この文書は?
2020年6月現在のPC用/サーバー用のCPUについてのメモ書きです。
簡単なまとめ
- PC、サーバーのCPUはx64が主流。スマホ、組込み系ではARMが主流
- コア数は10を超える
- 5GHzを超えるクロックのCPUがある
- 単体CPUの性能ではAMDがIntelを圧勝中(後述)
- AWSのEC2はXeon、EPIC、さらにARM系のCPUがリリースされているので安価にためせる
Intel
XeonとCoreシリーズの違い
サーバー用途用に、CPU数、IOまわりが大幅に強化されているのがXeon。価格も相当強化されている。
インテル®製品の比較
- 価格。Xeonプロセッサは100万円越え。Coreシリーズは数万円
- 対応ソケット数。Xeonは8ソケットまでいける。
- コア数。Xeonのほうが多い。8380HLだと28コア
- TDP。Xeon 250W って火がでそう。
- 内蔵GPUはCoreシリーズのみ。
- PCI Expressのレーン数。Xeonが3倍
- メモリはサイズも速度もXeonが上。XeonはRIMM。ECCメモリも対応
Core™ i9-10900K
コア数10、最大周波数5.30GHz、TDW 125W。
Xeon® Platinum 8380HL
コア数26、最大周波数4.30GHz、TDW 250W、最大メモリサイズ4.5TB
AMD
Intelより速い理由
AMDはCPU生産をTSMCに依託しており、TSMCのプロセスルール、世界でもっとも技術力の高い 7nmでCPUを生産できる。
対してIntelは自社工場で10nmのプロセスルールの構築に失敗して、現在作成しているCPUは 14nmとなっている。
プロセスルールが半分になると、同じ面積で作れる素子数が4倍になるし、また素子のサイズちいさければ、
高速になり、消費電力も下げられるので、この差はとても厳しい。
TSMCは世界一の半導体ファウンドリーで、AMD以外にもApple、Nvidiaなどの最新プロセッサを製造している。
この差はまだ2年ほど解消できないらしいのでIntelの苦境は続く。
Ryzen™ Threadripper™ 3990X
コア数64、最大周波数4.30GHz、TDP 280W
(Xeonよりコア数がおおいw)
AMD EPYC™ 7H12
コア数64、最大周波数3.30GHz、TDP 280W、最大メモリサイズ (たぶん) 512GB。
おまけ
XeonとEPYCの比較
CPU単体の性能はEPYCのほうが優れているが、Xeonは 8CPU対応、最大メモリサイズ4.5TBという点で、(カタログ上の話では)エンタープライズ用途でXeonが選択される場合も十分ある。
実際にCPUをためしてみたい人は?
AWSでためせます(他のクラウドベンダーでもためせるかとおもいます)。
Xeonはここで例をあげた8380HL はまだリリースされていないようでその前の世代となりますが、c5インスタンスとなります。
EPYCサーバはAWSのEC2だとカスタムCPUですが、c5aインスタンスになります。ためした人もいるようです。
Gen2 EPYC を搭載する「c5a」インスタンスの性能をOpenSSLで確認してみた
書けなかったこと
ARM系のCPUについても書きたかったのですが、時間ぎれとなりました。また今度。