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新規サブスクリプションで Azure App Service を使う前に知っておきたいゾーン冗長オプションの話

Last updated at Posted at 2024-05-30

この記事のまとめ

Azure App Service (App Service) のゾーン冗長オプションはサポートに問い合わせないと有効にできないケースがある。

この記事を書いた背景

日本 IBM に転職してからはや 1 年が経とうとしていますが、そんな私は Azure SME が所属する Azure Strategic Partnership (名前かっこいい) という組織に所属し、プロジェクトでお客様からご要望いただいたシステムを Azure で構築しています。

今回はアプリケーションサーバーに App Service を採用したわけですが、ゾーン冗長オプションを有効にしようとしたところでハマったのでここに残します。

本題

お客様との要件定義が終わり、SKU を P0V3 に指定してゾーン冗長オプションを有効にして開発環境のデプロイを行おうとすると次のようなエラーに出会いました。 (そのままだと公開できないのでちょっと内容変えてます)

Operation cannot be completed without additional 1 VMs AZ quota. Please file a support ticket to request a limit increase. Additional details - Location: Japan East Current Limit: 0. Current Usage: 0. Additional required for this deployment: 1. (Minimum) New Limit that you should request to enable this deployment: 1. Note that if you experience multiple scaling operations failing (in addition to this one) and need to accommodate the aggregate quota requirements of these operations, you will need to request a higher quota limit than the one currently displayed. (Code: Unauthorized) \

指定したインスタンスのクオータが足りないのでサポートチケット作成してくださいと言っている。

そんなはずはない。P0V3 インスタンスはおろかお客様の環境は本プロジェクト用に作成いただいた、新しいサブスクリプションだ。

こう思いながらも下記のドキュメントに沿ってリソースクオータの確認を行うが、もちろんクオータの上限には引っかかっていません (謎)

リソース クォータのエラーを解決する - https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/azure-resource-manager/troubleshooting/error-resource-quota?tabs=azure-cli

解決策

Azure のサポートに問い合わせてクオータをあげてもらう必要がありました。

サポートに問い合わせたところ、実は新しく作成されたサブスクリプションではインスタンスの作成について制限があるされているようです。

サポートの方のメールには、この制限は既存顧客 (Azure のユーザー) のサブスクリプションにおける安定的なクオータや利用を確保することが意図であると述べていらっしゃいました。

クオータをあげてもらう流れとしては下記の流れです。

  1. サポートに問い合わせる
  2. サポートの方からクオータの制限緩和の申請に必要な情報提供を求められる
    • サブスクリプション ID
    • App Service でホストするサービス概要
    • ユーザー数
    • 開発規模 (費用など差し支えない範囲)
    • 該当リージョンでのゾーン冗長を有効化したい理由
    • ホスティングプラン
    • ホスティングプランの OS
    • 現時点での必要なインスタンス台数
    • インスタンスが必要となるスケジュール
  3. 上記内容に回答
  4. サポートの方が海外部門へ申請
  5. サポートの方からゾーン冗長オプションが使えるようになった旨の連絡を受けとる
    • 参考
      • 私がリクエストした時は 2. の情報をメールでお送りしてから、ゾーン冗長オプションが使えるようになった旨の連絡を受けるまで 1 週間程度でした
    • 注意
      • あくまでも私がリクエストした時の話です。上記の申請シナリオや時期によっては時間がかかったり、非承認となる場合もあるかと思いますのでご注意ください

あとがき

本事象をチームメンバーの大先輩に相談したところ、「そんなことあるのか…?」と部署内で持っているサブスクリプションでも試して下さいました。やっぱり同じ現象が起こったとのことです。

私がプロジェクトで手一杯だったため、先輩がまずは部署内のサプスクリプションからサポートに問い合わせてくださり、上記のサポートリクエストの必要性や申請内容が必要だということがわかり、私もお客様サブスクリプションからサポートリクエストの発行を行いました。
この場をお借りして先輩には感謝をお伝えします:)

なお、本記事は日本 IBM に所属している私が業務を通して得た知見を記していますが、IBM 社員の代表としてではなく個人的な見解を述べています。あくまでも私個人の経験を共有したまでですので、ご理解のほどよろしくお願いします。

本記事がどなたかの参考になれば幸いです。

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