この記事はあくまで個人の見解ですので、会社を代表してとか、誰かにやってほしいとかそういうもんじゃないです。そういう考え方もあるんだな、ぐらいの参考になればとても嬉しいです
こんにちは、豊濱です。
ディップ株式会社で執行役員CTOをやっていますが、冒頭書いたように立場がどうとかではなく、自分がいつも考えていることをお話したいなと思います。
本当はPostmanとかElectronで遊ぼうと思ってたんですが、12月色々と振り返る機会があり、一度自分の思考を棚卸しするのもありかなーと思いこんな記事にしてみました。
ここでのエンジニアの定義
- Web/IT領域に関わる方
エンジニアという生き物
エンジニアとは
経験・知識・分野・感性・勘みたいな要素で、時間あたりの仕事量(成果)が全然違う生き物だと考えています。
もちろん他職種もそうだと思いますが、正解に至るプロセス・アプローチが星の数ほどあり、その差がより顕著に現れるんじゃないかなと。
加えて、例えばコードの行数みたいな成果物の量が多いほど成果が高いとも限らない、むしろシンプルに書けたほうが成果が高いこともよくあるな、と思ってます。
ヘッドカウントで性能を測っちゃいけない
なので、よくエンジニアの人数(いわゆる「人月」)で判断することがありますが、個人的にはこれをやってしまった瞬間にいい成果物につながらないと考えています。
高い性能を持ったエンジニアと駆け出しのエンジニアで同じ仕事を同じ期間アサインすることがベストではない、というのは誰しも理解いただけると思います。
他職種に成果が伝わりづらい
なのに、なぜいまだに「人月」計算が幅広く使われてるのか、というと「それ以外に測る指標がわからない」からだと考えてます。
ここはエンジニアリングマネージャやCTO、VPoEといったレイヤが頑張るところかなと思うので、自分もその一員として指標の定義やエンジニアリングについての発信を続けているところです。
自分がエンジニアに向いてるなと思うところ
- めんどくさがり
- なまけたい
- 昨日と同じことがしたくない
こんな性格だからコードを書いて楽したいって思うんだろうなと考えてます(笑)
意識していること
自分としてのエンジニアの定義は以上となりますが、ここからはイチエンジニアとして意識していることを挙げてみます。
書き起こしてみると、本当に20年以上、自分の価値観が変わってなくてびっくりします。変わらないのがいいのかどうかはわかりませんが……。
引き出しを多くする
よりシンプルに、より楽に、よりスピード感をもって成果を出すには、知識経験の幅と深さ、新しさ(引き出し)が重要です。
今の時代、人が苦労しなくてもクラウド*IaCでインフラ構築し、SaaSで各種複雑な機能を担保し、デプロイも人が関わらないほうがいいぐらいの環境が整っていますが、そういった引き出しがないと高い成果は出ず、レガシーな運用にもつながっていくのかなと。
一言でいうと「学び続ける姿勢」ってなるんだと思いますが、特にエンジニアは学んだことを自分の手を動かして確認することも大事だと考えています。
「できない」といわない
無茶な、と思われるかもしれませんが、言い方のお話です。
「その期間でその要件はできません」ではなく「これをここまで、こういう形ならできます」のほうが前向きだし、プロジェクト全体の意思決定もスムースになっていきます。
上述したとおり、エンジニアの仕事はわかりづらく、できるできないの判断は任せられることが多いからこそ、ごまかさずしっかり伝えることが必要だなと考えています。
同じことを2回やるなら自動化・省力化を考える
これはもう見出しの通りですね。
ただ、1回きりの作業であれば、手でやったほうが速いこともあるので、その見極めもスキルのひとつかなと思います。
環境は常に変化・進化するということを意識する
スマートフォンの普及は、この図にある通り我々のライフスタイルに大きな変化をもたらしました。いまやスマートフォンを「電話をかけるもの」だと認識している人はそれほど多くないのではと。
自分がどういうスタンスだろうが世の中は常に変化・進化します。その変化についていけなかったとしたら、時代遅れのエンジニアになってしまいます。求められるものを正しく理解し、自身も進化していくことが、まとめの項目につながると考えています。
一生エンジニアとして生きていきたい
CTO協会のアドベントカレンダーでも書いたんですが、自分は一生エンジニアと呼ばれる仕事をして生きていきたいと思っています。
前項で書いたとおり、エンジニアの役割・定義は数年でガラッと変わりますし、20年後なんて言うともう手とか使わずに何かをしてるかもしれません(何かってなに)。
ただ、意識していることに挙げたようなものはこの先も変わらないのかな、と考えているので、来年も5年後も同じ気持ちで仕事や人生に向き合えたらいいなというふうに思ってます。
まとめ
長文読んでいただきありがとうございます。
2022年も沢山の人に助けられ、お世話になった1年でした。2023年はこれまで以上にみなさんにフィードバックできることを増やしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
メリークリスマス