-webkit-overflow-scrolling: touch;
Cocoa Touch では UIScrollView の減速率は UIScrollViewDecelerationRateNormal
がデフォルトなので、明示的に UIScrollViewDecelerationRateFast
を設定しない限りは Safari のような滑りの悪い慣性スクロールは実現し得ないのですが、Apple は Safari や WebView には滑りの悪いスクロールをあえて設定しているようで、Web のユーザーはこのスクロールしづらい体験を強いられています。アプリであれば Objective-C / Swift 向けの API で慣性スクロールの制御ができますが、Web の世界からはこれに触ることができません。だからといって「オレオレ慣性スクロール/オレオレバウンスバック」なんてものを採用しても iOS のそれとは大きく異なるので、体験・体感を余計に悪くするだけです。
この CSS は慣性スクロールができるようになるだけでなく、「iOS ネイティブアプリと同じ慣性スクロール」を Web の世界だけで適応できるようになります。
ただしこの CSS は iOS の実装にいろいろバグがあるようで、諸刃の剣にも思えます。稀にスクロールがうまくいかなくなったりスクロールインジケータが消滅する、ステータスバータップによる ScrollToTop が効かなくなるといったバグ(あるいは現象)を許容できるなら採用しても良いかもしれません。