はじめに
Oracle Analytics Cloud(OAC)では、情報共有の手段としてダッシュボードを構築することができます。
元々、オンプレミス・ソフトウェアとして提供していたダッシュボード機能もOACに引き継がれていますし、OACの新しいインターフェースで作成したワークブックをダッシュボードとして活用することもできます。
今回は、両者をハイブリッドしたダッシュボードを紹介します。
従来型のダッシュボードの中に、ワークブックをコンテンツとして埋め込みます。
使用するデータ
Autonomous Data Warehouse(ADW)のサンプルスキーマであるSHのデータを使用して、事前に作成したサブジェクト領域を経由した検索を実施します。
※参考
ワークブックの作成と保存
OACにログインして、新規のワークブックを作成します。
データソースは、ADWを検索するためのサブジェクト領域を使います。
簡単なビジュアライゼーションを作成し、名前をつけて保存します。
名前は「製品カテゴリ別売上金額」として、保存先は「共有フォルダ」内の「Example」というサブフォルダにしました。
同じサブジェクト領域から、別のワークブックを作成して「地域別売上金額」という名前で「共有フォルダ」内の「Example」フォルダに保存しました。
ダッシュボード・プロンプトの作成
一旦、OACのホームに移動して、「クラシック・ホームを開く」をクリックします。
ブラウザの別タブが開かれます。
「作成」メニューから「ダッシュボード・プロンプト」をクリックします。
使用するサブジェクト領域は、先程ワークブックを作成する際に使用したのと同じものを選択します。
「+」をクリックしてプロンプトを追加します。
「列プロンプト」をクリックします。
詳細に設定します。
今回は、「オプション」を開いて「複数の値の選択をユーザーに許可」と「値の入力をユーザーに許可」をオフにしました。
ダッシュボードの作成
新規ダッシュボードの名前を設定して、保存場所を「/共有フォルダ/Example/ダッシュボード」にします。
作成したダッシュボード・プロンプトと、2つのワークブックをダッシュボード・ページに配置します。
完成したら、「保存」アイコンをクリックします。
動作確認
保存したダッシュボードを開きました。
ダッシュボード・プロンプトで値を変更し、「適用」をクリックすると2つのワークブックの値が動的に変化することを確認しました。
ダッシュボード・プロンプトを改造
ダッシュボード・プロンプトに表示されている「適用」と「リセット」というボタンを非表示にしてみます。
ダッシュボード・プロンプトを「編集」します。
「ページ」を編集します。
プロンプト・ボタンを表示しないようにして、ダッシュボード・プロンプトを上書き保存します。
再び動作確認
もう一度、ダッシュボードを開いてみました。
今度は、ダッシュボード・プロンプトの値を変えると即座にワークブックの値も変化するようになりました。