1. はじめに
Oracle Analytics Cloud(OAC)のセルフサービスBI機能を使用した分析のチュートリアルを作ってみました。
はじめての方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
Oracle Analytics Cloud:はじめてのビジュアライゼーション
2. 準備するもの
Oracleが公開しているサイトからサンプルデータを入手して、OACにインポートします。
サンプルの「Sample Order Lines」データセットが既に手元の環境にある場合は、このステップはスキップしてください。
2.1 サンプルデータを手に入れる
Oracle Analytics Examples Library
に移動し、「OA Vanilla Samples」をダウンロードします。ダウンロードには、無料のアカウント登録が必要となります。
ダウンロードした、OAvanillaSamples.zip を展開すると「Fun with Colors.dva」というファイルがあるので、これをインポートします。
2.2 dvaをインポートする
OACにログインします。
「ページメニュー」を開いて「ワークブック/フローのインポート」をクリックします。
「Fun with Colors.dva」をドラッグするか、「ファイルの選択」ボタンをクリックしてファイルを選択します。
「インポート」ボタンをクリックします。
しばらく待つと、このように表示されるので「OK」をクリックします。
2.3 インポートできたかどうか確かめる
「カタログ」メニューで、「Fun with Colors」というワークブックがインポートされているのがわかります。
また、「データ」メニューでは「Sample Order Lines」データセットがインポートされているはずです。
3. 新規のワークブックを作成する
ワークブックとは、様々に可視化したデータを保存しておく単位です。
Excelのワークブックと同じようなものと考えてください(名前も同じですし)。
ワークブックを新規作成する方法は、2つあります。
- 「データ」メニューを開き、「Sample Order Lines」データセットをクリックします
クリックしたデータセットを読み込んで、新しいワークブックが作成されます。
- 「新規」ボタンをクリックし「ワークブック」を選択します
使用するデータセットとして「Sample Order Lines」を選択します。
4. 円グラフを作ってみる
コントロールキーを押しながら「Prodct Sub Category」と「Profit」をクリックします。
2つを選択した状態で右側にドラッグ&ドロップします。
「Product Sub Category」が属性、「Profit」がメジャーなので、自動的に棒グラフを作成してくれました。
自動作成された「棒」から、別の形式に変更します。
ビジュアライゼーションを選択した状態で「自動ビジュアライゼーション(棒)」をクリックします。
「円」をクリックします。
棒グラフが円グラフに変更されました。
5. 地図にデータをマップしてみる
続いて、「Profit」だけを円グラフの右側にドラッグし、緑の太い線が表示されたところにドロップします。
メジャー項目を単独で選択したので、自動的に「タイル」ビジュアライゼーションが採用されました。
「自動ビジュアライゼーション(タイル)」をクリックします。
「マップ」に変更します。
地図上の位置を示す情報が足りないので、このように表示されます(まだ「Profit」しか選択していません)。
「City」を「カテゴリ(場所)」にドラッグ&ドロップします。
「マップ」ビジュアライゼーションのプロパティで、背景マップを「OpenStreetMap」に変更します。
このようになりました。
6. ウォーターフォールで売上推移を分析してみる
日付列である「Order Date」を展開し「年」をクリックします。コントロールキーを押しながら「Sales」メジャーも一緒に選択して円グラフとマップの下にドラッグ&ドロップします(緑の太い横棒が表示される場所)。
デフォルトで作成される折れ線を変更します。
「自動ビジュアライゼーション(折れ線)」をクリックし「ウォーターフォール」を選択します。
「ウォーターフォール」ビジュアライゼーションの「詳細」に「Customer Segment」をドラッグ&ドロップします。
こんな風になりました。
2013年から2014年にかけて、売上高は少し増えています。売上高の増減の内訳は、先程「詳細」にドラッグ&ドロップしたCustomer Segmentで説明されます。
全部で4つある顧客セグメントのうち、Small Businessだけが大きく落ち込んでいることがわかります。他のセグメントの健闘により最終的には前年を上回りました。
同様のことが、2014年から2015年にかけてのHome Officeについても言えます。
7. 条件選択できるようにしてみる
製品カテゴリを一覧表示して、クリックした場所でフィルタが適用されるようにします。
「Product Category」列を一番左(円グラフの左)にドラッグ&ドロップします。
「自動ビジュアライゼーション(表)」をクリックして「リスト」を選択します。
タイトルの左側のフィルタアイコンをクリックします(「フィルタとして使用」のオン・オフが可能です)。
3つある製品カテゴリのいずれかをクリックすると、他のビジュアライゼーションにフィルタが適用されます。
できあがりのイメージです。
8. ワークブックを他のユーザと共有してみる
ここまでの作業内容を保存します。
画面右上の「保存」アイコンをクリックします。
「すべて」をクリックします。
「共有フォルダ」をクリックします。
「新規フォルダ」ボタンをクリックします。
任意のフォルダ名を入力し「作成」をクリックします。
作成したフォルダに移動してワークブックの名前を入力し、「保存」をクリックします。
「関連アーティファクトの共有」というウィンドウが表示されますが、これは「Sample Order Lines」データセットが他のユーザから参照できない設定になっているためです。
「保存」をクリックして「BI Consumer(一般ユーザ)」「BI Service Administrator(管理者ユーザ)」に読み取り権限を付与します。後で、手動で個別に権限付与することも可能です。
保存完了後、「戻る」をクリックします。
カタログメニューで保存されていることを確認し、「検査」をクリックします。
「アクセス」タブで権限の付与状況が確認できます。
データセットでも同様のことが可能です。
9. 保存したワークブックを開く
保存したワークブックをクリックして開きます。
「プレビュー」モードで開かれた場合、「編集」モードに移行することで各種編集操作が可能になります。
読み取り権限しかないユーザは編集モードに切り替えることはできません。
この次は?
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