1.はじめに
こんにちは!
このたび、OCI Generative AI Professional (2024) に合格することができました。
私は日頃、クラウド商談の支援を行う中で、生成AIの台頭を肌で感じ、自身の業務スキルをさらに高めたいと強く思うようになりました。そこで、OCIの知見を深めるためにこの資格へ挑戦しました。
この記事では、私が実践した具体的な勉強方法や試験対策、そして試験当日の体験談についてまとめました。皆さんの資格取得の一助となれば幸いです!
2.OCI Generative AI Professional とは
Oracle社が提供する、Oracle Cloud Infrastructure (OCI)の関連資格です。この認定資格は、OCI上で生成AI技術を扱う専門家向けに設計されています。
OCI Generative AIは、Meta の Llama 2 や Cohere の Command R など、複数の最先端基盤モデルをサポートしているのが特徴です。特定のモデルに限定されず、ユースケースに応じて最適なモデルを選択・活用できる点が大きな強みです。
主な対象者は、以下のような方々です。
- Python と OCIのスキルを持つ方
- 機械学習やディープラーニングの基礎知識がある方
- ソフトウェア開発者、機械学習エンジニア、生成AIプロフェッショナル
この資格を取得することで、以下のスキルを証明できます。
- 大規模言語モデル(LLM)のアーキテクチャの深い理解
- RAG や LangChain などを活用したLLMアプリケーションの構築
- OCI の生成AIサービスの効果的な利用とデプロイ
3.OCI Generative AI Professional の概要
試験概要(1Z0-1127-24-JPN)
試験の基本情報は以下の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受験費用 | 37,975円(税抜) |
| 試験時間 | 91分 |
| 問題数 | 40問 |
| 合格ライン | 65% |
| 形式 | 選択問題 |
試験トピックス
出題カテゴリごとの割合は以下の通りです。
| カテゴリ | 出題割合 |
|---|---|
| 大規模言語モデル (LLM) の基礎 | 20% |
| OCI Generative AI サービスの利用 | 45% |
| OCI Generative AI サービスを使用した LLM アプリケーションの構築 | 35% |
※詳細は公式サイトにてご確認ください。
最新版について(2025年版)
2025年版の試験もリリースされていますが、こちらは英語のみの提供となっています。
英語での受験に抵抗がない方は、新しいバージョンに挑戦するのも良いでしょう。日本語版も今後提供される可能性が高いと思われます。
Japanese: Become an OCI Generative AI Professional (2024) 日本語 (1Z0-1127-24-JPN)
Become an OCI Generative AI Professional (2025)
※Oracle MyLearnを利用するためには、Oracleアカウントの登録が必須です。
アカウントを登録すると、MyLearnで提供されている様々な学習コンテンツを利用できるようになります。
4.具体的な学習方法と使用教材
この試験に合格するための王道は、Oracle MyLearnの公式ラーニングパスを徹底的に活用することです。
Japanese: Become an OCI Generative AI Professional (2024) 日本語
ラーニングパスは、学習動画、演習ガイド、練習問題で構成されており、このパスに沿って学習を進めることで、合格に必要な知識が身につくように設計されています。
本コースでは、学習用動画、演習ガイド、練習問題等が提供されています。
学習用動画
この動画では、大規模言語モデル(LLM)のアーキテクチャやファインチューニング、OCI Generative AIのセキュリティなど、専門的なトピックを深く学習します。
動画の長さ:
合計で5時間ほどです。
言語:
コース自体は日本語ですが、動画は英語です。私は倍速機能と字幕を使い、効率的に学習しました。
簡易テスト(Skill Check):
動画の最後には簡単なテストがあり、合格ラインは80%です。内容は動画に比べるとシンプルですが、英語なのでGoogle翻訳などを活用すると良いでしょう。何度でも挑戦できるので、満点を目指すつもりで取り組みました。
演習ガイド
演習ガイド(Activity Guide)では、OCI Self-Paced Labs Subscriptionで提供される環境を使って、ステップバイステップで実践的な学習ができます。
私はこの実践演習はスキップしましたが、OCI環境に慣れていない方や、実際に手を動かして学びたい方には強くおすすめします。PDFのガイドに従って、OCIコンピュート・インスタンスの作成などを体験できます。
試験の準備
ここでは、試験の概要や受験戦略に関する動画や資料が提供されます。内容的には、軽く流し見する程度で十分だと感じました。本命は次の「練習問題」です。
練習問題(模擬試験)
ここは重要なパートです。本番と同じ形式の模擬問題(25問と20問)が提供されており、内容は動画よりシンプルですが、本試験のレベル感とほぼ同じです。
言語:こちらは日本語で提供されています。
合格ライン:80%ですが、本試験に自信を持って臨むためにも100%正答できるまで繰り返し解くことを強くお勧めします。
受験手続
認定試験の予約や流れを説明するPDF資料です。試験の申し込み方法や当日のチェックインプロセスなど、受験に必要な手続きが網羅されています。他のOracle試験でも共通する内容なので、一度目を通しておけば安心です。
その他の教材
Udemyなどで関連教材を探しましたが、本試験に対応した良質なものは見つかりませんでした。この試験に関しては、Oracle MyLearnの公式教材を活用するのが最善の学習方法と言えるでしょう。
5.本試験の感想など
試験の予約
※詳細は、前述の「受験手続」のほうに記載されています。
試験の予約には、いくつかの注意点があります。
時間帯: 試験開始時刻は、午前9:30と午後2:00の2択しかありませんでした。ご自身のスケジュールに合わせて、余裕を持って調整しておくことをおすすめします。
予約枠: 受験枠が比較的少ない印象を受けました。希望する日時で確実に受験するためには、早めに予約を行うのが良いでしょう。
チェックインプロセス
試験当日は、予約時間の30分前からチェックインが可能です。
システムチェック:
ChromeまたはEdgeのWebブラウザを使用し、専用のSecure Companion Appをインストールします。アプリが、通信環境やカメラ、マイクが正常に動作するかをチェックしてくれます。
本人確認:
本人確認書類(運転免許証など)をWebカメラで撮影します。
試験開始:
本人確認が完了し、利用規約に同意するとすぐに試験が始まります。
私は30分前にチェックインを始めましたが、その時点で試験をスタートすることができました。予約時間より前倒しで始められる可能性があるため、早めに準備を終えておくことをおすすめします。
本試験の感触
模擬試験とほとんど同じ画面UIで、安心して受験できました。
問題形式:
基本的に4択問題のみでした。複数選択問題はなかったと記憶しています。
難易度:
問題の文章量は比較的少なく、模擬試験と同等の内容だと感じました。ひねった問題は特になく、知識を問う問題がほとんどです。「知っているか、知らないか」が合否を分けるポイントだと思います。
その他:
文字サイズの拡大・縮小機能や、メモ・電卓機能が使えました(私は使いませんでした)
60分程度で全問題を終えることができ、無事に合格となりました!
6.まとめ
OCI Generative AI Professional 試験は、LLMの基礎からOCI上でのアプリケーション構築までを体系的に学べる特徴があり、クラウド商談支援やAIを活用した新規サービス開発といった業務で非常に役立つと感じています。
この資格取得には、Oracle MyLearnの公式ラーニングパスを徹底的に活用することが鍵となります。特に、学習用動画で知識を深め、練習問題で繰り返し理解度を確認することが合格への近道であると感じました。
この記事が、皆さんの資格取得の一助となり、OCI Generative AIの知識を活かして業務でさらに活躍されることを願っています!


