無料のIQテストは、どこまで信じていいのでしょうか。
「iqテスト 無料 比較」で探している人の多くは、この疑問を持っていると思います。
これまでに試したネットのIQテストは、50個を超えます。
その中から無料の3つを選んで、病院で受けた検査の数字と並べてみました。
結論を先に書くと、図形だけの無料テストは10〜17ポイント高く出ました。
一方で、本格的に作られたオンラインテストは、病院の数字とほぼ一致しました。
比較の物差しにしたのはWAIS-IV
比べるには、正解の基準になる数字が要ります。
私の場合、それはクリニックで受けたWAIS-IVの結果です。
全検査IQは121でした。
WAIS-IVは、心理の専門職と1対1で受ける大人向けの知能検査です。
4つの指標(言語・推論・ワーキングメモリ・処理の速さ)を束ねて、総合IQを算出します。
この121を「答え」として、無料テストがどれだけずれるかを見ました。
無料IQテストの比較表
対象は、海外のメンサ系を主とした無料テストです。
あわせて、何度も受けている本格的なオンラインテストも並べます。
| テスト | 問題の種類 | 所要時間 | 出た数字 | WAIS-IV(121)との差 |
|---|---|---|---|---|
| ノルウェーメンサの公開テスト | 図形のみ | 15〜35分 | 134 | +13 |
| デンマーク系のテスト | 図形のみ | 15〜35分 | 131 | +10 |
| 高IQ団体系の簡易テスト | 図形のみ | 15〜35分 | 138 | +17 |
| 本格的なオンラインテスト | — | — | 122前後(何度受けても) | ほぼ0 |
| WAIS-IV(クリニック) | 4つの指標 | — | 121 | 基準 |
所要時間は、3つの無料テストそれぞれが15〜35分の範囲に収まったという意味です。
無料の3つは、どれも画面に「メンサに届きそう」という判定を出しました。
ノルウェー版は改訂後に難度が上がったという評判どおり、終盤の数問で手が止まりました。
それでも134です。
3つとも130を超えたのは、50個以上受けてきた感覚からすると出来すぎでした。
ばらつきを数字にしてみる
表の数字を、簡単なスクリプトで整理しました。
wais = 121
free_tests = {"ノルウェー": 134, "デンマーク系": 131, "高IQ団体系": 138}
for name, score in free_tests.items():
print(f"{name}: {score}(WAISとの差 {score - wais:+d})")
scores = list(free_tests.values())
print(f"無料3つの平均: {sum(scores) / len(scores):.1f}")
print(f"無料3つの幅: {max(scores) - min(scores)}")
出力はこうなります。
ノルウェー: 134(WAISとの差 +13)
デンマーク系: 131(WAISとの差 +10)
高IQ団体系: 138(WAISとの差 +17)
無料3つの平均: 134.3
無料3つの幅: 7
ここで見てほしいのは2つです。
1つは、無料3つの間の幅が7しかないこと。
もう1つは、3つそろって基準より10以上も上にずれていることです。
つまり、テスト同士はそれなりにそろっているのに、全体が上に寄っています。
「何個か受けて平均を取れば正確になる」とは限らない、ということです。
なぜ無料テストは高く出たのか
図形の問題しか出ない
今回の3つは、どれも図の並び方から決まりを探す問題しか出ませんでした。
言語・計算・記憶・スピードを問う問題は1問もありません。
私はWAIS-IVで、図形や空間を扱う項目が高めでした。
逆に処理速度は低く、それが全体の121を押し下げていました。
得意な分野だけを測れば、数字が上ぶれするのは当然です。
図形が苦手な人なら、逆に低く出ることもありえます。
物差しの幅がテストごとに違う
IQの数字は、標準偏差(ばらつきの単位)をいくつに取るかで変わります。
WAISは15ですが、24で出すテストもあります。
同じ「上位2%」が、15なら130前後、24なら148という数字になります。
def to_sd15(score, sd):
"""別の標準偏差で出た点数を、標準偏差15の点数に直す"""
return 100 + (score - 100) * 15 / sd
