2
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

AWSのデフォルトVPCは消せる、そして作り直せる - 知っておくと便利な!? 小ネタ

Posted at

はじめに

AWSアカウントを作成すると、各リージョンに自動的に作成される「デフォルトVPC」。便利な存在ですが、実は削除できるし、コマンド一発で作り直せることをご存知でしょうか?

この記事では、デフォルトVPCの削除と再作成の方法を、AWS公式ドキュメントに基づいて解説します。

CloudShellで実行するのがお手軽です。 マネジメントコンソールのナビゲーションバーまたはフッターのCloudShellアイコンからすぐに起動でき、AWS CLIも最初から使えます。

スクリーンショット 2025-11-26 23.11.24.png

デフォルトVPCとは

デフォルトVPCは以下の特徴を持ちます:

  • CIDR: 172.31.0.0/16
  • 各アベイラビリティゾーンに /20 のデフォルトサブネット
  • インターネットゲートウェイが自動アタッチ
  • パブリックIPの自動割り当てが有効

デフォルトVPCの確認

まず、現在のデフォルトVPCを確認しましょう。

# デフォルトVPCの確認
aws ec2 describe-vpcs --filters "Name=isDefault,Values=true"

デフォルトVPCの削除

注意事項

削除前に以下を確認してください:

  • VPC内のすべてのリソースを削除する必要がある

    • EC2インスタンス
    • ロードバランサー
    • NATゲートウェイ
    • VPCエンドポイント
    • その他のネットワークインターフェース
  • 削除後は明示的にサブネットを指定する必要がある

    • インスタンス起動時にサブネットIDの指定が必須になります

コンソールから削除(推奨)

コンソールから削除すると、関連リソースも自動的に削除してくれるので安全です。

コンソールが自動削除してくれるリソース:

  • サブネット
  • インターネットゲートウェイ
  • ルートテーブル
  • ネットワークACL
  • セキュリティグループ
  • DHCPオプション

手順:

  1. EC2コンソールで全インスタンスを終了
  2. VPCコンソールを開く
  3. ナビゲーションペインで お使いのVPC を選択
  4. 削除するVPCを選択し、アクションVPCの削除
  5. 削除が必要なリソースがあれば表示されるので、それらを先に削除
  6. 削除されるリソースのリストを確認
  7. 確認画面で デフォルト VPC の削除を希望することを承認します。 にチェックをいれ、フィールドに デフォルト VPC の削除 と入力して 削除 をクリック (画面の指示に従ってください)

これだけです!間違って他のVPCを消す心配もなく、依存関係も自動で処理してくれます。

デフォルトVPCの再作成

削除したデフォルトVPCは、コマンド一発で再作成できます。

aws ec2 create-default-vpc

重要な注意点

公式ドキュメントによると:

The subnet CIDR blocks of your new default VPC may not map to the same Availability Zones as your previous default VPC.

サブネットのCIDRブロックとAZのマッピングは以前と異なる可能性があります。

例:

  • 削除前: 172.31.0.0/20us-east-2a に配置
  • 再作成後: 172.31.0.0/20us-east-2b に配置される可能性

つまり、以前のデフォルトVPCを完全に復元することはできません

サブネット作成のルール

  • サイズは /20 で自動決定(指定不可)
  • 1つのAZにつき1つのデフォルトサブネットのみ
  • デフォルトVPC内でのみ作成可能
  • 削除したサブネットを完全復元することは不可

まとめ

  • デフォルトVPCは削除可能
  • aws ec2 create-default-vpc で再作成可能
  • ただし、以前と同じ構成には戻らない(AZマッピングが変わる可能性)
  • リージョンごとに1つのデフォルトVPCのみ
  • デフォルトサブネットも個別に作成可能

「デフォルト」という名前から変更不可と思われがちですが、実は柔軟に管理できます。開発環境のリセットや、新しいAZへの対応など、知っておくと便利な小ネタです。

参考資料

2
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
2
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?