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君は「OpenRouter」+「Continue」という神コンボを知っているか。〜より自由なAI駆動開発環境を求めて〜

Last updated at Posted at 2025-12-14

今回は、以下の記事の要約版を簡単にまとめました。フル記事版は、画像や詳細な解説付きのため、やや長めです。

概要

「OpenRouter」+「Continue」という組み合わせて開発環境構築を作ると、100 以上のAI モデルがコスパ良くすぐに切り替えられて、より自由な AI 駆動開発が出来て、開発体験が良かったので紹介します。

大した記事ではないです。「地味に開発体験が良くなりますよ」程度の技術者向けの内容だと思ってください🙌

OpenRouter と Continue

それぞれ簡単にまとめて紹介💁‍♂️

  • OpenRouter(オープンルーター):数百ものいろんな AI モデルを「1つのAPIキー(1つの課金口)」で呼べて、簡単に切り替えて利用できる、"AI モデルのルーター" のようなプラットフォーム
    • 無料で使えるモデルもあれば、有料モデル(ほぼ原価)も利用できる
    • ただし、Web コンソール上ではモデルを切り替えられず、ローカルのソースコードや設定ファイルから変更する
  • Continue(コンティニュー):VSCode/JetBrains で使える拡張機能。"オープンソースの AI コードアシスタント"
    • GitHub Copilot や Cursor のようなインターフェースを提供し、AI モデルはローカルLLMも含めて自由に設定できる
    • VSCode で OpenRouter を導入する場合、これを入れたらモデルの設定・切替も楽になり、最も相性が良い拡張機能

2つを組み合わせると、エディタのUIはそのままに、裏側のモデルだけを気軽に差し替えできる開発者体験が手に入る。

今回の手法に関係ないけど補足説明

OpenRouter は 「好きなモデルに切り替えて API 利用」 が主な利用方法だが、「どのモデルを選ぶか?」「モデルが探しやすいか?」のサービスも充実している。

まず、AIモデルを「比較」する機能 が充実している。

OpenRouter のトップページの入力欄にプロンプトを入れると、「Chat」 ページ(Playground 的なページ)に移動して、複数の AI に生成させることができる。

openrouterトップページ

「Chat」ページで、生成のスピードや精度などを確認できる。モデルの追加も可能。

openrouter_chat

日本にも GMO が運営する同様のサービスで 「天秤AI」 というものがある。最大6モデル同時に、80クレジット/日までなら誰でも無料で使えるので、モデル比較したり簡単な利用用途ならこちらも結構活用できる。

ただ、OpenRouter の比較機能は、「追加できるモデル数」「選択できるモデル数」が桁違いに多いので、天秤AIで比較できなかったものがあればこちらを使うと良い。

また、AIモデルを「検索」する機能 も充実している。

2025年12月現在で、600程ある AI モデルの中からキーワードにヒットするモデルを探せたり、他モデルとの比較をすぐに始められたり、全モデルの中でのランキングや費用感の詳細確認がすぐにできるユーザー体験が充実している(私は、学習に利用される "無料モデル" を除外する設定にしています)。

OpenRouter Models Page

人気モデルランキングは、日次/週次/月次/総合トレンド等の期間で利用推移や消費トークン数を調べられる。
OpenRouter Rankings

Continue は、ローカルLLMを含めた 「AIをどこからでも柔軟に利用する」 に特化した CLI ツールや VSCode/JetBrains 拡張機能を提供している、社名でもあり、ツール名でもある。
元MIT生でNASAのソフトウェアエンジニア出身の天才などが創業したゴリゴリの技術企業。

Continue.dev

何がうれしいの?

  • アンチ・ベンダーロックイン志向
    • OpenRouter も Continue も共通しているのは 「ベンダーロックインを回避すること」への情熱
    • オープンソースであったり、開発体験の拡張・ユーザーの自由度を広げることを大切にしている
    • 例えば 「突然AIモデル性能が落ちた」「利用料を急に値上げしてきた」 などの事態になっても、選択肢を増やして余裕を備えておくことができる
  • GitHub Copilot や Cursor で選べないモデルもすぐ導入できる
    • 圧倒的なモデル比較量
    • GitHub Copilot や Cursor では、設定が面倒だったり、そもそも選択肢として入れられない AI モデルもあるが、この組み合わせなら圧倒的に選択肢を増やすことができる
  • AI モデルの "乗り換えコスト" が圧倒的に下がる
    • ここでいう "コスト" は、費用 だけでなく、時間や手間、心理的負担 も含む
    • 「新モデル出た」「このモデル安い」「今日は速さ優先」「費用感・コスパを見直そう」みたいな状況でも、OpenRouter で検索・比較し、Continue の設定でモデル名を切り替えるだけで済む
  • コスト管理しやすい(暴発しにくい)
    • OpenRouterのキーは 上限(Credit limit) を設定できるので、API課金が怖い人でも運用しやすいです
  • エディタ内の体験が一気に揃う
    • チャット、インライン編集、エージェント的な動き…をContinue側に寄せられるので、モデルが変わっても作業体験が変わりにくい

