方針
- (a)(1),(2)はVからカイ二乗分布に従う確率変数が作れるので,そこから期待値を計算する.カイ二乗分布については3.18参照.(3)はTがt分布に従うことから期待値を5.2と同様に求めた.(4)の共分散は,標本平均と標本分散が独立に分布することから期待値を積に分離することで求められる.標本平均と標本分散の独立性については,Hermart行列によって非常に綺麗に証明することができる.
- (b) (5)はカイ二乗分布そのままの形なので期待値が求まる.(6)は分母と分子が独立でないので(4)の様に求めることはできない.そこで,分母を二つの独立なカイ二乗分布に従う期待値に分解して,ベータ分布を導出する要領で期待値を求める.これは4.14で扱った.
答案
参考文献
- 『現代数理統計学の基礎』(久保川達也 著)