こんにちは、ディップ株式会社で執行役員CTOをやっている豊濱です。
日本CTO協会では、コミュニティワーキンググループでコントリビューターをやっており、CTO協会内外にどういったレポートを発信すると魅力や楽しさが伝わるのか、を考えていく領域を担当しています。
自己紹介
2020年の11月にディップに入社し、そのタイミングからCTOとしてお仕事をしています。
Qiita x 日本CTO協会共催!あなたの自己変革について語ろう!
4つのバリュー
- Give First / あなたの当たり前は誰かの学び
- Think Big, Start Small / 大きく考え、小さく一歩目を踏み出す
- Fail Fast, Learn Fast / 早く失敗し、早く学ぶ
- Always Day One / 常に初日の気持ちでいる
今回はこの4つのバリューをなぞって、自分が伝えられる・伝えたいことを書いてみようと思います!
わたしの自己変革
Give First / あなたの当たり前は誰かの学び
もうなんというか、いきなり胸をザクッと刺された気持ちになりました(笑)
「こんなこと言っても当たり前すぎるよな」「そんなレベルのこと言っても恥ずかしいだけだ」って思いは正直今でもあるんですが、周りからみれば、いまや2世代ぐらい前からエンジニアやってるベテランでかつCTOなわけで、「同じ目線でそういってくれると嬉しい」「同じ気持ちだったのがわかって安心した」みたいなことも多々あるわけですよね。
CTOになってから2年経って、当然ですが相談や判断を求められる機会が飛躍的に増えました。
一方で現状維持バイアスが強かったり、セクショナリズムを感じるような提案が見えることも増えましたが、だからこそ「自分の当たり前」をしっかりと伝えて、メンバも同意してくれたなら、目的に達する登り方やスピードを一緒に考えられるようにしていきたい、と心がけています。
Think Big, Start Small / 大きく考え、小さく一歩目を踏み出す
「やってみなはれ」の精神、とても共感します。やってみなきゃ可能性はゼロやんっていつも思います。
大きく掲げた目標に対して全然登り方なんて見えてないけど、少し踏み出したら「あれ、意外と登れるんじゃね?」ってこともありますし、想定通り急坂だったなら「このアプローチは失敗だな」とわかりますし。
自分で自分が一番変わったなーと思うのは、「やってみよう」じゃなく「やってみなはれ」になったところですね。率先して自分がやるのではなく、メンバにやってもらう。「大きく考えてもらって、小さく一歩目を踏み出してもらう」組織や環境づくりってほうにかなりシフトした印象が自分でもあります。
たまに自分がやる、ってお話すときもありますが、初手どうしたらいいか全然わからない、誰にも道筋や規模感が見えてないときみたいなときだけにしています。
これまでやってきた「自分の当たり前」を伝える手段として最適だと判断したとき、って感じですね。
自分ごとですが、振り返ると2年でここが一番成長したポイントかもなって思います。
Fail Fast, Learn Fast / 早く失敗し、早く学ぶ
ディップはこれまで、パートナー会社に開発の協力を大きくお願いしていた経緯もあり、ウォーターフォール的な進め方が主になることが多かったんですが、社内でも内製化が進みスクラムやアジャイルという考え方を導入できる環境が揃いつつあります。
スクラムやスプリントという考え方は「早く失敗し、早く学ぶ」のに適したものですが、あくまでも「手段」であって、
- 導入すれば効率があがる・工期が減るもんではない
- 短期で振り返りながら作るからスケジュールは伸びるかもしれない
- ただその結果「顧客が本当に求めていたもの」に近づけられるなら価値はある
というものだと捉えています。
という「当たり前」のことを直接自分が伝えるのではなく、例えばスクラムマスターとして「一歩を踏み出す」人を育成する計画や環境を用意したりしてます。時間はかかりますがきっと2年後を見据えるといい結果がうまれると考えています。
Always Day One / 常に初日の気持ちでいる
人間はだれしも目の前のこと、いま取り組んでいることに意識を持っていかれる仕様になっているので、常に初日の気持ちでいる、というのはわかっていても簡単なことじゃないなと感じています。
気をつけていること……になるのかわかりませんが、自分が意識していることは「これまでの成果や経験にすがらない」になるでしょうか。
自分は「一生エンジニアとして生きていきたい」と常々思っていますが、とはいえ、一言で「エンジニア」と言っても20年前と今じゃやってることは全然違います。
より巨大になり、スピードが早くなって、複雑で細分化されたインターネット/Webのなかで「エンジニア」と呼ばれ続けるように活動する、あるいはインターネットの次の世界がきたときにもエンジニアと定義され続けるためには、常に学び、経験し、進化しなきゃいけないなと思っています。
これまでの経験を「活かす」のはとても大事ですが、「すがる」といい結果を産まないし、今後の自分のためにもならないなと思うようにしてます。
まとめ
一通り書いてみて、この4つのバリューはCTOだけじゃなく、仕事をする上でとても大事な要素が表されているな、と感じています。それだけに至らない自分というものも見えてきてちょっと胸が痛いところもありますが、でもそれこそが Fail Fast, Learn Fast
だったりするよな、とも思ったり。
どういう立場だろうが、みなさんと同じように日々悩んで試行錯誤しているのが伝わればいいなーと思っています。
ありがとうございました!良いお年をお迎えください!