はじめに
Proxmox VE上のWindows 11仮想マシンで、ホストのBluetoothをUSBパススルーしなくても、手持ちのAndroidスマホをワイヤレスWebカメラにできました。Google Meetでも、背景エフェクトごと使えます。
きっかけは、ワイヤレスのWebカメラを探したことです。意外と製品が少なく、あっても2〜5万円しました(価格は2026年10月時点)。
- サンワダイレクトのワイヤレスWebカメラ 400-CAM102:2.4GHzのUSBレシーバーでつなぐタイプ、21,800円
- サンワサプライのWEBカメラ無線化キット CMS-EXW01:手持ちの有線Webカメラを無線にする送受信機のセット、標準価格49,500円
高いなとAI(Claude)に愚痴をこぼしたら、「Windows 11なら、スマホのカメラをそのままWebカメラにできるよ」と教えてくれました。
ところが、私のPCはProxmox VEの上で動く仮想マシンで、Bluetoothがありません。それでも試してみると、Bluetoothなしで使えました。この記事では、実際に映るまでの手順と、つまずいた点をまとめます。
環境
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ホスト | Proxmox VE 9.2 |
| 仮想マシン | Windows 11 Pro(GPUパススルー:RTX 4060 8GB、有線LAN) |
| スマホ | Xiaomi POCO F7(HyperOS) |
| ネットワーク | スマホ(Wi-Fi)と仮想マシンは同じ家庭内LAN |
GPUをパススルーしていない仮想マシンで動くかは試していません。
必要なもの
Bluetoothは要りません。Microsoftの公式ページにある要件は次の3つだけです。
- Windows 11
- Android 10以降
- 「Windowsにリンク(Link to Windows)」アプリ 1.24022.0以降
私の環境では、スマホ(Wi-Fi)とPCは同じLANにつながっていて、Microsoftアカウントも同じものを使いました。
手順
1. スマホとPCをつなぐ
- Windowsで「設定 → Bluetoothとデバイス → モバイル デバイス」を開き、「デバイスの追加」を押して「Android」を選びます。
- QRコードが出るので、スマホのカメラで読み取り、表示されたリンクを開きます。
- PCに確認コードが出るので、スマホの「Windowsにリンク」に入力します。
- 「準備が完了しました」と出たら「続行」を押します。モバイル デバイスの一覧にスマホが出れば完了です。
2. 「接続されているカメラとして使用する」をオンにする
モバイル デバイスの一覧でスマホを開き、「接続されているカメラとして使用する」をオンにします。初めてカメラを使うとき、スマホに許可を求める通知が届くので、許可します。
Windowsからは「Windows Virtual Camera Device」という仮想カメラに見えます。PCの画面にはスマホ名の小窓が出て、前面・背面の切り替えや一時停止ができます。
3. Google Meetで選ぶ
Meetの「設定 → 動画 → カメラ」に「POCO F7 (Windows 仮想カメラ)」が出るので、それを選びます。「背景とエフェクト」も、普通のWebカメラと同じように使えました。
「カメラがブロックされている可能性があります」と出たら、Windowsのカメラアプリを閉じて、ブラウザーにカメラの使用を許可してください。
つまずいたところ
つまずいたのは、スマホの「Windowsにリンク」の通知が許可されていなかったことだけでした。カメラの許可を求める通知がスマホに届かず、PCに「アクセス許可の再送信」と出たまま先に進めませんでした。
スマホで「Windowsにリンク」の「通知を表示」をオンにしてから、PCの「アクセス許可の再送信」を押すと、スマホに許可の通知が届きました。
Xiaomiのスマホでは、「Windowsにリンク」はアイコンのないシステムアプリで、ホーム画面にも、設定のアプリ一覧の検索にも出てきません。設定アプリの一番上の検索で「Windows」と入力すると開けます。
そのほかに気づいたことです。
- スマホに「一部の機能は、接続の遅延が原因で現在動作していない可能性があります」と出ても、カメラは使えました
- つながったのに映像が出ないときは、カメラアプリを開き直して、カメラを切り替え直すと映りました
やらなくてよかったこと
- Bluetoothを用意する:設定が「Bluetoothとデバイス」の下にあるので必要だと思い込み、ホストのBluetoothを仮想マシンに渡しました。あとで外して、ペアリングからやり直しても映りました orz。Bluetoothの帯域(最大約3Mbps)では1080pの動画は送れないので、映像は同じLANで届いていると考えられます
- ネットワークを「プライベート」にする:「パブリック」のままでも使えました
「モバイル デバイス」は「Bluetoothとデバイス」の中にあるので、Bluetoothが要りそうに見えます。下は、Bluetoothを外したあとの画面です。Bluetoothのオン・オフのスイッチがない状態でも、モバイル デバイスは使えました。
使ってみて
前面・背面のどちらのカメラも使えました。きれいに映るのは背面です。
- POCO F7の背面は50MP(Sony IMX882)、前面は20MPです(公式の仕様)。画素数の大きい背面の方が、きれいに映りました
- 自分の映りはPCの画面で確かめられるので、背面を自分に向けて置けば十分です
- 夜の部屋では少し暗く映りました。顔の前から明かりを当てると良くなります
- 長く使うときは、スマホを充電しながら使うと安心です
スマホは、スマホスタンドや三脚で目の高さに置くと自然に映ります。充電しながら使えるよう、端子をふさがない向きで固定するのがおすすめです。
まとめ
2〜5万円のワイヤレスWebカメラを買わなくても、手持ちのスマホで代わりになりました。BluetoothのないProxmoxの仮想マシンでも、普通のPCと同じ手順で使え、Google Meetでは背景エフェクトまで使えました。
つまずいたのは、Xiaomiのスマホ側の設定(アイコンのないアプリと通知)でした。特に通知は気づきにくいので、同じところで止まった人の参考になればうれしいです。
設定画面の場所から「Bluetoothが要る」と思い込んでいましたが、外して試したら不要でした。思い込まずに、自分で確かめるのが大事だと感じました。
この記事の作業は、Claude(AnthropicのAI)と相談しながら進め、下書きも手伝ってもらいました。









