この記事は ひとりCloudflareを使い倒す Advent Calendar 2025 の10日目です
Cloudflare Meet-up Tokyo Vol.9 に LT 登壇者として参加してきました。
いろんなことを知ることができるなど、参加してよかったなと思ったので、どんな温度感だったかなどレポートします。
想定読者
- Cloudflare Meet-up に参加してみたい人
- カジュアルに参加できるイベントを探している人
- LT の登壇を経験してみたい人
Cloudflare Meet-up ってなんぞ
Cloudflare User Group の勉強会です。
Connpass には次のように書いてあります。
CDNやネットワーク、セキュリティ機能などなどたくさんの機能を持つCloudflare。
頻繁に機能アップデートして進化していくCloudflareで何ができる?どんなサービス?どういう使い方する?などなどを参加者の皆さんと楽しく手を動かし交流しながら学ぼうという勉強会です。
ということで、いかにも Cloudflare についてたくさんの知見が集まっていそうな会です。
そして Cloudflare Meet-up Tokyo は、CloudflareUG_hnd (羽田 Region!) の皆さんによって運営されており、Cloudflare に関連する LT や LLT (Long LT) を通してみんなで勉強しよう!みたいな会です(少なくとも過去 3 回を見る分には)。
発表する内容は Cloudflare に触れられていれば何でも良さそうな雰囲気で、Cloudflare 製品を使ってみたとか、Cloudflare x Oracle Cloud Infrastructure といったコンボ技まで、本当に幅広いテーマでした。
なんで登壇しようと思ってん
このカレンダー書いてるからです。
特に学生の皆さんの参加を歓迎します! ってことで、まず参加は確定しました。かなり早い段階で。
で、Cloudflare の会なので聞くだけでも十分勉強になるかなと思いましたが、登壇内容が Cloudflare のことならなんでもOK とのことだったので、前日の夜に「参加してもいいですか…?」って投げました。
結果、大歓迎いただいたので、登壇することにしました。
なお、当たり前のことなんですが 登壇するならスライドを持っていく必要があります。
ここだけの話、何も思いついてないのに「登壇していいですか」って聞きました…。もちろん登壇する覚悟はあったんですけど…
登壇した内容
Cloudflare の教科書を見つけた話 というタイトルで登壇しました。
Cloudflare に Developer Documents があるのは皆さんご承知だと思いますが、サービスを組み合わせた例については、各サービスのドキュメントには載っていなかったりします。
そこで私が見つけたのが Reference Architectures です。
AI 関連サービスと Containers と Workers などなどを組み合わせて、Vibe Coding Platform を作った例とか見ると、「こんなんできるんや…!」と非常に心踊る内容が見つけられました。
なので、組み合わせの教科書として一つ、皆さんにご紹介した次第です。
なお、製品ごとのドキュメントなどには反映されていない仕様などもあるので、ドキュメント命のスタンスも考えものかも、と気づきを得るきっかけになりました。
発表に当たって大緊張していましたが、笑ってくれたり真剣に聞いていただいたり、すごく楽しい経験でした。
他の登壇紹介
WAF は標準のマネージメントルールを有効にしておけばOK?
西澤 祐介 san のセキュリティ的なお話!
先日クソデカ Cloudflare 障害がありましたが、もちろん DNS を抜けば回避できます。
しかし、WAF を Cloudflare に頼っていたら…?WAF も回避されてしまう…!
といったところで、そもそも WAF ってなんじゃろなってところの解説でした。
Cloudflare は不審なリクエストを見分けること自体はできるものの、誤検知回避なども含めて、ルールによっては貫通しちゃうよね、という話には納得。
Cloudflare の大事な機能を見返すことができる発表でした。
Cloudflare Tunnel で始める安全な自作サーバー公開
発表前にスライドが消えた 山浦さん の発表です。
作ったアプリをデプロイしてみたかったけど、いきなりクラウドにあげるより、まずは自分でサーバー立てて物理環境を触ってみたかった背景がおありで、Cloudflare Tunnel を試された、とのこと。
サーバー本体は Raspberry Pi 4。RPi 4 だ!!とワクワクして聞いていました。
特に、セキュリティ面で安全に公開できる Cloudflare Tunnel の特徴をおさえていらっしゃって、カジュアルに理解が進みました。
より良い技術スタックで Cloudflare にデプロイしよう
後ほどタコスへの重度な愛が判明したぶりおさんのご発表。
Workers, Pages を使って Cloudflare にデプロイしたら楽しい!終わり!!
