0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

AI・機械学習におけるカーネルとは?分かりやすく解説

Posted at

このAI時代を生き抜く強い人材を増やすために「スタビジ」というメディアや「スタビジアカデミー」というサービスでAIデータサイエンスについて発信しているウマたんです。

AIの勉強をしていると『カーネル法』とか『SVMのカーネルトリック』とか、あるいは『Linuxカーネル』なんて言葉をよく聞きますよね。

でも、“カーネルって何者?”って聞かれると、意外と説明しづらい。

今回は、この“カーネル”という言葉の本質と、
機械学習やコンピュータの世界でどう使われているのかをわかりやすく説明します!

まず、そもそもカーネルとは?

「“カーネル”という言葉は英語で “核”や“中心” を意味します。
つまり『システムやアルゴリズムの“中心部分”』というイメージ。
でも分野によって意味が少し変わります。
コンピュータの世界では:Linuxカーネルなど、OSの中核部分を表します。
一方で、機械学習や数学の世界では:データを別の空間に変換する関数を表します

今回はこの“機械学習におけるカーネル”を中心に話していきます。

カーネルの役割を一言で言うと、
『データを変換して、線形で扱えるようにする』 こと

たとえば、あるデータ群が 以下のグラフのように円形の内側と外側に分離しているとします。

スクリーンショット 2025-10-27 18.02.15.png
(引用:https://enakai00.hatenablog.com/entry/2017/10/13/145337)

この状態では、この2つのデータ群は直線では分類できません。

でも、カーネル関数を使ってこのデータを“高次元の空間”にマッピングすると、このように円形のデータが“平面”で分けられるようになるんです。

スクリーンショット 2025-10-27 18.02.20.png
(引用:https://enakai00.hatenablog.com/entry/2017/10/13/145337)

元々2次元だと分離できないように見えたデータ群が、1次元追加して3次元にすることで平面分離できるようになります。

この『高次元空間に変換して扱いやすくする魔法』が、カーネルの本質なんです。」

カーネルはどんな時に使う?

では、このカーネルを使った具体例を見ていきましょう!
「カーネルの代表的な使い方が、**SVM(サポートベクターマシン)**です。
SVMは、データを2つのグループに分けるための“最も広い境界線”を見つけるモデル。
でも、データが線形で分離できないときに困ります。

そこで登場するのが“カーネルトリック”。
カーネルを使うと、実際に高次元に変換しなくても、
“ある特殊な計算だけ”で高次元空間での距離を求めることができます。
つまり、高次元空間を暗黙的に扱うことができるんです。

「最近は“カーネル法”という言葉を聞く機会が減りましたが、
実はディープラーニングの内部でも“カーネル的な考え方”は生きています。
CNN(畳み込みニューラルネットワーク)で使われる“畳み込みカーネル”もその一つ。
画像の一部にカーネルフィルターをかけて、特徴を抽出します。

この場合の“カーネル”は、数学的な変換というよりも
“入力データから特徴を取り出す小さなマトリクス”の意味で使われています。
つまり、“カーネル=データを変換して本質を浮かび上がらせる装置”という共通点があるんです。」

「ちなみに冒頭にも述べた通り“カーネル”という言葉は、
AIだけでなくコンピュータの世界でも使われます。
たとえば“Linuxカーネル”は、
OSの“心臓部”であり、ハードウェアとソフトウェアをつなぐ部分。
つまり、“中心で全体を動かす仕組み”。

これも、機械学習のカーネルと同じように“核となる変換層”なんです。
名前の由来も『核』そのものなんですね。」

まとめ

それでは改めてカーネルについてまとめておきましょう!

・カーネルとは、“核”や“中心”という意味。
・機械学習では、データを高次元空間に変換する関数のこと。
・“カーネルトリック”により、非線形データも線形的に扱える。
・CNNなどの“フィルター”も、広い意味でのカーネル。
・OSのカーネルも“中心で制御する核”という共通点を持つ。
これで、カーネルという言葉が登場しても大丈夫ですね!しっかり頭に入れておきましょう!

0
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?