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Aqua voiceで始めるハンズフリー開発

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この記事はラクス Advent Calendar 2025の9日目の記事です

はじめに

Aqua Voiceというコーディング用途にも使える文字起こしアプリを使って遊んでみました。

Aqua Voiceとは

最近話題の高精度の文字起こしアプリです。
コーディング用途の使用にも特化しており、プロンプトを打つ時間を削減できることを大々的にアピールしています。

Prompt at the speed of thought

思考のスピードでプロンプトが打てるというのが何よりの良さで、一度使ってみるとキーボードを打つのが少しめんどくさくなってくるくらいです。

基本的な使い方

ショートカットキーで呼び出せます。
私の場合は右のコマンドキーに割り当てており、これを押すと音声が入力待ちの状態になります。

スクリーンショット 2025-12-08 22.41.25.png

入力モードは2種類あります。
Activateモード:キーを押している間は入力待ち状態になる。離したタイミングで自動的に入力が終了する。
Activate Hands Freeモード:一度キーを押せば、もう一度同じキーを押して終了するまで入力待ちの状態になります。

音声入力中のUIは以下のように画面下部にフローティングバーが表示されるようになります。
視界を邪魔しないのが嬉しい。
スクリーンショット 2025-12-08 22.47.23.png

音声入力が終了した後は自動でテキストが貼り付けられます。文字起こしされた文章をいちいち自分で貼り付けたりしないでいいのは非常に体験がいいです。

使用イメージは以下↓

Aqua Voiceのここがすごい

1. File Tagging

プロンプトを打つ際に@でファイルを指定する場面はよくあると思いますが、音声だけでファイル指定もいい感じにしてくれます。

In a supported editor, mention a file while using Aqua, and Aqua will pull in the file reference when you’re done.

サポートされているエディタであれば、(ファイル名)(拡張子)のように話せば自動で認識してくれるようです。

スクリーンショット 2025-12-08 23.25.35.png

実際にCursorで試してみましたが、精度はイマイチでした...。
@が付与されなかったり、クラス名の先頭が大文字にならなかったりでした。実際にプロンプトとしては@がなくてもファイル名が特定できれば特に大きな問題はないと思うので、今後の改善に期待したいと思います。
スクリーンショット 2025-12-08 23.31.50.png

ちなみにAqua Voiceには、画面を監視してコンテキストを使用するオプションがあります。
ファイルを開いた状態で音声入力をすると、精度が上がりそうです。

File tagging is designed to work best with open files and files visible in the Explorer. Ensure the file is in one of those two places and try again.

スクリーンショット 2025-12-08 23.35.10.png

2. Replacement

スニペットの登録も可能です。
公式ドキュメントの例だと固定のプロンプトやH3タグなどが紹介されており、有用な使い方ができそうです。
スクリーンショット 2025-12-08 23.40.47.png

今回は以下のように登録してみました。
スクリーンショット 2025-12-08 23.44.00.png

「プロンプト」と発言しただけで以下の文字が一瞬で貼り付けられました。
ターミナルで頻繁に実行するコマンドとかをスニペット登録しておけばかなりの時間の節約になりそうです。
スクリーンショット 2025-12-08 23.47.29.png

3. Custom Instructions

プロンプトも指定することができます。AGENTS.mdのようなイメージでしょうか。
公式ドキュメントでは以下の例が紹介されていました。
方言の考慮とかがあるのは面白いですね。

  • Instructions for emails(メールの形式)
  • Write like a human(人間っぽい文章フォーマット)
  • Speak like a local(方言の考慮)
  • Remove filler words(禁止言葉の指定)

今回はマークダウンの執筆に特化したCustom Instructionを作ってみました。
見出しの付与とか箇条書きとかまで勝手にやってくれるんでしょうか。期待を込めてこれで試してみます。

📝 Markdown執筆モード

* **見出しは適切なレベル(#〜###)を自動付与**
  + Good: "## セットアップ\n### 必要なツール"
  + Bad: "セットアップ\n必要なツール"

* **3つ以上の並列項目は箇条書きに**
  + Good: "機能:\n- 自動補完\n- ハイライト"
  + Bad: "機能は自動補完、ハイライトです"

* **コード・コマンド・ファイル名はバッククォートで囲む**
  + Good: "`npm install`を実行"
  + Bad: "npm installを実行"

* **手順は番号付きリストに**
  + Good: "1. クローン\n2. インストール"
  + Bad: "クローンして、インストールして"

* **重要語は**太字**に**
  + Good: "**破壊的変更**を含む"
  + Bad: "破壊的変更を含む"

自分で過去に書いたブログを適当に読み上げて試してみます。

以下が結果です。
流石にマークダウンの整形とかは全くできませんでした。そもそもCustom Instructionの用途に合ってなかったかもしれない。

[読み上げた文章]
この記事はラクス Advent Calendar 2025の7日目の記事です
はじめに
RectorというツールでPHPコードの自動リファクタリングができるらしいので、手元で試してみました。
Rectorとは
対象のPHPコードに対して事前に設定したルールベースで自動的にリファクタリングを実施してくれるツールです。
以下はREADMEからの抜粋です。
PHP5.3~PHP8.5まで対応可能
CIに組み込んで自動で違反の検知もできる
インストール
Composer経由でインストールします
composer require rector/rector --dev
動かしてみる
インストールが完了したので、READMEに書いてある内容を一通り上から試してみます。
↓
[出力結果]
この記事はLUX Advent Calendar 2025の7日目の記事です。
はじめに、レクターというツールでPHPコードの自動リファクタリングができるらしいので、手元で試してみました。
レクターとは、対象のPHPコードに対して事前に設定したルールベースで自動的にリファクタリングを実施してくれるツールです。
以下はリードミーからの抜粋です。PHP5.3からPHP8.5まで対応可能。CIに組み込んで自動で違反の検知もできる。インストールはComposer経由でインストールします。
composer require rector/rector-dev。
動かしてみる。インストールが完了したので、ReadMeに書いてある内容を一通り上から試してみます。 

