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【受験記】Google Cloud Professional Cloud Architect (PCA)

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1.はじめに

こんにちは!

このたび、Google Cloud Professional Cloud Architect に合格することができました。
2年前にも同資格を取得していますが、今回は更新にあたり、再び標準試験を受験しました。受験後に更新試験というものがあるのを知り、正直驚きました。 この経験から得た認定資格の更新に関する情報も、実体験を交えて共有します。

この記事では、私が実践した具体的な学習方法、試験対策、そして当日の体験談をまとめました。これから受験される方、資格更新を考えている方、すべての方にとって、この記事が合格への一助となれば幸いです。

※本記事の情報は、私が受験した時点のものです。最新の情報は公式サイトでご確認ください。

2.Google Cloud Professional Cloud Architect とは

Google Cloud Professional Cloud Architectは、企業が抱える課題に対し、Google Cloudのサービスを組み合わせて最適なソリューションを設計・提案する専門家であり、「設計者」としての役割を担います。

公式サイトでは、以下のように説明されています。
プロフェッショナル クラウド アーキテクトは、組織が Google Cloud 技術を利用できるように支援します。クラウド アーキテクチャと Google Cloud に関する専門的な知識を活かして、ビジネス目標を実現するために、スケーラブルで高可用性を備え、堅牢かつ安全で、効率的かつ費用対効果に優れた柔軟なソリューションを設計、開発、管理します。

この資格を持つことで、インフラの構築や運用だけでなく、セキュリティやコスト管理、ビジネスの成長戦略といった多角的な視点からクラウドアーキテクチャを設計する能力が証明されます。

professional-cloud-architect.png

3.Google Cloud Professional Cloud Architect の概要

試験概要

まずは、試験の基本情報から見ていきましょう。

この試験には、 「標準試験」「更新試験」 の2つの形式があります。私は今回、標準試験で合格しましたが、更新を検討している方は、どちらを受験するか事前に確認しておきましょう。

項目 標準試験 更新試験
試験時間 2時間 1時間
登録料 $200(税別) $100(税別)
言語 日本語、英語 英語
問題数 50〜60問 25問
形式 多肢選択(複数選択)式 多肢選択(複数選択)式
ケーススタディ 2つ(試験の20~30%) 1つ(試験の90~100%)
有効期限 2年間 2年間

注意点
 ・出題されるケーススタディは、標準試験と更新試験で異なります。
 ・合格ラインは非公開となっています。

詳細は、公式サイトにて最新の情報をご確認ください。

認定資格の更新について

認定資格は、有効期限の60日前から30日後までの期間に更新試験(または標準試験)を受験できます。

例:2023年9月15日に合格した場合
  ・有効期限:2023年9月15日 ~ 2025年9月15日
  ・更新期間:2023年7月15日 ~ 2025年10月15日

(1)2025年9月1日に更新試験に合格した場合
  新しい有効期限は、合格日を起点に更新されます。
  ・有効期限:2023年9月15日 ~ 2027年9月1日
  ・更新期間:2027年7月1日 ~ 2027年10月1日

(2)2025年10月1日に更新試験に合格した場合
  新しい有効期限は、元の有効期限から2年間延長されます。
  ・有効期限:2023年9月15日 ~ 2027年9月15日
  ・更新期間:2027年7月15日 ~ 2027年10月15日

(3)2025年11月1日に受験し合格した場合
  新規受験扱いとなり、新しい有効期限は、合格日から2年後となります。
  ・有効期限:2025年11月1日 ~ 2027年11月1日
  ・更新期間:2027年9月1日 ~ 2027年12月1日

Webassessorでも 更新対象時期になると受験予約が可能となるため、間違って受験する可能性は低いでしょう。

詳細は、公式サイト「認定資格の更新について」にて、最新の情報をご確認ください。

4.具体的な学習方法と使用教材

私が今回の試験対策で実際に活用した教材や学習方法をご紹介します。

認定試験ガイド(必読)

Google Cloud が公式に提供している試験ガイドは、最も重要な情報源です。試験の出題範囲や評価項目が網羅されているため、必ず最初に目を通しましょう。

特に、試験の20〜30%を占めるケーススタディは、このガイドにリンクが掲載されています。試験本番では内容を確認する時間が限られているため、事前に概要を把握しておくことを強くお勧めします。

模擬試験

まずは、本番の形式に慣れるために公式の模擬試験を受験しました。
全19問と少ないですが、問題の傾向や、本番試験の雰囲気をつかむためにも役立ちます。
試験終了時には、正誤の他、各選択肢のフィードバック(解説)も記載されているため、こちらの解説を確認することでも知識が深まると思います。

ラーニングパス

標準試験と更新試験向けに、それぞれラーニングパス(Skills Boost)が提供されています。今回は時間の都合で利用しませんでしたが、実践的なラボ演習が含まれているため、クラウドの操作に慣れたい方には特にお勧めです。

その他の学習リソース

Udemyで、受講生が多く評価の高いこちらの模擬問題集を利用しました。
【最短攻略】Google Cloud 認定 Professional Cloud Architect 模擬問題集

