「知能検査 費用」で調べると、数千円という話と数万円という話が混ざって出てきます。
結局のところ、大人が知能検査を受けるのは高いのでしょうか。
この記事では、受ける場所ごとの金額を表とPythonで並べ、どこで差がつくのかを確かめます。
結論から書くと、保険が効くかどうかで、検査代は最大で約22倍の開きがあります。
ただし安いルートには条件があり、金額だけで選ぶと遠回りになることもあります。
前提:何にお金を払うのか
大人向けで中心になるのは、WAIS-IVと呼ばれる検査です。
16〜90歳が対象で、検査をする人と1対1の対面で進めます。
所要は60〜90分ほどで、途中で休憩をはさむこともできます。
結果は1〜3週間ほどで返ってきて、総合のIQと4つの指標の得点が示されます。
つまり払うのは、検査そのものと、その結果を読み解いてもらう手間の代金です。
受ける場所ごとの費用を比べる
受けられる場所は、大きく3つに分かれます。
| 受ける場所 | 費用の目安 | 費用に入らないもの・注意点 | 実施する人 |
|---|---|---|---|
| 精神科・心療内科 | 保険診療(3割)で約1,350〜4,500円 | 初診・再診の料金は別 | 医師が必要と判断した場合に実施 |
| 大学附属の心理相談室 | 3,000〜10,000円程度 | 施設ごとの差が大きい | 大学院生(指導教員が監督) |
| 民間のカウンセリングルーム | 15,000〜30,000円程度 | 報告書の作成費が込みか別かは施設次第 | 臨床心理士・公認心理師 |
どの金額も目安です。実際の料金は施設によって違うので、予約の前に必ず問い合わせてください。
Pythonで幅と倍率を出してみる
表の数字だけでは差の大きさがつかみにくいので、短いスクリプトで整理しました。
# 費用の目安(円)。施設で変わるため、予約前に確認が必要
routes = {
"精神科・心療内科(保険3割)": (1350, 4500),
"大学附属の心理相談室": (3000, 10000),
"民間カウンセリングルーム": (15000, 30000),
}
for name, (low, high) in routes.items():
mid = (low + high) / 2
print(f"{name}: {low:,}〜{high:,}円(中央 {mid:,.0f}円)")
lowest = min(low for low, _ in routes.values())
highest = max(high for _, high in routes.values())
print(f"全体の幅: {lowest:,}〜{highest:,}円(約{highest / lowest:.0f}倍)")
出力はこうなります。
精神科・心療内科(保険3割): 1,350〜4,500円(中央 2,925円)
大学附属の心理相談室: 3,000〜10,000円(中央 6,500円)
民間カウンセリングルーム: 15,000〜30,000円(中央 22,500円)
全体の幅: 1,350〜30,000円(約22倍)
中央の値で比べても、民間は保険ルートのおよそ8倍です。
大学附属は、その間にちょうど収まる位置にあります。
保険の金額を10割に戻すと
窓口で払うのは3割なので、残りは保険から出ています。
単純に割り戻すと、検査そのものの値段が見えてきます。
def full_price(copay, rate=0.3):
"""窓口の負担額から、10割の金額を単純に割り戻す"""
return copay / rate
print(f"{full_price(1350):,.0f}〜{full_price(4500):,.0f}円")
# 4,500〜15,000円
10割相当では4,500〜15,000円となり、大学附属の幅と大きく重なります。
あくまで掛け算の目安ですが、保険ルートが安いのは検査が安いからではなく、7割を保険が負担しているからだと分かります。
計算に入っていないお金
医療機関のルートでは、検査代とは別に診察の料金がかかります。
多くは先に初診を受け、医師の診察を経てから検査日が決まる流れです。
通院の回数や診察代は施設によって変わるため、上のコードには入れていません。
自分で見積もるなら、問い合わせて聞いた額を足してください。
民間ルートでも、結果の報告書を作る費用が別料金になっている所があります。
結果:本当に高いのか
確かめた範囲では、「必ず数万円かかる」というのは言い過ぎです。
保険が使えれば、検査代は数千円の範囲に収まります。
一方で、保険が使えない場合は1万円台後半から3万円程度を見ておく必要があります。
保険ルートには条件がある
精神科や心療内科で保険が効くのは、医師が検査を必要と認めたときに限られます。
たとえば発達障害の可能性を調べる目的なら、検査が行われることがあります。
逆に「数値を知りたいだけ」という理由では、保険の対象にならない場合もあります。
適用になるかどうかは、受診先の医師の判断によります。
また、検査日が決まるまで数週間、長いと数か月かかる施設もあります。
大学附属は安いが選べる場所が限られる
臨床心理学の大学院がある大学の相談室で受けられます。
担当は大学院生で、指導教員が見守る体制が一般的です。
費用は抑えやすい反面、施設ごとの差が大きいので確認が欠かせません。
民間は高いが、その分の中身がある
予約を取りやすく、結果の説明がていねいな傾向があります。
費用には報告書の作成費が含まれる場合と、別料金の場合があります。
総額で比べるなら、報告書代が込みかどうかを先に聞いておくのが確実です。
目的から逆算して選ぶ
金額の安さだけでなく、目的と急ぎ具合で選ぶほうが失敗しにくいです。
| こういう人 | 向いているルート |
|---|---|
| 発達障害の可能性について医師の意見を聞きたい | 精神科・心療内科 |
| 費用を抑えたい・待つのは平気 | 大学附属の心理相談室 |
| 待たずに受けたい・結果を丁寧に説明してほしい | 民間のカウンセリングルーム |
どのルートが合うか迷うときは、受ける前に専門家へ相談するのがおすすめです。
予約の前に確認したいこと
問い合わせのときに聞いておくと、あとで金額が変わって驚かずに済みます。
-
自分の目的で保険が使えるか
-
初診・再診の料金はいくらか
-
報告書の作成費は込みか、別料金か
-
検査日まで、どのくらい待つか
-
どの検査を使うか
最後の点は意外と大事です。
WAIS-IVのほかに、言葉を使わずに答えるレーヴン色彩マトリックス検査、動作面を見る簡易なコース立方体組み合わせテスト、学習面の評価で使われることが多いKABC-IIなどがあります。
検査が違えば分かることも変わるので、目的に合うものかを確かめておきましょう。
受ける前の注意
結果は、その日の調子にも左右されます。
寝不足や疲れがあると、数ポイントほど動くこともあります。
また、WAISの練習問題をネットで事前に解いておくのは勧められていません。
練習の効果で点数が実力より高めに出て、得意と苦手の形が正しく見えなくなるおそれがあるためです。
まとめ
知能検査の費用を確かめて分かったことは3つです。
-
保険が効けば検査代は約1,350〜4,500円、自費だと3,000〜30,000円程度まで幅がある
-
保険ルートの安さは負担割合によるもので、10割に戻すと大学附属と大差ない
-
初診・再診や報告書の費用は別になりやすく、総額は施設に聞かないと決まらない
高いかどうかは、どのルートを選べるかで決まります。
検査を受けるか迷っている段階なら、まずオンラインのテストで大まかな目安を見ておくのも一つの方法です。