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30年ぶりに熱中したRPGから学ぶ、行動継続のための3つのメカニズム

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今回は特にエンジニアリングやプログラミングの話題ではなく、主に行動メカニズムのお話です。といってもそんなに専門的なことでもありません(爆)

特にきっかけがあったわけではないんですが、10月は30年ぶりくらいに急にRPGをやりたくなって、PC版でドラクエ3とFF5をやりました。

30年前にやったんですけど、今は攻略サイトが充実していたこともあって2作ともなんとかクリアしまして、計60時間くらいやりました。

で、ふと思ったんですけど、なんで普段やっていないことを月60時間もするなんてなかなかないな・・って思ったんですね。普段家でゲームをしませんし、子供の頃もゲームの熱中度はそこそこだったかと思います。

そう考えると、人間のメカニズム上、RPGって人間が行動しやすいメカニズムがちりばめられているんだろうなと。

これは普段の仕事とかマネジメントに活かせるのではないかと思い、RPGがもたらす行動を続けやすくなる要因について考えてみました。

人間のメカニズムについて

ここからは人間の行動科学のうんぬんの話になるんですが、人間は基本的に、ある行動の後に快を感じると、その行動を続けようとし、不快を感じるとその行動をやめようとします。前者を強化、後者を弱化と呼びます。

やめたくてもやめられない行動とか習慣って必ず、それを継続するメカニズムがあります。依存症や習慣といわれるものも基本的にこれで説明がつきます。

興味がある方は「行動分析学」とか「行動療法」で調べてみてください。ちなみにおすすめの本はこちら。

RPGは快をなるべく経験させて、不快を小さくするような試みが散りばめられているんだろうなと思い、考えてみることにしました。

基本的に一般的なプレイヤーを想定しているので、極端なやり込みプレイとかは考えないとします。

その1 小さな目標

RPGって基本的には仲間と一緒にラスボスを倒すっていうところがゴールで、これを達成することが大きい快の一つになりますけど、そこにいくまでに何十ものイベントがありますよね。

1つのイベントが到達すべきゴールの1つ1つとなりますが、大体が数時間で達成できるものがほとんどで、それが何十とつらなり、気がついたら最終ゴールまで到達します。

大きい快の体験の前に小さなイベントの達成(=快)を途切れなく達成させることでゲームを進めやすくしています。

極端な話ですけど、そういったイベントが一切なしでひたすらレベルをあげて、ラスボスを倒す、とかだけだったらほとんどの人は続かないだろうなと。そういった意味でゴールの前に小さな目標がちりばめられていることが大きいと思います。

また、RPGはメインのストーリーを進めるだけでなく、能力や戦闘アイテムの獲得なんかも目標の1つ1つになります。むしろこっちのほうが好きという方も多いですかね。

要はこれくらい戦ったらあの魔法や特技が使える、あのアイテムがあると進めやすくなる、みたいな、ストーリーと並行して主人公の能力を増やす(=快の体験)仕組みが随所にちりばめられているので、それもあってゲームを継続しやすくしています。

レベルアップ時の音楽や演出、宝箱を開けたときの効果音なども、行動に対する即時のフィードバックとして機能していて、プレイヤーに小さな達成感を与え続けているんですよね。

その2 適度な難易度設定

次は戦闘について考えてみようかと。

大人になってRPGをやっていると、かなり思うのが、イベントの進行に伴う主人公の能力値と敵の能力値のバランスの素晴らしさです。

特殊な裏技を使わない限りは、大体順当に進めていくと、強すぎもなく弱すぎでもない程度のバランスに敵の強さが設定されています。

日常の戦闘って一番時間をつかうところなので、なるべく快を増やして、不快を減らさないといけないです。この場合、

  • 快=新しい戦闘経験(武器、魔法、各種特技)による刺激、勝利
  • 不快=単調さ(自分が強すぎて決まった技だけで全て終わる)、相手が強すぎて全く勝てない

とかになるのでしょうか。

こういう経験値設定とか能力値+武器防具+スキルの設定ってすごい難しそうだなっておもったんですね。この設定がアンバランスだと、ゲーム序盤で最強クラスになってしまって、ひたすら同じコマンドを押すだけとか、あるいは敵が強すぎてまったく進めない、みたいな事態になります。
(ドラクエ2の初期FC版が異常に難しいのはこの設定をミスったからだそうです。)

作り込まれたRPGの場合、この設定が適切なので何十時間も飽きずにプレイできるんだろうなと。

その3 不快を減らす工夫

これは特に今のRPGがそうなんですけど、ユーザーの不快な体験を減らすような仕組みが随所に組み込まれてます。

主に単調だったり押下ボタン数が多いような作業の自動化(例:メンバーのHPの回復)、進行速度の調整など、ゲームバランスに影響を与えない箇所での工夫は基本的にメリットしかないので、こういった処置があることでますますプレイしやすくなっています。

また、セーブポイントが適度に配置されていたり、全滅しても直前から再開できたりと、失敗のコストを小さくする仕組みも重要ですね。大きく後戻りしなくて済むので、チャレンジする心理的ハードルが下がります。

こういった不快を減らす工夫の積み重ねが、プレイヤーをゲームに没頭させ続ける大きな要因になっているんだと思います。

日常生活への応用

これを日常生活で応用すると、大きい目標を達成するためには以下のようなことが言えそうです。

  • なるべく小さなゴールをたくさん作る
  • メインのテーマだけではなく、サブのテーマでもゴールを作れないか考える
  • 難易度設定を適切に行い、難しすぎず、簡単すぎないようにする
  • 行動の障壁になっているようなものを極力減らす

例えば仕事で大きなプロジェクトを進める場合、週次の大きな目標を毎日の小さなタスクに分解して、毎日達成感を味わえるようにする。あるいは、定型作業を自動化したりテンプレート化したりして、本質的でない部分の労力を減らす、といった感じでしょうか。

あと今回は一人でやりましたけど、「他人と一緒に進める」というのも進めやすくする有効な手段だなと思います。

目標達成の本とかみても大体似たようなことを書いてありますので、そんなにずれてもない気がします(笑)

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