20円マイコン RISC-V CH32V003とは の続編として USB PD(PowerDelivery) 対応RISC-Vマイコン CH32X035 を触ってみます。
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USB PD対応のCH32X035とは
USB PD の PHY を搭載し USBホスト、USB PD に対応している RISC-Vマイコン になります。
USB PD(PowerDelivery) として5Vだけでなく、9V,12V,15V,20V の出力が可能です。
近年マイコンボードにもUSB Type-Cのコネクタが普及してきましたが、USB PDに対応しているものは少なく電圧は5Vのままが一般的でした。
CH32X035 を使用するとUSB電源からモーターの駆動などに使える12Vや20Vの出力が可能なうえ、USBホストデバイスになれます。
ch32v003と同じくクリスタルレスで動作するのも特徴です。
CH32X035 -EVTを触ってみる
今回は、CH32X035 の開発ボードである CH32X035-EVT を触ってみましょう。
ArduinoでUSB PDを触ってみる
Arduinoのサンプルをもとに GPIOに合わせて出力電圧を変化させるプログラムの例
特に問題なく、各電圧が出力されます。
ただし、対応していない場合 20V が出力される事があったので要注意です。
USB機能
ArduinoではUSBホストが使えないようなので、MounRiver Studio のサンプルプログラムを使って USBホストやUSB-HIDなどを扱った例
キーボードとして認識しています。
総評
Arduinoの開発環境が十分に出来ていませんが、1個50円のマイコンにおいてUSB PDが扱えるというのはゲームチェンジとすら言えるのではないでしょうか?
価格的にも CH32X035 をUSB PDとUSBホストを両立する必要はなく、どちらかだけでも十分に使用する価格のマイコンと言えます。
USB PDとUSBホストにより今後面白いものが作れるのではないかと期待しています。