こんにちは。
menu事業部で、PM組織の統括をしている三宅です。
プロジェクトを進める上で、進捗管理は成功への鍵を握る重要な要素です。
しかし、日々の業務に追われて、WBSやタスク管理ツールをすべて見切れないし、進捗率だけ確認していて、潜んでいる課題やリスクを見落としたことはないでしょうか。
私自身、多くのプロジェクトに関わる中で、進捗管理において本当に重要なポイントは、以下の3つに絞られると考えるようになりました。
①進めている方向性がステークホルダーと合意済みか
②期日が明確に決まっているか
③ネクストアクションが具体的に決まっているか
これらの3点を常に意識し、管理することで、プロジェクトの迷走や遅延といった大抵のアラートは事前に防ぐことができるようになりました。
それぞれの重要性について詳しく解説していきます。
1. 進めている方向性がステークホルダーと合意済みか
開発を進める上では、関係者全員が同じ目標を共有し、進むべき方向性に合意しているかどうかは、プロジェクトの成否を大きく左右します。
もし、方向性が曖昧なままプロジェクトが進行してしまうと、以下のような問題が発生する可能性があります。
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手戻りの発生:
関係者間で認識のずれが生じ、後になって大幅な修正が必要になる。 -
チームの結束力の低下:
目指すものが不明確なため、それぞれが個々の意思で動いてしまい、チームのまとまりが薄れていきます。 -
ステークホルダーからの不満:
期待していた成果物と異なるものが出来上がり、本当に任せて大丈夫か不信感を招く可能性があります。
これを防ぐためには、プロジェクト開始時や重要なフェーズの節目において、目的、スコープ、成果物などを明確にし、ステークホルダーとの間で十分なコミュニケーションを取り、合意を得ることが不可欠です。定期的な進捗報告会やレビューの場を設け、認識のずれがないかを確認する習慣も重要です。
2. 期日が明確に決まっているか
「いつまでに何を完了させるのか」という期日の設定は、プロジェクトを計画的に進めるための重要な情報となります。期日が曖昧な場合、タスクの優先順位がつけにくくなり、ずるずると遅延してしまうリスクが高まります。
明確な期日を設定することの重要性は以下の通りです。
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タスクの優先順位付け:
期日が明確になることで、どのタスクを優先的に取り組むべきかが判断できるようになります。 -
進捗の可視化:
設定された期日に対して、現在の進捗状況を比較することで、遅延の可能性を早期に察知できます。 -
責任感の醸成:
担当者は期日を守るという責任感を持ち、タスクに取り組むことができます。
期日を設定する際には、現実的な期間を見積もることが重要です。
過去の類似プロジェクトのデータや、タスクの複雑さを考慮し、余裕を持ったスケジュールを組むように心がけましょう。また、期日が変更される場合には、速やかにステークホルダーに共有し、合意を得る必要があります。
3. ネクストアクションが具体的に決まっているか
現在のタスクが完了した後に、具体的に誰が何をすべきかというネクストアクションが明確になっていることは、プロジェクトをスムーズに前進させるためのエンジンとなります。ネクストアクションが曖昧な場合、タスク完了後に停滞が生じ、手戻りや遅延の原因となります。
ネクストアクションを明確にすることのメリットは以下の通りです。
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タスクの連続性の確保:
前のタスクの完了と同時に、次のアクションがスムーズに開始できるため、停滞時間を削減できます。 -
担当者の明確化:
誰が次のアクションを担当するのかが明確になるため、責任の所在が明らかになります。 -
進捗の予測可能性向上:
次のステップが明確になっていることで、今後の進捗をより正確に予測することができます。
ネクストアクションを決める際には、具体的なタスク内容、担当者、期日を明確にすることが重要です。進捗会議や日々のコミュニケーションの中で、常に次のアクションを確認し、記録する習慣をつけましょう。
まとめ
進捗管理において、多くの項目を管理しようとすると、かえって本質を見失い、アラートを見逃してしまう可能性があります。
「方向性の合意」「明確な期日」「具体的なネクストアクション」の3つのポイントに絞って管理することで、プロジェクトの重要なリスクを早期に発見し、未然に防ぐことができるはずです。
日々の業務の中で、この3つのポイントを意識し、チーム全体で共有することで、よりスムーズで成功率の高いプロジェクト運営を目指しましょう。