最短セットアップ手順

※ VSCode で構築想定

Step 1. OpenRouter で APIキー作成

  1. Web からアカウント作成
  2. 必要ならクレジット(または支払い方法)を登録
  3. APIキー発行(※キーは一度しか表示されないので保存)

おすすめ設定

  • Credit limit:最初は小さめ(例:月10〜30ドル)でOK
  • Expiration:可能なら有効期限をつける(漏洩時の被害を限定)

Step 2. Continue を入れる

  • VSCodeの拡張機能で 「Continue」 を探してインストール
  • Continue.dev 社が提供しているものが公式

Continue拡張機能

Step 3. Continue の設定ファイルを開く

  • Continueの「Local config」を開いて、config.yaml を編集
  • ファイルは、編集を始めれば初回に ~/.continue/config.yaml が自動生成される

Step 4. APIキーはローカルマシンの環境変数ファイルに逃がす(推奨)

設定ファイルへのAPIキー直書きは避け、continue の専用環境変数ファイルに ~/.continue/.env を作る。

注意
PC のデフォルト環境変数管理ファイル(macOS なら .zshenv など)に記載しても ${環境変数名} とかで読み込めず失敗する可能性が高い(実際、私のマシンでは読み込めなかった)ので、continue 専用場所に配置すること。

~/.continue/.env
# 任意の変数名と、発行した API キーを記載
OPENROUTER_API_KEY=sk-or-v1-*****

Step 5. Continue 設定ファイルに AI モデルを登録する

"model(モデルID)" には、OpenRouter 側のモデル一覧(/models)ページから検索・コピーしたものを使うとラク。

~/.continue/config.yaml
name: Local Config
version: 1.0.0
schema: v1

models:
  - name: 天才的な Opus 様 🥳  # 好きなモデル表示名を設定
    provider: openrouter
    model: anthropic/claude-opus-4.5
    apiBase: https://openrouter.ai/api/v1
    apiKey: ${{ secrets.OPENROUTER_API_KEY }}

${{ secrets.環境変数名 }} で API キーが適用される。

Step 6. 動作確認

VSCode の Continue のペインを開き、チャット欄で追加したモデルを選んで何かプロンプトを1回投げてみる。

Continue 実行_01

Continue 実行_02

エラーが出たらだいたいここ:

  • クレジット不足
  • model(モデルID)のコピーミス
  • .env の場所/変数名のミス(IDE再起動が必要なことも多い)

注意:無料モデルには「無料の理由」がある

無料モデルは学習に利用される可能性が高いことが記載されているので、「全くお金をかけたくない人」 は、無料である代わりにそこを認識・理解すること。

「学習に利用されることの方が嫌だ」 という人は、無料モデルの選択肢を無効にして、ちゃんと有料モデルを使うこと。

  • OpenRouterでは、プロバイダのデータ取り扱い(学習/ログ/保持)がモデルや無料枠で異なることがある。
  • 機密情報・個人情報は入れないを基本にしつつ、必要なら設定で「学習に回る可能性がある無料モデル」を無効化するのが無難。
  • Settings / Training, Logging, & Privacy ページの 「Enable free endpoints that may train on inputs」オフ にする(デフォルトは ON)。

どのモデルを選べばいい?

結論:用途で分ける のが一番失敗の可能性を下げると思う。

  • コーディング速度優先:速い/安い "コード寄り" モデル
  • 難しい設計・推論:推論強めのモデル
  • 文章整形・雑タスク:安いモデル

ちなみに OpenRouter の公開データでは、筆者が確認した時点では、推論系のトラフィックで Grok Code Fast 1 が大きいシェアを取っている、という記述があった(流行・勢いを見る参考にはなる)。

ただし "自分のワークロードで強いか" は別なので、最終的には手元のタスクでA/B検証するのが確実。

まとめ

  • OpenRouter で 「モデルの検索・選択、APIキー・課金」 を1つにまとめる
  • Continue で 「ローカル環境での AI モデル切り替え、IDE 体験(チャット/編集/補完)」 をまとめる
  • 組み合わせると、"IDE 体験は固定、モデルは流動" が簡単に実現できる

次にやるなら:

  • モデルを2〜3個登録して、タスク別に切り替え
  • Credit limit を運用に合わせて調整
  • 機密情報を扱うなら、無料枠/学習設定を見直す

補足:おすすめ技術スタックを発見したら紹介するスタイル

正直、文字だけで呼んでもメリットの実感が湧きにくい部分はあると思うので、実際に試してみることがオススメです。だからこそ、コスパが良い・無料でも試せる方法で色々と情報発信しています。

これまでも、お得で開発体験の良いと感じた技術の組み合わせを見つけては、「これはいいぞ」 と紹介してきました。

Astro+microCMS+Cloudflare Pages(今なら Workers)などは、今では多くの人が採用する技術スタックにもなってきた印象があります。

今では Stripe や Supabase との統合・連携もできるようになった v0 ですが、実は API を呼んでローカル実装させることができるので、あまり流行っていませんが結構お得です(しかも、Cursor の Visual Editor もリリースされたので、そちらともかなり相性が良さそうです)

今回の内容もこれから採用する人がいるのでは無いかと思っているので、ぜひ試してみてください💁‍♂️

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