EPUBは1つの電子書籍ファイルに見えますが、中身はXHTML、CSS、画像、目次(OPF / nav)をまとめたZIPです。本文だけをコピーして機械翻訳すると、章立て、脚注、ルビ、コードブロックが崩れやすいです。
この記事では、自分が権利を持つ技術書やドキュメントを自分用に読むために、構造を保ったままオンラインで翻訳する手順をまとめます。
先に確認すること
- 翻訳してよい権利があるか。購入済みでも再配布や公開は別問題なので、自分用の読書に限定する
- 固定レイアウト(画像が主体)か、リフロー型(本文がXHTML)か。テキスト翻訳に向くのは後者
- 目次、脚注、サンプルコードを残したいか
手順
- 元のEPUBを別名でバックアップする。翻訳結果は別ファイルとして扱う
- 目次が章ごとに分かれているか見る。1つの巨大なXHTMLだと、誤訳を後から直す場所が分かりにくい
- 固有名詞の対訳を先に10語ほど書く。製品名、API名、人物名が章ごとに揺れるのを防ぐ
- パッケージ構造を保つ翻訳にかける。ブラウザ上でEPUBを渡し、訳文のEPUBを受け取る例として Translate EPUB がある
- 出力をリーダー(Thorium Reader、Calibre、Apple Booksなど)で開き、次を目視する
- 目次から各章へ飛べるか
- コードブロックやファイルパスが翻訳されて壊れていないか
- リンクと脚注の飛び先
- 見出しレベルが落ちていないか
機械翻訳でありがちな崩れ
| 症状 | 対処 |
|---|---|
| コードやパスまで訳される | 該当ブロックだけ原文に戻す。コマンドは訳さない |
| 同じ用語が章で違う | 対訳表に合わせて置換する。短い語は前後を見てから置換する |
| 画像の中の文字が残る | 画像OCRは別作業。図のキャプションだけ先に訳す |
| ルビや強調が消える | サンプル章で元のタグと比べる |
時間がないときの最低ライン
全文を人手で直せないときでも、次の3か所だけ直すと実用になります。
- 書名と各章の見出し
- はじめに、または結論
- 番号付き手順と、その前後のコマンド
AI翻訳は下訳としては速いです。ただし数値、オプション名、否定(「できない」が「できる」になる)は誤りやすいので、手順書はコマンドの周辺だけでも原文と突き合わせてください。
まとめ
EPUBの翻訳は、文章の翻訳と、ZIPパッケージの維持の両方が必要です。権利の確認、バックアップ、対訳表、目次とコードの抜き取り確認、の順で進めると、ブラウザ上の結果も読み物として使えます。構造を崩さずに試す入口が https://translateepub.com/ です。