道具の選び方」と「伝え方」は、一度わかれば次のAIが来ても同じ考えで使える。

特定のAIの操作を覚えることより、この2つの感覚を持っていることの方が長く役に立つ。

テーマ 要点
AI選び 用途で使い分ける。仕事で使うなら、課金はかなり強い自己投資になる
伝え方 役割・タスク・出力形式・制約の4要素を渡す。一発で求めず、たたき台から修正する

シリーズ全体を通して伝えたかったのは、Claude の操作方法ではない。

「一人でも、仕事を動かせる感覚」だ。

道具の選び方と伝え方が手に入れば、それは自分のものになる。

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