print(to_sd15(148, 24)) # 130.0
比較の前に各スコアの標準偏差をそろえておかないと、比べる意味がなくなります。
採点が甘く、基準の集団も偏りやすい
無料テストには、正解数のわりに点数が高く出る作りのものが多いです。
受けた人がうれしくなるほうが、広まりやすいからだと思います。
また、メンサ系テストの受験者は、自分で探してやって来るパズル好きが大半だと推測できます。
スコアの基準をどの受験者層で作ったかによって、正答数が同じでも算出値はずれます。
本格的なオンラインテストは122前後で安定した
ここが今回いちばん意外だったところです。
問題の設計と採点がまともなオンラインテストは、何回受けても122前後に収まりました。
病院の121とは、ほぼ差がありません。
つまり、ずれの原因は「オンラインだから」ではありません。
ずれるかどうかは、問題の作りと採点で決まる、というのが私の結論です。
使えるテストの見分け方
50個以上を試した経験から言うと、信頼できる数字を返すテストには共通の特徴があります。
-
採点の基準にした受験者数が明記されている
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IQの標準偏差(SD)の値が示されている
-
再受験しても結果のぶれが小さい
逆に、以下に当てはまるテストは目安にならないと判断しています。
-
受けるたびに10以上ぶれる
-
結果を見る直前に、急にお金を求めてくる
なお、1つのテストを繰り返すと、出題そのものを覚えてしまいます。
実力を見たいなら、初回のスコアを採用するのが確実です。
無料テストの数字を読むときのコツ
比べてみて、無料テストの結果を見る順番が変わりました。
まず、何を測る問題だったかを思い出します。
図形だけなら、それは推理の力の一部を切り取った数字です。
次に、標準偏差がいくつの物差しかを探します。
書いていなければ、ほかのテストの数字とは並べません。
最後に、自分の得意不得意と照らし合わせます。
私のように図形が得意な人は、出た数字を少し割り引いて見るくらいでちょうどいいです。
反対に、言語系の問題に強く図形が苦手な人は、実力より低めに出ている可能性があります。
1つの数字で喜んだり落ち込んだりせず、物差しのそろった数字どうしで比べるのが大事だと感じました。
無料IQテストの使いどころ
遊びや大まかな目安には十分
図形の規則を見抜く問題は、推理の力をよく映します。
パズルとして楽しみつつ、得意不得意を知るきっかけにはなります。
メンサ受験の判断には使わない
メンサに入れるのは、入会テストで上位2%に入った人です。
受験料は11,000円で、15歳以上が対象です。
挑戦できるのは一生で3回、落ちたら1年以上あける必要があります。
無料テストの134を信じて申し込むと、お金と貴重な1回と1年をまとめて失いかねません。
WAISかWISCの結果証明書を出して入会を申し込むやり方もありますが、ほかの検査は対象外です。
申し込む前1年以内に受けたもので、判定料は5,500円かかります。
オンラインで出したスコアは、申請書類としては通りません。
数字ごとの次の一手
ぶれの小さいテストのスコアを基準に、次の行動を決めておくと迷わずに済みます。
| 信用できるテストの数字 | 次にやること |
|---|---|
| 125未満 | 苦手な分野を鍛えてから測り直す |
| 125〜130 | 標準偏差が別のテストを2つ以上試し、結果がそろうか見る |
| 全テストで130を超える | 本番の受験を考える価値がある |
121の私は、受験は見送りました。
まとめ
無料IQテストを比べて分かったことは3つです。
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図形だけの無料テストは、私の場合WAIS-IVより10〜17高く出た
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無料3つの間の幅は7と小さく、全体がそろって上に寄っていた
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本格的な作りのオンラインテストは122前後に収まり、病院の121と大差なかった
無料テストの数字を見るときは、物差しの幅と、何を測っているかを先に確かめるのがおすすめです。
ぶれの少ないテストで一度測っておくと、自分の位置を落ち着いてつかめます。