Pythonのunittestを使ってみたメモ。またそのうち更新するかも。
テストの作成と実行
まずは「unittest --- ユニットテストフレームワーク」を使うところから。次のようなテストモジュールを書く。
-
import unittest
する -
unittest.TestCase
を継承した試験クラスを書く - 試験クラスには
test_
で始まる名前のテストメソッドを書く - スクリプト単体で呼出された(
__name__ == "__main__"
)時はunittest.main()
unittestの「基本的な例」から。
import unittest
class TestStringMethods(unittest.TestCase):
def test_upper(self):
self.assertEqual('foo'.upper(), 'FOO')
def test_isupper(self):
self.assertTrue('FOO'.isupper())
self.assertFalse('Foo'.isupper())
def test_split(self):
s = 'hello world'
self.assertEqual(s.split(), ['hello', 'world'])
# check that s.split fails when the separator is not a string
with self.assertRaises(TypeError):
s.split(2)
if __name__ == '__main__':
unittest.main()
利用できるassertメソッド
「アサートメソッド」を参照。
まず各種演算子に対応したもの。
- assertEqual(a, b)
- assertNotEqual(a, b)
- assertTrue(x)
- assertFalse(x)
- assertIs(a, b)
- assertIsNot(a, b)
- assertIsNone(x)
- assertIsNotNone(x)
- assertIn(a, b)
- assertNotIn(a, b)
- assertGreater(a, b)
- assertGreaterEqual(a, b)
- assertLess(a, b)
- assertLessEqual(a, b)
インスタンスがクラスを継承している/いないか確認するもの。isinstance()の結果が確認される。文字列型かint型とかもそれぞれのクラスを継承しているので assertIsInstance("test string", str)
のようにして検証できた。
関数を実行してエラー、警告、ログ出力が発生することを確認するもの。異常系の動作確認に使えそう。
- assertRaises(exc, fun, *args, **kwds)
- assertRaisesRegex(exc, r, fun, *args, **kwds)
- assertWarns(warn, fun, *args, **kwds)
- assertWarnsRegex(warn, r, fun, *args, **kwds)
- assertLogs(logger, level)
小数点以下何桁で丸めたときに一致するか、正規表現にマッチするかなどちょっと高度な比較をするもの。
- assertAlmostEqual(a, b)
- assertNotAlmostEqual(a, b)
- assertRegex(s, r)
- assertNotRegex(s, r)
- assertCountEqual(a, b)
以下は内部メソッドと思っておくとよいもの。assertEqual()が内部で使用するメソッド。
- assertMultiLineEqual(a, b)
- assertSequenceEqual(a, b)
- assertListEqual(a, b)
- assertTupleEqual(a, b)
- assertSetEqual(a, b)
- assertDictEqual(a, b)
テストの一括実行(ディスカバリー)
テストモジュールのあるディレクトリで以下を実行する。
$ python -m unittest discover
「テストディスカバリ - unittest --- ユニットテストフレームワーク」参照。後でもう少し書く(ことにしたい)。
テストメソッド名と実行順序
主に「テストコードの構成 - unittest --- ユニットテストフレームワーク」参照。ポイントを3点。
- 名前が
test_
で始まるテストメソッドが、名前順で実行される。 -
setUp()
メソッドがある場合、各テストメソッドの実行前に、毎回実行される。 -
tearDown()
メソッドがある場合、各テストメソッドの実行後に、毎回実行される。
言い換えれば、次のように実行される。
-
setUp()
メソッド → 1つ目のテストメソッド →tearDown()
メソッド -
setUp()
メソッド → 2つ目のテストメソッド →tearDown()
メソッド -
setUp()
メソッド → (以下略)
setUp()
は試験準備、 tearDown()
は試験の後片付けに使われるとのこと。 setUp()
メソッドを実装することで、どのテストメソッドも同じ状態から開始されるようになる。
setUp() メソッドを実装することで設定コードをくくり出すことができます。[...]同様に、テストメソッド実行後に片付けをする tearDown() メソッドを提供出来ます
setUp()
メソッドのが失敗した場合、テストメソッドおよび tearDown()
メソッドは実行されない。テストメソッドは失敗したとしても、 tearDown()
メソッドは実行される。
テスト中に setUp() メソッドで例外が発生した場合、フレームワークはそのテストに問題があるとみなし、そのテストメソッドは実行されません。[...]setUp() が成功した場合、テストメソッドが成功したかどうかに関わらず tearDown() が実行されます。
テストメソッドは名前順で実行される。
いろいろなテストが実行される順序は、文字列の組み込みの順序でテストメソッド名をソートすることで決まります。
意識してテストメソッドの命名を行うと、正常系の試験の後に以上系の試験を実施、などの整理ができてよさそう。 test_番号_試験内容
のように命名するとして、正常系試験は test_001_試験内容
から、以上系試験は test_901_試験内容
からとするとか。
一時ファイルを使用したテスト
ファイル読込みのあるモジュールの試験などで、テストファイルを一時ファイルとして用意したかった。次のようにして実現できた。
-
setUp()
メソッドで一時ファイルを作成し、ファイル名をインスタンス変数に格納。 - ファイル作成はtempfileモジュールを使う。
tempfile.NamedTemporaryFile
を使用しdelete=False
を指定すると一時ファイルが自動削除されずに残り、以降の試験メソッドで利用できる。 - テストメソッドではインスタンス変数からファイル名を取得し、ファイルアクセス系の試験を行う。
-
tearDown()
メソッドで一時ファイルを削除する。
import os
import tempfile
import unittest
class TestWithTempFile(unittest.TestCase):
def setUp(self):
self.testfile = None
with tempfile.NamedTemporaryFile(mode='w', delete=False) as testfile:
self.testfile = testfile.name
# testfile.write(...)などでテストファイルの内容を作成する
...
def test_xxxx(self):
# setUpで作成されたファイルのパスがself.testfileに格納されている
# ファイルを使用した試験を実装する
self.assertTrue(self.testfile)
with open(self.testfile, "r") as f:
...
def test_xxxx(self):
# ファイルがない時の試験をする際は、ファイルを削除してもよい
os.remove(self.testfile)
with self.assertRaises(FileNotFoundError):
# ファイルを開く処理を含む作業など
...
def tearDown(self):
if os.path.exists(self.testfile):
os.remove(self.testfile)
if __name__ == '__main__':
unittest.main(verbosity=2)
setUp()
内でエラーが起きたとき(起きちゃいけないけど)は、tearDown()
が実行されず一時ファイルがそのまま残っちゃいそうなので、エラー発生時は確認する。
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