少しレベルを落として以下をCustom Instructionに設定しました。

* **「です・ます」調で統一**
  + Good: "設定が完了しました"
  + Bad: "設定が完了した"

* **句読点を適切に入れる**
  + Good: "まず、アプリを開きます。次に、設定を選びます。"
  + Bad: "まずアプリを開きます次に設定を選びます"

* **箇条書きで整理**
  + Good: "必要なもの:\n- スマホ\n- Wi-Fi環境"
  + Bad: "必要なものはスマホとWi-Fi環境です"

結果は以下の通りです。箇条書きにはされませんでしたが、ですます調にも対応され、句読点も適切に入れられました。これはなかなかすごいのではないでしょうか。

[読み上げた文章]
環境構築の手順を説明するね
まずリポジトリをクローンする 次にnpm installで依存関係を入れる
最後にnpm run devで起動する 必要なものはNode.jsとGitとVSCodeだよ
↓
[出力結果]
環境構築の手順を説明します。
まず、リポジトリをクローンします。次に、npm installで依存関係を入れます。
最後に、npm run devで起動します。必要なものはNode.jsとGitとVSCodeです。

ドキュメントの整理やチャットコミュニケーションとかで役立ちそうな未来が見えます。

特にチャットなどではいろいろ考えながら構成を見直したり、誤字脱字がないかなどをチェックしたりすると意外と時間がかかってしまいます。Aqua Voiceのコンセプト通り、思考のスピードで文章を書くという点で生産性向上が期待できそうな領域だと個人的には思います。

4. Dictionary

辞書機能です。
Replacementとは別の機能として存在しており、スマホの辞書登録のようなイメージに近いです。
Replacementでは「プロンプト→hogehoge...」のような対応を登録していましたが、Dictionaryには単語のみを登録するようです。

スクリーンショット 2025-12-09 0.35.26.png

先ほど文字起こしの精度が微妙だった3単語を登録して出力を確認してみます。

この記事はLUX Advent Calendar 2025の7日目の記事です。
はじめに、レクターというツールでPHPコードの自動リファクタリングができるらしいので、手元で試してみました。
レクターとは、対象のPHPコードに対して事前に設定したルールベースで自動的にリファクタリングを実施してくれるツールです。
以下はリードミーからの抜粋です。PHP5.3からPHP8.5まで対応可能。CIに組み込んで自動で違反の検知もできる。インストールはComposer経由でインストールします。
composer require rector/rector-dev。
動かしてみる。インストールが完了したので、ReadMeに書いてある内容を一通り上から試してみます。

  • README:ReadMeだったりリードミーだったり出力が安定していなかった
  • Rector:レクターとカタカナで表示されてしまっていた
  • 株式会社ラクス:LUXと表示されてしまっていた
[読み上げた文章]
RectorのREADMEを見てたんだけど、ラクスみたいな大規模なPHPコードベースを持つ企業だと、
こういう自動リファクタリングツールが活きてきそうだなと思った
↓
[出力結果]
レクターの README を見てたんだけど、ラクスみたいな大規模な PHP コードベースを持つ企業だと、
こういう自動リファクタリングツールが生きてきそうだなと思いました。

READMEとラクスは無事期待値通り出力されましたが、Rectorは何回試してもカタカナのままでした。
こっちはReplacementを使えば良さそうですね。どう使い分けるかはちょっと考える必要がありそう。

気になったところ

他に気になったところを適当に紹介していきます。

  • statsが面白い
    自分の実績が設定画面から確認できます。Time savedという欄がありますが、音声入力をしたことで節約できた時間が集計されているようです。ちょっとした遊び心があるのもいいですね。
    スクリーンショット 2025-12-09 0.54.55.png
  • APIも提供されている
    開発者向けにAPIが提供されています。Play groundもあるのでお試しに良さそうです。

  • プライバシーモードもあります
    スクリーンショット 2025-12-09 1.05.40.png

  • 推奨マイクが公開されている
    少し前に話題になりましたが、推奨マイクが公開されています。自分はEarPodsを使用していますが特に問題は感じていません。

  • 職場で使うのは勇気が必要そう
    音声入力での作業はまだ馴染みがないと思うので、職場で使うのは勇気が必要そうです。
    業務に関係なく自宅で個人的な作業をする場合とかはガンガン使えると思うので、当面は使い倒したいと思います。

最後に

まだまだ馴染みのない音声入力での作業ですが、今後需要が増えていく未来もありそうな気がしています。
特にリモートワーカーの方は周りを気にせずに使えると思うので、生産性向上のためにお試しで使ってみてはいかがでしょうか。

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