……とは行かず、実際に Web ページを作るにはライブラリ・フレームワークが不可欠ですよね。
開発時に見つけた Better-T-Stack の魅力を存分に語っていただきました。
また、日本語 Docs がほしい…と開発者を釣り上げたものの、ドキュメントの移り変わりがまだまだあるということで断られてしまった現状も併せて教えて下さいました。
今後の発展と、Wrangler の再サポートを期待しましょう!!
Cloudflare と OCI で作る!試し読みWebアプリケーションの爆速構築
OCI の回し者…とは言いませんが、Cloudflare と OCI の組み合わせってなんだか不思議な組み合わせですよね。
先日の技術書典で、Kindle の試し読みの如く、Web アプリをホストしたい…!とのお話。
OCI は自前の CDN を持っておらず、ならば Cloudflare を混ぜてしまおう!という目論見でした。
OCI と Cloudflare は帯域の面で仲良しなので、オブジェクトストレージから大きいファイルを送っても転送量がお安く済むとのこと。
実際、Pages で完結してしまって雲行きが怪しくもありましたが、無事 Workers 単体を張ることで、OCI をオリジンとすることに成功したそうです。すごい。
あれ、OCIいらないのでは…?
5分でわかるWorkersへのWebサイトデプロイ
非 IT 系から IT 系へ、その間にも色々なご経験をされたgyu-don さんのご発表です。
Vibe Coding で作ったアプリケーション、せっかくならデプロイしたいですよね。
ってことで、Cloudflare Workers へのデプロイについて解説いただきました。
GitHub Actions を張るのではなく、Cloudflare のダッシュボードから設定して、自動デプロイ設定する方法は意識して使ったことがなかったので、「こんな便利な方法が?!」とシンプル感動しました。さすCF。
実行可能なスライドを作る
喜んでトリを務めたおがどらさん、この回で一番パネェ発表です。
Slidev では、スライド中でコードを編集・実行することが可能です。
この機能に Containers を乗っけると、全員がそれぞれつつけるサンドボックス環境が出来上がります。
これを使って、@hono/cli の使ったことある度を 100% にする試みが行われました。
▼ Hono CLI って何よって記事
全員でコンテナを叩き、Hono CLI が動き、会場は大盛りあがりです。
面白い試みマジパネェ。これが教科書や。
全然言語化出来てないんですが、とにかく Slidev で npm パッケージが使えるってのはかなり画期的な試みだと思いました (コンテナが動いているので、コンテナで動けばなんでも行ける)。
yusukebe san のアフタートーク ?
LT が巻いたので、yusukebe さんの何でも聞いてみようコーナーが始まりました。
- Replicate が Cloudflare に Join した話
先日、多彩なモデルを取り扱う Replicate が Cloudflare に Join しましたよね。
人がすごい入ってきた!!とのことでした。マジ Join なんや。
- x402 が面白い話
Cloudflare は Coinbase と組んで、x402 Foundation を建てました。
402 ってなんのステータスコードかわかりますか?
そう、アクセスするならお支払いしなさいよってステータスです。
これを MCP のアクセスに使ってみる、という試みです。
MCP ツールの使用に金額を設定しておいて、使ったらお金を支払う、みたいな仕組みです。
例えば、yusukebe さんがレビューサイトの MCP ツールを作っていたとして、「yusukebe さんお気に入りのラーメン店のレビューを表示する」って機能を有償設定していたら、みんな使いますよね。
そして資金は yusukebe さんのもとに集まる、って感じで MCP をはじめ、402 仕様をもとに「オンラインの機能を有償にできる」という概念を持ち込むのが x402 です。(多分)
ぜひ、playground 触ってみてください。
まとめ
Cloudflare Meet-up Tokyo Vol.9 についてまとめてみましたー。
登壇しても聞いていても、大変楽しい会でした!
次回は Vol.10 ってことで、どうやらいつもの LT 会とはちょっと違う雰囲気…?!
ここだけの話、Cloudflare Developer Week の後が一番有力そうです。
Vol.10 でこの記事を読まれた誰かとお会いできることを楽しみにしています!
