こんにちは、とまだです。
Claude Code に興味はあるけど、いまいち使い方がわからないという方もいるのではないでしょうか?
Anthropicから登場した「Claude Code」は、ターミナル上で動作するエージェント型のAIコーディングツールです。
今回は、Claude Codeの基本的な使い方から、プロジェクトに最適な設定方法まで解説します!
(最後に動画あり)
Claude Codeとは?
Claude Codeは、コマンドライン上で動作するAIコーディングアシスタントです。
単なるコード補完ツールとは違います。
料理で例えるなら、従来のツールが「レシピを教えてくれる人」だとすると、Claude Codeは「実際に料理を作ってくれるシェフ」のような存在です。
具体的には、以下のような作業を連続して実行してくれます。
プロジェクト全体の構造を理解し、必要なファイルを特定。そしてコードの生成・修正・削除を行い、テストの実行と結果の確認まで。さらにはエラーの自動修正も行ってくれます。
必要な環境を整える
Claude Codeを使うには、まず環境を整える必要があります。
動作環境の確認
以下の環境が必要です。
対応OS
- macOS 10.15以上
- Windows 10以上(2025年7月以降はWSL不要)
- Linux Ubuntu 20.04以上
必要なソフトウェア
- Node.js バージョン18以上(推奨:22 LTS)
- npm(Node.jsに付属)
Anthropicアカウント
- 無料アカウントでも利用可能
- 本格利用にはProプラン(月額$20)推奨
Node.jsをインストールする
Claude CodeはNode.js上で動作します。
まだインストールしていない方は、公式のインストーラーを使うとサクッと準備できます。
インストール後、ターミナルでバージョンを確認しましょう。
node --version
Claude Codeをインストールする
Node.jsの準備ができたら、Claude Codeをインストールします。
npm install -g @anthropic-ai/claude-code
Windows環境でうまくいかない方は、Node.jsを使わないベータ版の方法もあります。
インストールが完了したら、ターミナルでバージョンを確認してみましょう。
claude --version
バージョンが表示されれば成功です。
初回起動と認証
作業用ディレクトリを作成して、Claude Codeを起動してみましょう。
mkdir my-claude-project
cd my-claude-project
claude
起動すると、表示モードや認証方法を選択する画面が出てきます。
認証方法を選ぶ
認証は2つの方法から選べます。
Claude App(推奨)
Claude.aiのアカウントでログインする方法です。月額$20で使い放題になります。初心者の方にはこちらがおすすめです。
Anthropic Console
APIキー方式での認証です。従量課金制になります。開発者向けの選択肢です。
多くの方は1番目のClaude Appを選択すれば大丈夫です。
実際に使ってみる
認証が完了したら、簡単な指示を出してみましょう。
> 簡単なHTMLファイルを作成してください
初回実行時は、ファイル編集の許可を求められます。「Yes, and don't ask again this session」を選択すると、以降は自動で実行してくれます。
基本的な操作方法
Claude Codeには便利な機能がたくさんあります。特に覚えておきたいものを紹介します。
スラッシュコマンドを使う
スラッシュコマンドは、Claude Codeの動作を制御する特別なコマンドです。
会話履歴をクリアする
新しいタスクを始める時は /clear
を実行しましょう。
> /clear
前の作業の影響を受けずに、新しい作業に集中できます。
プロジェクトを分析する
プロジェクト全体を分析して、CLAUDE.mdファイルを生成します。
> /init
このファイルには、プロジェクトの構造や技術スタックが記録されます。
会話を要約する
長い会話を要約して、トークン使用量を削減します。
> /compact
同じプロジェクトで作業を続ける時に便利です。
起動オプションを活用する
Claude Codeは起動時にオプションを指定できます。
昨日の続きから始める
claude --continue
直前の作業の続きから再開できます。休憩後や翌日の作業再開に便利です。
過去のセッションを選択する
claude --resume
過去の会話履歴から選んで再開できます。複数のタスクを並行して進める時に重宝します。
素早く質問だけする
claude -p "このコードの改善点を教えて"
対話モードに入らずに、直接質問できます。
複数行のメッセージを送る
複数行のメッセージを送りたい時は、バックスラッシュを使います。
> 以下のコードを修正して:\
const sum = (a, b) => {\
return a + b\
}
または、/terminal-setup
コマンドを実行すれば、Shift+Enterで改行できるようになります。
メモリ管理のコツ
Claude Codeを効率的に使うには、メモリ管理が重要です。
CLAUDE.mdでプロジェクトを記憶させる
CLAUDE.mdは、プロジェクトのルールや設定を記憶するファイルです。
このファイルは3つのレベルで配置できます。
-
プロジェクトルート(最優先):チーム全体で共有するルールを記述します。
-
.claudeディレクトリ:個人的なプロジェクトルールを置きます。
-
ホームディレクトリ(最低優先): 全プロジェクト共通のルールを配置します。
基本的に、プロジェクトフォルダに近い場所においた CLAUDE.md が優先されることになります。
トークン消費を抑える
Claude Codeのコンテキストウィンドウは約20万トークンだそうで。
効率的に使うためのコツをご紹介します。
タスクが変わったら必ず /clear
を実行しましょう。例えば、認証機能を実装した後に検索機能を実装する場合は、一度クリアしてから新しいタスクを始めます。
