こんにちは。
menu事業部で、PM組織の統括をしている三宅です。
「仕事は教えてくれるけど、思考は教えてくれない」。
この言葉に、深く共感する人は多いのではないでしょうか。
特にプロジェクトマネージャー(PM)としてキャリアを歩み始めた方なら、なおさらだと思います。
なぜなら、PMの仕事は、単にタスクを管理するだけではない からです。
見えない課題を発見し、チームのモチベーションを保ち、ステークホルダーと信頼関係を築く。これらはすべて、表面的な「やり方」だけでは決してうまくいきません。
そこには、あなた自身の思考のスタイルが大きく関わっています。
この「思考」を磨くには、 体系的に教える仕組み が必要です。
ただ、その仕組みがある環境は、決して多くはありません。
今回は、PMのキャリアを大きく左右する「思考法」に焦点を当て、その育成がいかに重要か、そしてどうすれば身につけられるのかをお伝えします。
「思考」を磨く体系的な仕組みが少ない理由
私は、多くの場合、以下の3つの理由があると考えています。
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言語化の難しさ :
思考は抽象的で、目に見えないものです。そのため、上司自身も自分の思考プロセスを言語化するのが難しいと感じているケースが多いです。 -
育成方法の不在:
組織として、「PMのあるべき思考」を定義し、それを育成する仕組みがないと、結果として、個人の経験や勘に頼りがちな指導になってしまいます。 -
時間的な制約:
日々の業務に追われる中で、若手メンバーの思考プロセスにまで踏み込んで指導する時間を確保するのが困難です。
こうした状況が、結果的に「やり方」だけを教え、最も重要な「思考」の部分が抜け落ちてしまう原因となっています。
PMに必要な思考は「5つのスタイル」
では、PMにとって本当に必要な「思考」とは何でしょうか?
私は、以下の5つ思考スタイルに集約されることが多いと考えてます。
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1. 目的から考える思考 :
プロジェクトの「なぜ」を深く掘り下げ、明確なビジョンを描く思考法です。「このプロジェクトのゴールは何か?」「お客様は本当に何を求めているのか?」を常に自問自答し、チームの指針となるような目的を掲げます。 -
2. リスクに備える思考:
問題が起きてから対応するのではなく、未来に起こりうるリスクを予測し、予防策を講じる思考法です。「もしも〇〇が起きたら?」と常に考え、あらかじめ手を打っておくことで、プロジェクトの安定性を高めます。 -
3. ステークホルダーやチームを動かす思考:
ステークホルダーやチームメンバーの気持ちに寄り添い、信頼関係を築く思考法です。「メンバーの意見を尊重する」「悪いニュースも安心して報告できる場を作る」ことで、チーム全体のパフォーマンスを最大化します。 -
4. 困難を乗り越える思考:
困難に直面しても、諦めずに解決策を探し、成長の機会と捉える思考法です。「この状況から何を学べるだろう?」と前向きに捉えることで、チームは失敗を恐れず、チャレンジし続けることができます。 -
5. 責任を持つ思考:
プロジェクトの最終的な責任を自分が負うという覚悟を持ち、迅速な意思決定を行う思考法です。「この決断は私がする」という姿勢を示すことで、チームに安心感を与え、リーダーシップを発揮します。
これらの思考スタイルは、特定の職種や業界に限らず、どんな仕事にも通じる普遍的なものです。そして、これらを身につけることが、再現性の高い本質的な成長へと繋がると考えてます。
自身で思考を育てるための実践的なステップ
では、どうすればこれらの思考スタイルを身につけられるのでしょうか?
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自己内省の習慣化:
まず、自分自身の現状を理解することから始めましょう。普段、自分がどのような思考パターンで仕事に取り組んでいるかを意識的に振り返ってみてください。 -
意図的な実践:
週に一つ、意識的に取り入れる思考スタイルを決め、小さな行動から実践してみましょう。「今週は『リスクに備える思考』を意識するぞ!」と決めて、リスクを事前に予測する時間を取るだけでも大きな一歩です。 -
フィードバックの活用:
勇気を出して、同僚や上司にフィードバックを求めてみましょう。「私のコミュニケーションはチームにどう映っていますか?」と尋ねることで、客観的な自分の姿を知ることができます。
思考は一朝一夕で身につくものではありません。しかし、日々の小さな積み重ねが、あなたのPMとしてのキャリアを豊かにします。
「やり方」は誰かに教えてもらえますが、「思考」は自分で育てていくものです。
ぜひ今日から、自分自身の思考を磨き、最高のPMを目指してください。
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