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Oracle Grid Infrastructureとは

Last updated at Posted at 2018-03-23

Oracle DBをRAC構成とする場合に必須となる Oracle Grid Infrastructureだが、機能や構成が見えづらく、12cでも重要な機能追加があったのでまとめてみる。機能名の先頭の「Oracle」は自明なので省略。

#Grid Infrastructure(以下GI)構成
 GIは下記の3つの機能に(私的には)分類される

  1. Clusterware
    • Flex Cluster
    • CHM(Cluster Health Monitor)
  2. ASM(Automatic Storage Management)
    • Flex ASM
    • ADVM(ASM Dynamic Volume Manager)
    • ACFS(ASM Cluster File System)
      • HANFS(High Availability NFS Server)
  3. Listener
    • Local Listener
    • SCAN(Single Client Access Name) Listener

#各機能の概要

No 機能名称 概要
1 Clusterware リソースとその関連性を管理し、リソースの起動・停止・障害監視・ノード移動を行う。一般的なクラスタウエアは稼働系と待機系があり、障害時に全体を待機系に切り替えるが、部分的な切り替えやRACに必要な複数稼働系にすることが可能。DB以外のアプリケーションリソースも追加可能。障害時のSNMPトラップやメール送信機能はないため、監視ツールは別途必要。
Flex Cluster DBが稼働するHUBノードと、アプリケーションが稼働するリーフノードからなる構成。リソースの依存関係を利用してアプリケーションも含めた起動・停止が可能。(使ったことはない)
CHM OS及びクラスタ・リソースの状況の悪化や障害について検出、及び分析を行う機能。このためMGMTDB/MGMTLSNRが作成される。本リソースは削除してもDB機能には影響がない。
2 ASM ストレージ管理機能(グルーピング、冗長化、動的追加、削除、バランシング、共有アクセス)を提供。ベース機能はASMインスタンス+DISKグループ毎にリソース(プロセスは+ASM)が作成される。
Flex ASM ASMをDBインスタンスと分離し別サーバのASMも利用可能とする。ASMを配置しないサーバも構成可。各サーバのproxy_advmリソース(プロセスは+APX)がASMとの中継を行う。またASMリスナが各ノードに追加される。中継ネットワークはInterconnectを利用もしくはASM専用ネットワークを指定。
ADVM ASM上でのLVMのようなもの。任意サイズのボリュームを切り出しACFS(将来的に他にも増えるかも)に提供。ボリューム毎にADVMリソースが作成される。
ACFS ASMの機能を拡張して、ADVMで作成したボリューム上にOSからアクセス可能なファイルシステムを提供。当初はDBファイルは配置できなかったが12.1(の途中)から可能となった。ボリューム毎にACFSリソースが作成される。
HANFS ACFSボリュームをNFSv3サーバとする機能。仮想ipを利用して高可用性を実現。
3 Listener GIをインストールした場合、DBリスナはDBから分離しGIが管理する。
Local Listener 通常のDBリスナと同じ機能だが、障害時のため仮想IPを利用する。アプリケーションは設定でLocal Listener直接接続も可能。
SCAN Listener アプリケーションとLocal Listenerの間に入りリスナの仮想化を行う。構成変更時はDNSサーバの内容を変更するだけで良い。
  • GIで「スタンドアロンサーバ向けインストール」を行った場合、Clusterwareのサブセット的な、Oracle Restartと呼ばれる機能がインストールされる。この場合、DBをACFS上に配置できない(ASM上は可)。スタンドアロンサーバだけどACFS上にDBを配置したい場合、変則的なインストール手順が必要。

#参考資料
RACを越えた!! Oracle Database 11g Release2のOracle Grid Infrastructureを理解する
12c新機能 等
Flexクラスタ・FlexASM
MGMTDB概要(CHM)
スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructure

#変更履歴
2018/03/23 初版作成
2018/03/28 スペルミス修正(指摘Thanks)。ついでにOracle Restartの説明を追加。

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