20円マイコンとして最近話題のCH32V003を取り上げてみます。
CH32V003とは?
WCH社の32ビットRISC-Vマイコンになります。
周波数:48MHz
SRAM:2KB
Flash:16KB
以下のパッケージがあります。
QFN20は3x3㎜のパッケージと小さく、使い勝手が非常に良いです。
Attiny1616やSTM8などに近いイメージですね。
CH32V003はクリスタルを使用せずに使用可能です。
Aliexpressにおいて50個で約1000円、つまり1個当たり20円で売られています。
2023年4月現在、ATTINY10が50円、PIC10F222が45円(秋月電子通商)、Attiny1616は148円(Digikey)と
価格からも、性能からもCH32V003はコストパフォーマンスの良いマイコンだといえます。
開発環境としてMounRiver Studioが推奨されているようです。
Arduinoについてもサポートされています。
開発ボードとデバッガー
Evaluation Boardとデバッガー、サンプルとしてCH32V003マイコンが5個したものがAliexpressで1000円弱で購入可能です。(送料込みで1300円程度)
クリスタルレス
CH32V003はクリスタルを使用せずに動作可能です。
Attiny1616とほぼ同等の環境で使用可能となります。
テストボードを作る
今回、検証の為にテストボードを作ってみました。
CH32V003は外付けのクリスタルが不要であることが確認できました。
また、TSSOP20は手ハンダで実装も楽ですね。
私は、データシートを読む事だけでなく、Evaluation BoardやReferenceなどを基に一度テストボードを作り、独自のボードに落とし込むことをお勧めしています。
開発環境
MounRiver Studioのほか、Arduinoでも開発が可能です。
(RUST等でも可能なようです)
20円マイコン RISC-V CH32V003 をMounRiver Studioで使ってみよう
CH32V003をArduinoで使おう(CH32V203も)
デバッガー
デバッガーは WCH-LinkE を使用する必要があります。
WCH-LinkE とマイコン間は PD1 と SWDIO を接続することでダウンロード可能です。
また、 WCH-LinkE にはUARTも搭載しており、WCH-Link1本ある事で開発が可能なのが特徴です。
WCH-LinkE は600円程度で購入可能なようです。
㊟当初WCH-Linkと記載しておりましたが WCH-LinkE でないと書き込みができませんご注意ください。
資料
中国製RISC-Vマイコン CH32V307V-EVT-R1 の開発環境構築とサンプルプログラムの実行