今回からMultichainを用いたプライベートブロックチェーン開発について紹介致します。
Multichain
MultichainとはBitcoinをフォークしたブロックチェーンです。参加するnodeを制限できるためプライベートブロックチェーンとして利用可能です。
ブロックの採掘時間(Bitcoinは約10分)、ブロックの最大サイズ、各nodeの権限の個別設定などが可能です。
具体的にどんなパラメータを調整可能かについては、こちらを見てください。
ちなみにMultichainはBitcoinから分岐すると、元のBitcoinには戻れません。この点、ElementsやRootstockなどの2-way-pegのSidechainとの違いです。
環境構築
必要環境
以下の環境が必要です。
(Mac, Windowsでは使えないので、その場合はVagrantで仮想環境を作る、AWSにインスタンスを立てるなどしてください)
- Linux (64-bit), supports Ubuntu 12.04+, CentOS 6.2+, Debian 7+, Fedora 15+, - - RHEL 6.2+ (Windows/Mac to come)
- 512 MB of RAM
- 1 GB of disk space
インストール
以下のコマンドを実行してください。
cd /tmp
wget http://www.multichain.com/download/multichain-1.0-alpha-21.tar.gz
tar -xvzf multichain-1.0-alpha-21.tar.gz
cd multichain-1.0-alpha-21
mv multichaind multichain-cli multichain-util /usr/local/bin (to make easily accessible on the command line)
ブロックチェーン作成
最初にchain1という名のブロックチェーンを作りましょう。
> multichain-util create chain1
chain1の初期設定を見ましょう。これらは好きに設定出来ます
> cat ~/.multichain/chain1/params.dat
続いてchain1を初期化しましょう。genesis blockのマイニングが開始されます。
> multichaind chain1 -daemon
MultiChain Core Daemon build 1.0 alpha 18 protocol 10005
MultiChain server starting
New users can connect to this node using
multichaind chain1@10.0.2.15:4785
Node started
これでnodeがdaemon(バックグラウンド)でスタートしました。これでブロックチェーンに自由にアクセス出来ます。
まとめ
今回はMultichainの環境構築について書きました。次回から具体的な利用方法に移ってまいりましょう。
### 参考記事
http://www.multichain.com/