問題の内容が若干古い部分もありますが、問題形式に慣れるための演習としては非常に有効です。ただし、この教材だけでは最新の知識をカバーしきれないため、他の情報と組み合わせることが重要です。

なお、問題の途中でケーススタディが出題されますが、Udemyのコース内で参照資料がない場合は、公式サイトのケーススタディを別途開きながら学習することをお勧めします。

5.試験前の手続きとオンライン受験体験談

この章では、オンライン受験を検討されている方のために、予約から試験開始までの流れを詳しくご紹介します。

受験予約

Google Cloud 認定試験の予約は Webassessor で行います。

予約ページから、受験したい試験と、受験場所(「遠隔監視オンライン試験」または「テストセンター」)を選択します。私は今回、自宅で受験できるオンライン試験を選びました。

オンライン試験は、15分刻みで開始時間を選べるため、ご自身の都合に合わせて柔軟に予約できます。また、当日でも予約が可能なため、急な予定変更にも対応できるのが大きなメリットです。

チェックインプロセス(詳細版)

ここからは、私が実際に経験したオンライン試験のチェックインプロセスを、詳細な体験談としてお伝えします。

・事前準備とチェックイン開始

受験前に、専用のセキュアブラウザをインストールしておく必要があります。
このセキュアブラウザは、PCのセキュリティソフト(ウィルス対策ソフトなど)の設定によっては正常に動作しない場合があります。その際は、一時的にセキュリティソフトの設定を変更したり、停止したりする必要があるため、事前に確認しておくことをお勧めします。

予約時間の10分前になると、Webassessorの「予定されている試験」から試験を開始できるようになります。

・PC環境と本人確認

セキュアブラウザが起動すると、通信状況、マイク、カメラのテストが行われます。マイクでは声を発し、カメラでは短い動画を撮影し、本人であることを確認されます。

その後、スマートフォンを使って、以下の撮影・提出を行います。
 ・顔写真の撮影
 ・本人確認書類(運転免許証など)の撮影
 ・PC周りの机や背景の撮影

・オペレーターとのチャット

本人確認が完了すると、試験の監督を行うオペレーターとのチャットが始まります。以前は英語のみでしたが、現在は日本語での対応も可能です。ただし、翻訳にタイムラグがあったり、日本語が不自然な場合もあるため、注意が必要です。

例えば、「試験中の飲食は許可されています」というメッセージが表示されたことがありますが、これは翻訳の誤りだと思われますので、飲食は控えるのが無難でしょう。

・厳しいチェックと開始までの時間

オペレーターによっては、PCのWebカメラを使って身分証明書を再度確認されたり、部屋の中を360度撮影して不正行為がないか証明を求められたりすることもあります。

こういったチェックに時間がかかると、試験開始まで待たされることもあります。私の経験上、オペレーターによって対応に差がある印象です。

6.本試験の感想と手応え

本試験の概要

私が受験した標準試験は、全50問でした。
試験が終了すると、合否のみが表示され、具体的な正答率はわかりません。しかし、試験の手応えとしては、これまでの学習内容がしっかりと問われていると感じ、自信をもって解答を進めることができました。

試験画面は左右に分割されていました。左側に問題と回答選択肢、右側にはケーススタディの内容が表示されており随時参照可能です。マウスで画面の幅を自由に調整できます。

問題の傾向

本試験では、主に以下の点が問われていると感じました。
サービス連携:Compute Engine、Cloud Storage、BigQuery、Cloud SQLなど、複数のサービスを組み合わせて最適なソリューションを構築する問題。
コスト最適化:費用対効果の高い構成を問う問題。
セキュリティとネットワーク:IAM、VPC、ファイアウォールルールなど、セキュリティとネットワークに関する知識が試されました。

ケーススタディは、公式サイトで公表されているものの中から出題されました。私の場合は、Mountkirk Games とTerramEarth の2つが出題され、それぞれ約5問ずつでした。出題されるケーススタディは受験日やバージョンによって異なる可能性があるため、必ず公式サイトで最新の情報を確認するようにしてください。

ケーススタディの攻略法

ケーススタディは、全体の20〜30%を占めるパートです。問題文を何度も読み返すのは時間のロスにつながるため、事前に公式サイトで公開されているケーススタディをしっかり読み込み、登場人物やビジネスの課題を把握しておくことが重要だと再認識しました。

問題は、単に知識を問うだけでなく、「このビジネス目標を達成するには、どの技術が最適か?」というアーキテクトとしての思考力を問うものが多かった印象です。

7.まとめ

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

本記事では、Google Cloud Professional Cloud Architect の受験記として、私が実践した学習方法から、オンライン試験の体験談までをまとめました。

この資格は、数あるGoogle Cloudの認定試験の中でも、特にProfessionalレベルの最初のステップとして多くの方が挑戦している、非常に人気の高い資格だと思います。単なる知識を問うだけでなく、ビジネスの課題を解決するためのアーキテクトとしての総合的なスキルを証明するものです。学習を通じて、Google Cloudサービスを包括的な視点、幅広い側面から捉える力が身についたと感じています。

記事で紹介した内容が、これから試験に挑戦される皆さんの合格の一助となれば幸いです。

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