また、長時間作業した後は /compact
で要約しましょう。目安として10回ほどやり取りを行うような作業をしたら、一度要約することをおすすめします。
カスタムコマンドを作る
よく使う指示をカスタムコマンドとして登録できます。
簡単なコマンドの作成
コマンド用のディレクトリを作成します。
mkdir -p .claude/commands
改善提案をもらうコマンドを作ってみましょう。
echo "このプロジェクトの主要ファイルを確認し、改善点を3つ教えてください。" > .claude/commands/improve.md
.claude/commands/improve.md
というファイルを作って直接指示内容を書き込んでも大丈夫です。
これで /improve
と入力するだけで、改善提案をもらえます。
引数を使った動的コマンド
$ARGUMENTS
を使うと、実行時に値を渡せます。
.claude/commands/code-review.md
ファイルを作成して、以下の内容を記述します。
$ARGUMENTS のコードをレビューしてください。
以下の観点でチェック:
- バグの可能性
- パフォーマンス
- セキュリティ
- 可読性
使用例はこのようになります。
> /code-review src/components/Button.tsx
これで、特定のファイルのレビューが簡単にできます。
settings.jsonで動作を制御する
Claude Codeの動作を細かくコントロールできるのが、settings.jsonという設定ファイルです。
設定ファイルの役割
settings.jsonは、Claude Codeに対して「OK行動」と「NG行動」を伝えるためのファイルです。
子供にお使いを頼む時のルールに似ています。「おつりでお菓子を買うのはOK」「知らない人についていくのはダメ」「1000円以内なら自分で判断していいよ」といった具合です。
設定ファイルの優先順位
settings.jsonも複数の場所に配置でき、優先順位があります。
- .claude/settings.local.json - 個人用のプロジェクト設定(Git で無視)
- .claude/settings.json - Git で管理したいプロジェクト設定
- ~/.claude/settings.json - グローバル設定(全プロジェクト共通)
基本的には、2番目の .claude/settings.json
から設定すると分かりやすいです。
基本的な構造
{
"permissions": {
"allow": [
// 自動的に許可するコマンド
],
"deny": [
// 絶対に実行しないコマンド
]
}
}
実践的な設定例
React/Next.jsプロジェクト向けの設定例を紹介します。
こちらは私が実際に設定しているものです。
{
"permissions": {
"allow": [
"Bash(mkdir:*)",
"Bash(touch:*)",
"Bash(ls:*)",
"Bash(cat:*)",
"Bash(npm install:*)",
"Bash(npm run dev:*)",
"Bash(npm run build:*)",
"Bash(npm run test:*)"
],
"deny": [
"Bash(sudo:*)",
"Bash(rm -rf:*)",
"Read(.env:*)",
"Read(**/*token*)",
"Read(**/*key*)"
]
}
}
この設定では、開発中で必須となるファイルの閲覧や操作を許可しています。一方で、破壊的な変更のコマンドは禁止しています。
ご自身で好きにカスタマイズしてみてください!
初心者向けの最小限設定
最初はシンプルな設定から始めましょう。
{
"permissions": {
"allow": [
"Bash(ls:*)",
"Bash(cat:*)",
"Bash(npm run dev)",
"Bash(npm run build)"
],
"deny": [
"Bash(rm -rf:*)",
"Bash(sudo:*)",
"Read(.env)"
]
}
}
これで基本的な開発作業はスムーズに進められます。慣れてきたら徐々に設定を追加していきましょう。
実践的な開発フロー
実際の開発での使い方をご紹介します。
新規プロジェクトを始める時
プロジェクトディレクトリへ移動し、Claude Codeを起動します。
その後、/init
でプロジェクトを初期化してから開発を始めます。
cd my-project
claude
> /init
> ユーザー認証機能を実装して
日々の開発作業
朝一番は claude --continue
で昨日の続きから始められます。新しいタスクの場合は通常起動で大丈夫です。
# 朝一番:昨日の続きから
claude --continue
# 新しいタスクの場合:通常起動
claude
メモリが大きくなってきた時
定期的にメンテナンスしましょう。
タスク完了時は /clear
を実行します。関連タスクの継続なら /compact
で要約します。CLAUDE.mdの不要な情報は適宜削除してください。
まとめ
Claude Codeは、プログラミングの効率を向上させるツールです。
エージェント型で自律的に作業を実行し、スラッシュコマンドで効率的に操作できます。メモリ管理で精度を維持し、カスタムコマンドで作業を標準化することも可能です。
settings.jsonを使いこなすことで、安全性と利便性のバランスを保ちながら、プロジェクトに最適な環境を構築できます。
最初は基本的な使い方から始めて、徐々に高度な機能を使いこなしていきましょう。
Claude Codeを使いこなせば、開発時間を短縮できます。日々の開発に取り入れてみてください。
動画で観たい方はこちら
文字だけだとイマイチ分からなかった方は、こちらをご覧ください。
モダンなUIの企業サイトを作りながら、Claude の設定方法を学べるようになっています。
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