1
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

ユーザーにOACの利用を許可する

Last updated at Posted at 2025-09-01

はじめに

OAC(Oracle Analytics Cloud)にログインするためには、事前にOCI Identity Domainにユーザーを登録しておき、さらにOACのアプリケーションロールに登録する必要があります。

アプリケーションロールとは、OACが管理するユーザーの役割に名前を付けたもので、「ユーザーグループ」のようなものです。

OACインスタンスを作成すると、いくつかのアプリケーションロールが事前定義されます。
これらのアプリケーションロールを「ビルトインのアプリケーションロール」と呼びます。

ビルトインのアプリケーションロール

アプリケーションロール 説明
BI Service Administrator コンソールを使用して Oracle Analytics Cloudを管理し、他のユーザーに権限を委任することを許可します。このアプリケーションロールには、利用可能なすべての権限が割り当てられます。
BI Data Model Author セマンティック・モデラーを使用してOracle Analytics Cloudでセマンティック・モデルを作成および管理できるようにします 。
BI Dataload Author 使用されません。
DV Content Author ワークブックを作成したり、データ ソースに接続したり、データセットを作成したり、データ・ビジュアリゼーションのためにデータをロードしたりできるようにします。
BI Content Author 分析、ダッシュボード、ピクセルパーフェクト・レポートを作成し、他のユーザーと共有できるようにします。
DV Consumer データ・ビジュアリゼーションを使用できるようにします。
BI Consumer レポート(ワークブック、分析、ダッシュボード、ピクセルパーフェクト レポート) を 表示および実行できるようにします。

これらのアプリケーションロールは、入れ子になっていますのでユーザーをアプリケーションロールに割り当てる際には注意してください。

次の公式ドキュメントに、アプリケーションロールの関係性が図示されています。

OCIのユーザーにOACを利用してもらうには

DV Consumerアプリケーションロールを割り当てれば、誰かが作成して表示権限を設定してくれたワークブックを見ることができます。

ワークブックの新規作成も実施してもらうためには、DV Content Authorを割り当てます。
また、2人めの管理者が必要であれば(必要と思います)、BI Service Adminisratorを割り当てます。

アプリケーションロールへユーザーを登録

OACに管理者(OACインスタンスを作成したユーザー)としてログインします。

左上のナビゲータアイコンをクリックし、「コンソール」に移動します。

image.png

「管理と運用」セクションにある「ロールと権限」をクリックします。

image.png

「ユーザー」タブには、OCI Identity Domainに作成してあるユーザーが表示されます。

image.png

「アプリケーションロール」タブに移動し、定義済み「BI Service Administrator」をクリックすると、既に2人のユーザーが登録されていることがわかります。
この2人は、このOACインスタンスの管理者です。
さらに管理者を追加する場合は、「ユーザーの追加」をクリックしてユーザーを追加します。

image.png

他のアプリケーションロールにユーザーを追加する場合も手順は同じです。

アプリケーションロールにグループを登録

「グループ」タブには、OCI Identity Domainに作成してあるグループが表示されます。

image.png

「アプリケーションロール」タブに移動し、定義済み「BI Service Administrator」をクリックして「グループ」タブに移動すると、既に「OAC_Service_Admins」グループが登録されていることがわかります。
「OAC_Service_Admins」グループに所属するユーザーは、このOACインスタンスの管理者です。
さらに別のグループを管理者として追加する場合は、「グループの追加」をクリックしてグループを追加します。

image.png

他のアプリケーションロールにグループを追加する場合も手順は同じです。

アプリケーションロールにIDCSアプリケーションロールを登録

Identity Domainにもアプリケーションロールがある

OCI管理コンソールにログインし、OACインスタンスの詳細を開きます。
「追加情報」に移動して、アプリケーションをクリックします。

image.png

ANALYTICSINST_xxxの管理画面が表示されます。
ここにも「アプリケーションロール」というタブがあり、クリックしてみるといくつか登録されているのがわかります。
OACのアプリケーションロールと名前は同じですが、別々のオブジェクトです。
ややこしいので、ここから先はそれぞれOACアプリケーションロール、IDCSアプリケーションロールと呼ぶことにします。

image.png

作成した覚えのないこれらのIDCSアプリケーションロールは、OACインスタンス作成時に自動的に作成されたもので、「ServiceAdministrator」だけ割り当て済みユーザーが1になっています。
OACインスタンスを作成したユーザーが自動で登録されているためです。

IDCSアプリケーションロールをOACアプリケーションロールに割り当てる

ふたたび画面はOACのコンソール、「ロールと権限」に戻ります。

「アプリケーションロール」タブに移動し、定義済み「BI Service Administrator」をクリックして「IDCSアプリケーションロール」タブに移動すると、既に「ServiceAdministrator」IDCSアプリケーションロールが登録されていることがわかります。
このIDCSアプリケーションロールに所属するユーザーは、このOACインスタンスの管理者です。
さらに別のIDCSアプリケーションロールを管理者に追加する場合は、「IDCSアプリケーションロールの追加」をクリックしてグループを追加します。

image.png

OACインスタンスを作成したユーザーは、「ServiceAdminisrator」IDCSアプリケーションロールに自動的に所属します。
「ServiceAdmnistrator」IDCSアプリケーションロールは、「BI Service Administrator」OACアプリケーションロールに自動的に所属します。
よって、OACインスタンスを作成したユーザーは自動的にそのOACインスタンスの管理者になります。

おわりに

ちょっとややこしかったでしょうか?
OACを利用するには、ユーザーは必ずいずれかのOACアプリケーションロールに所属する必要があります。

OACアプリケーションロールには、Identity Domainユーザー、グループ、アプリケーションロールを割り当てることができます。

運用上は、個別のユーザーを割り当てるよりも、Identity DomainのグループをOACアプリケーションロールに割り当てるのが現実的ではないでしょうか。

1
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
1
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?