#はじめに
仕事で「進捗どうですか?」と聞かれたことありますでしょうか?
もし聞かれた経験がある方は、その時に難なく答えられていましたでしょうか?
もし、あなたが、コツが分からない、コツが掴めていない、と感じられているとしたら、この記事はそんなあなたに参考になると思います。
もし、あなたがチームリーダーやマネージャーで「進捗管理の重要性をメンバが分かってくれない」と感じている場合も、参考になるかも知れません。
#進捗確認って必要?
「進捗管理の無い世界があればなぁ」
このように妄想したことがある人は、誰かしら居るのではないでしょうか。
「いつまでに出来ます?」
このように急かされるとストレスが溜まりますよね、分かります。
そもそも、なぜ進捗管理は必要なのでしょう?
それは、約束を守ることが仕事を続ける上で凄く大切だからです。
約束を守らないと、信用されなくなります。
信用されないと、会社に仕事を任されることが無くなります。
会社に仕事を任されないと、会社の仕事が無くなります。
会社の仕事が無くなると、会社にお金が入ってこなくなります。
会社にお金が入ってこなくなると、会社がつぶれます。
いつ会社がつぶれても困らない、いつ自分にお金が入ってこなくなっても困らないという人は、進捗確認が不要な人なので、これ以降は読まなくても大丈夫です。
困る人にとっては、進捗確認は必要になります。
#進捗確認と進捗管理って何が違う?
進捗確認は「進捗どうですか?」や「いつまでに出来ます?」と確認することだけを指しています。
進捗管理は、確認したことを元に、問題があった場合に解消することが含まれます。
#約束を守る
約束を守ることの基本は、事前に取り決めた期限と内容に沿うことです。
あなたが、AmazonでEcho Dot(第4世代)を注文して、明後日に届くと表示されていたとします。
何の連絡も無しに、1週間後に届いたら怒りますよね?
届いた商品が、支払い金額そのままに、Echo Dot(第3世代)だったらどうでしょう?
はたまた、Echo Studioが届いて、Echo Studioの金額を請求されたら?
これらは、事前に取り決めた期限と内容に沿っていない例です。
あなたが注文した際は、それを選んだ理由が何かしらあったはずです。
3日後に友人が来るから、良いBGMをかけ、音声認識で曲を切り替えたかったのかも知れません。
「球体フォルムが良いんだよ」と言ってしまっていたかも知れません。
その後で遊びに出かけるので、お金を残しておきたかったのかも知れません。
1つの想定が狂うと、他の計画も台無しですよね。
進捗を守れない、約束を守れないことが多い人は、上述した沿っていない例と同じことをしている訳です。
この例では、被害を被るのはあなただけでしたが、届いた商品を別の誰かに渡す予定だったとしたら、更に影響範囲は大きくなっていくのが分かるでしょうか?
#必要なことは分かったよ、じゃあどうしたら良いの?
進捗を管理するコツを掴みましょう。
コツさえ掴めれば、遅れても取り返せることが多く、ダメでも被害を最小限に抑えることが出来ます。
大丈夫、順番にコツを実践していけば身につけられます。
##ダメな例:とりあえず引き受けて始める
一番最悪なのは、期限も内容(分量)も把握しないまま、とりあえず引き受けて始めてしまうことです。
契約内容を確認せずサインするようなものです。
約束を守れることを誰も保証できません。
##コツ1:分量と期限を確認する
最低限、期限を確認する人は多いかと思いますが、期限だけでは不十分です。
何故なら、どれだけの量があるかが分からないと、どれくらいの時間がかかるかが予測できないからです。
分量を確認する段階で、必要な作業(タスク)の全体像が分からない場合は、分かっている人に助けてもらう必要があります。
##コツ2:全く予測できない場合は短い期間で実際に試す
仮に、量が4個あると分かった場合においても、1個あたりどれくらいの時間がかかるか全く予測できない時はあると思います。
そんな時には、まず1個にどれだけの時間がかかるかやってみないと分からないのでやらせて欲しいと相談して、合意を得て実際にやってみることです。
##コツ3:ペース配分を計画する
1個に1週間かかった場合、残り3個だと単純計算であと3週間かかることが分かると思います。
もう1週間経過した時点で2個目が終わっていないといけない、といった具合に、どの時点でどういう状態になっていないといけないかを考えます。
##コツ4:作業を始める
「なんでコツが始めることなんだ?」と疑問に思われた方が居るかも知れません。
期限に余裕がある場合、いつから始めれば間に合うかを甘くみる時が多いのです。
すぐに始めないとしても、いつから始めないと間に合わないのかを決めておくことは重要です。
始める時には、不確かな(自信の無い)ものを先にこなすことが大切です。
経験が少ない人は分かっている確実なものから手をつけたがります。
期間の後半に不確かな作業が多く残っていると確実に遅れが発生します。
##コツ5:進捗を確認する
ついにここで進捗確認が出てきました。
そう、分量が分かり、いつまでにやらないといけないかの期限が分かって、初めてどれくらいのペースで進める必要があるか分かり、どの時点でどういう状態になっていないといけないかが分かったので、進捗が確認できるようになります。
逆に言うと、これらが明確になっていないと進捗確認は意味を成しません。
##コツ6:変化を確認する
進捗管理が、夏休みの宿題と違ってムズカシイのは、最初に決まっていたはずの条件(期限・内容)が変わっていくことが往々にしてあるからです。
条件が変わったら、関わる人達全員に対して伝えなければいけません。
##コツ7:遅れを取り戻す
ペース配分の計画通りに進んでいれば本来遅れは無いはずですが、時間を使えなかったり、体調を崩したり、条件が変わって期限が前倒しになったり内容が増えたりしても、結果として遅れ(このままのペースだと間に合わない)が発生します。
ペース配分を再計画しましょう。
関わる人数を増やせる選択肢がある場合には合わせて相談しましょう。
##コツ8:遅れが取り戻せないことが分かったら約束内容の変更を相談する
一番最悪なのは、期限当日に「間に合いませんでした」と報告することです。
最初に決まっていたはずの条件を依頼した人からは、もちろん不満が出ますが、全てが台無しになるよりはマシです。
内容そのままに期限だけを延ばしてもらえるのか、期限が最も重要なので内容を変えるのかは、依頼した人側の理由・想定次第です。
#おわりに
進捗確認という言葉は比較的身近だと思いますが「管理」と付くと現場のエンジニアは直接関係ないと考えてしまう方は居ませんでしょうか。
任されている役割によって直接相談できる相手は変わってきますが、必要なコツ(考え方)は現場のエンジニアにも必ず必要なもので、エンジニアでは無い職種の方にも当てはまるものです。
チームリーダーやマネージャーの立場では、常に変化や遅れの兆候を察知して、対処できる選択肢を豊富に持っておくことが肝になります。
一歩進んで、複数人の進捗管理についてもっと知りたいという方は、チームでうまく進めるコツをご参考ください。