要約
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Software Design 2025年9月号に、MCP(Model Context Protocol)が特集されており、体系的に学ぶのに最適な教材です
- MCP SDK1を利用することで、簡単にMCP Serverを自作することができます
- 開発という名の芸術活動を便利に、より楽しいものとしてくれる、多くのMCP Serversがすでに多数公開されており、それらを利用する前に自作してみるのが、一番理解を進めてくれるものと思っています
MCP初学者が、MCPの初心者へ向けて、学び方を解説したいと思います。
はじめに
MCP(Model Context Protocol)を触れてみたいと、ずっと思っていました。
それから幾星霜。結局触らないまま、夏が終わろうとしていました。
そんなときに、Software Design 2025年9月号にMCPが特集されていることを知り、読んでみました。
せっかくなので手を動かしてみました。
MCPを完全に理解しました。 もちろん、例の意味です。
MCP(Model Context Protocol)は、その登場が2024年11月です。まだ一年経っていません。これからの ソフトウェア開発ライフサイクル(SDLC = Software Development Life Cycle) に、Generative AIがすでに欠かせないものとなっており、意識することもなくMCPを利用することが当たり前になると思います。そんな時代によくわからないものを使うことに抵抗感がある人へ向けて、なんとなくわかった気になれる学習プランを示したいと思います。
MCPとは
Software Design 2025年9月号 をぜひ読んでください。体系立ててわかりやすく解説されています。その他、QiitaやZennなどで多くの方が解説されています。
その上でMCPの公式ドキュメントへと進むのがよいと思います。英語に自信がない方は、Generative AIの力やブラウザの自動翻訳機能を使って日本語で読んでみるのもよいと思います。
私が改めて説明するまでもありますまい。
MCPを学ぶ流れ
この記事の主題です。レゾンデートルです。MCPを学ぶ流れを示します。
- Software Design 2025年9月号 を買う
- Software Design 2025年9月号 を読む
- MCPの公式ドキュメント を読む(英語を読むのが苦手な方は、Generative AIやブラウザの自動翻訳機能を利用するとよいと思います)
- Generative AIに対する不満に思っていたことを、MCP Serverとして自作してみる
自作MCP Server ーー 文字数カウントToolのご紹介
文字数をカウントするMCP Server(Tool)を作りました。
私の場合、Generative AIに対して不満に思っていることがありました。それは、「◯◯◯文字以内に要約して」といったプロンプトに対して、文字数が期待するものといつも異なることです。もしかしたら、「プロンプトの書き方で解決しろ!」という辛辣なご意見もあるかもしれません。もっともなご意見です。プロンプトエンジニアリングは、それはそれで奥深いものですのでこのへんで止めておきます。
すでに多くの方が素敵なものを公開されているのは知っていますが、あえて自作してみました。
GitHub
GitHubに公開しています。
Pythonで作りました。MCPの公式ドキュメントが、uvで書かれているので、私もその波 に乗りました。uvとは、「An extremely fast Python package and project manager, written in Rust.(Rustで書かれた、Pythonの高速パッケージマネージャーおよびプロジェクトマネージャー)」です。
私の相棒である「Amazon Q Developer CLI」や「Codex CLI」から利用しています。自分で作ったもののほうが、愛着が湧いてきます。正確に言うと、「Codex CLI」とチャットをするだけでできあがりました。
実装のコア部分
MCP Python SDKを使うとたったのこれだけでできあがります。特にポイントの部分だけ抜き出しておきます。
実装は、Codex CLIにがんばってもらいました。
自分で何も書いていないのに、偉そうに言ってあれですが、 たったのこれだけ です。
オススメのMCP Servers
いろいろなMCP Serversが公開されており、いろいろな人がいろいろなことを言っています。まずは公式っぽいものから利用するのがよいと思います。
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Model Context Protocol servers
- MCPの本家が公開しているMCP Servers群
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AWS MCP Servers
- AWSが公開しているMCP Servers群
- これらを利用することで最新ドキュメントを参照してくれるため、Cutoff日による知識の遅れを補完できる
MCPホスト2によって設定方法は若干異なりますが、 .json
を所定の場所に配置しておけば動きます。
さいごに
「MCPを学ぶ流れ」を示しました。結局言っていることは、 「Software Design 2025年9月号」を読んでみましょう! ということだけです。
ただそれだけのことを言っている記事ですが、自分の理解をアウトプットすることで、(例の意味で)完全に理解したと言います。この夏の思い出です。
さあ、あなたもMCPがある世界へ。
ぜひ便利なMCP ServerやClientを製作してください。
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MCP SDKとは、たとえばMCP Python SDKのこと。 ↩
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MCPホストとは、Claude DesktopやClaude Code、Codex CLI、Amazon Q DeveloperなどのMCPサーバーを利用するソフトウェアのこと。 ↩